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【大塚角満のゲームを語る】第13回 『刀神』を忘れるな!

【大塚角満のゲームを語る】第13回 『刀神』を忘れるな!

じつは……ハマりました

「『刀神』を忘れるな!」
 
という自分でつけた記事タイトルを見て、
 
「……はいッ!!!>< ご無沙汰していてすみません!! 決して、忘れたわけではありませぬ!!!><」
 
と、光の速さで土下座をして地面に頭をメリ込ませたのは、何を隠そうワタクシです。本当に、申し訳ありませんでした。
 
毎日のように『あつまれ どうぶつの森』のプレイ日記を更新していることからもわかる通り、現在、このゲームにかかりっきりになっている。
 
もうね、書く指が止まらないの。ネタがたくさんあるのはもちろんなんだけど、ときたまキーボードを打つ指自体が意思を持っているかのように勝手に文字を入力していることがあって(大丈夫か)、その結果、記事が量産されてしまっているのだ。
 
こんな状態になったの、『パズドラ』のプレイ日記をむさぼり書いていた2012年春以来、8年ぶり3回目だと思う。
 
というわけで現在、時間の許す限り『あつ森』のスローライフを満喫しているのだが、じつはその発売直前、
 
「……あ! このゲーム、こんなにおもしろかったのか!! いつかコラムに書いて紹介せねば!!」
 
と、ある種、運命的な出会いを果たしてしまったタイトルが存在する。
 
そのゲームは何を隠そう、スパイク・チュンソフトの『侍道外伝 KATANAKAMI(刀神)』。2月20日に、プレイステーション4、Nintendo Switch、PCで発売された剣術アクションRPGだ。
 

 

PVを眺めていたら

タイトルに“侍道外伝”とあるように、『刀神』は、2002年にスパイク(現スパイク・チュンソフト)から発売されたプレイステーション2用ソフト『侍』に端を発するシリーズ(2作目より『侍道』の名称になる)のスピンオフ作品である。
 
殺伐としていながらも、どこかユーモラスでトリッキーな世界観を持つことで根強いファンがいる『侍道』シリーズは、つねに続編の発売が期待されていた。
 
しかし、2011年3月に発売されたプレイステーション3用ソフト『侍道4』を最後に続編の動きが途絶え、9年の月日が流れていたのだが……その沈黙を破り、ついに発売されたのが『刀神』というわけだ。
 

 
じつは俺、ファミ通時代も含めて、『侍道』シリーズはほとんど遊んだことがなかった。当時、近くの席にいた人間がスパイクの担当で、そいつが一生『侍道』(確か『2』だったと思う)で遊んでいるのを眺めていたのですっかり“やった気”になっていたけど……実際に自分でプレイするのは今回の『刀神』が最初なんだよな。
 
そんな、馴染みの薄かったシリーズ作品を、ナゼ買うつもりになったのか?
 
2月後半のある日。仕事の待ち合わせまでちょっと時間があり、ヒマつぶしで量販店のゲーム売り場に入ったときのこと。たまたま店頭の大型モニターで『刀神』のPVが流れていた。
 
「ほう……。『侍道』のスピンオフか」
 
何の気なしに、2分ほどでループするPVを眺める。『刀神』というゲームが発売されたばかりで、しかもマニアのあいだで話題になっている……という薄っっっすい情報は目にしていたので、小さじ1杯ほどの興味を引かれたのである。
 
そして……見ること10ループ(ヒマ人か)。俺はNintendo Switch版のパッケージを持って、レジに並んでいた。
 
「クッソおもしろそう!!!www 『あつ森』が出るまで、コレを遊び尽くす!!!www」
 
もう、ワクワクが止まらなかったねw
 

おバカと緊張感のギャップ

では『刀神』のどこに惹かれたのかと言えば、それはズバリ、ゲームシステムそのものにある。
 
これまでのシリーズ本編は、大きなキャラが行き交う3Dアクションアドベンチャーだったのに対し、『刀神』のそれはいわゆる“ディアブロライク”な見下ろし型の視点に変更。
 

 
ゲーム内容も、自動生成のダンジョンにくり返し潜ってアイテムを収集する“ハック&スラッシュ”の要素が強くなっている。
 

 
誤解を恐れずに言えば、これは“和風ハクスラ”であり“和風ディアブロ”でもあり、“和風ローグ”でもある。
 
ダンジョンクロール系のジャンルが好きな人であれば、この部分だけでも“買い”と言える。加えて、“剣術アクションRPG”と銘打たれているように剣術へのこだわりが凄まじく、刀を振り回すときの躍動感が手に伝わってくるようなのだ。
 
こんなに小さな表示キャラから、これほどリアルな斬撃を感じるとは……。こだわりってスゲエなあ。
 
そして、一刀一刀に必殺の意味が込められている剣術アクションとローグのシステム(ゲームオーバーになったら持ち物をすべて失い、ダンジョン入口からやり直し)の相性が抜群で、ダンジョンの深部まで潜って行くときの緊張感がハンパない。
 
「いま戻れば拾ったアイテムは手に入るけど……もう1階下に行けば、さらなるお宝があるかも……!」
 
「こ、こんなところまで来ちまった……!! ははは、早く出口を見つけないとすべてを失っちまう!!!」
 
このような葛藤がつねに背後霊のようにプレイヤーに付きまとい、“恐怖”という名の調味料を振りかけてくる。
 

 
地上に戻ってからのNPCとのやり取りや、セリフの言い回しは基本的におバカ極まりないってのに……なんでダンジョンはこんなに怖いんだ!! ギャップがあるにも程がある!!
 

 
シリーズではおなじみ、3つの軍勢を適度に対立させてお手伝いしている鍛冶屋を儲けさせたり、より強い武器を作ってさらなる深みに潜ったり……といったRPG要素(シミュレーションか)もよくできていて、ついついくり返し遊びたくなってしまう。
 


 
「ほんのちょっと、時間つぶし程度につまめればいいかな^^」
 
なんて思いながら買ったゲームなのに、すっかり魅せられてしまったよ。おかげで、時間がいくらあっても足らないわ。
 
ローグライク、ハクスラ、育てゲー、シミュレーション

↑このあたりのキーワードにピンと来る人は、ぜひぜひ『刀神』をチェックしてみてほしい。きっと、満足する作品になっていると思いますよ!
 

大塚角満(おおつか・かどまん)

1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

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