【あつ森】『あつまれ どうぶつの森』プレイ日記 角満島開拓日誌 第7回 闇夜の恐怖

ヤバいヤツに遭遇しました

『どうぶつの森』シリーズの普遍的なお楽しみ要素のひとつが“昆虫採集”“魚釣り”、そして“化石発掘”の3つである。
 


 
虫も魚も化石も、お店で売ればかなりの高額(とくに化石)で買い取ってくれるので、序盤の資金繰りにはピッタリのアイテム。街金タヌキのローン返済も、これら採集物のおかげでかな~~~り楽に返済できるようになっている。
 
採集の楽しみとゲーム進行が密接にからんだ、『どうぶつの森』の伝統芸のようなシステムだ。
 
そしてこの採集は、資金繰りにある程度の目途がついたら、フクロウのフータが運営する“博物館”に採れたモノを寄贈し、展示品として楽しむのがベスト!
 
とくに、『あつまれ どうぶつの森』の博物館は作り込みが過去作と比べて段違いに素晴らしいので、フータが島に来たら1日も早く要望を聞いて、本館オープンにこぎ着けたいところだ。
 


 
まだほとんど空っぽの館内だけど、虫、魚、化石というカテゴリー別に分けられているのはもちろん、さらに淡水魚、海の生き物、深海魚……てな具合にさらに細分化されているので見やすいったらない。
 
こんなかわいらしい見た目のゲームなのに、本物の博物館に来たような錯覚すら覚えるってんだから……制作陣のツボの突きかたが、抜群にウマいんだろうな。北斗神拳かな。
 

昆虫採集の果てに

その日も俺は虫あみを片手に、昆虫採集に精を出していた。
 
とりあえず攻略サイトなどはいっさい見ずにやっているので、3月に何種類の虫が集められるのか、正確なところはわかっていない。それでも、バッサバッサと飛んでいた“モルフォチョウ”を捕まえたときに、
 

 
「けっこう順調に集まってるんじゃね!?w」
 
そう確信し、さらにモチベーションを高めていたのである。そして、
 
「もしかしたら、夜しか出てこない虫がいるかもしれんから、今日は“夜の昆虫採集”とシャレ込もうか^^」
 
まるで新宿や池袋の繁華街にくり出すときのようなことをつぶやきつつ、月が輝く深夜の島を虫あみ片手にウロついていたのであった。
 
しかし……目新しい生き物は、まったく捕まらない。やっぱり3月の虫は、ほとんどコンプリートしてしまったのかもしれん。
 
「ま、これだけやってりゃ、それも無理ないよな^^;」
 
自虐的なテレ笑いを浮かべ、
 
「よし。今日はここまででいいかな。続きは明日……」
 
そう独り言を言ったとき……“ヤツ”は、いきなり現れた。
 

大蜘蛛、現る

一瞥した瞬間、俺はそいつをハンミョウかゴマダラカミキリ、もしくはヤドカリの仲間だろうと思った。地べたを這い、カサカサと動く仕草から予想したものだが……なんだか様子がおかしい。
 
最初の違和感は……その大きさだった。
 
「……あれ? なんか、デカくね……?」
 
その思いと重なるように、“最大の疑念”が湧いてくる。
 
「てか……速……っ!」
 
この間、1秒以下。0コンマ何秒という刹那に、俺の脳内でこれほどの思考が駆け巡ったのだ。と同時に、俺の体表に違和感の形となって噴出した。
 
「あ……と、鳥肌……!」
 
ゾワワワワ……! と走るように広がる鳥肌を感じたとき……“その物体”は一気に、俺との間合いを詰めてきた!
 
「え!!? あ……ああ!!?」
 
言葉にならない悲鳴が口から漏れたとき……画面に、衝撃の映像が映った。
 

「へ………………!!!?!?」

狐につままれた感覚……って、まさにこのときのような精神状態のことを言うのだろう。
 
昏倒し、地面に這いつくばる我が分身……。そしてその足元を、
 
カサカサカサカサッ!!!
 
神経を逆なでする耳障りな足音をさせなながら消えていく大きな生き物……。こここ、こいつは……!!!
 
「うわあああああ!!!! タタタ、タランチュラに刺されたぁぁあああ!!!!><」
 
そう……!
 
極めて牧歌的な『あつ森』にあって唯一、プレイヤーを恐怖のどん底に叩き落す異形の生き物……タランチュラ!!! この、破滅の権化のような生き物に初顔合わせで思いっきり刺され、生死の境をさまようことになりましたわ……。
 
俺は恐ろしさに震えながらも怒り心頭に発し、“ある決意”を抱くのだった。
 
「我がルナステラ島に、あんな恐ろしい生物が潜んでいたとは……! 島民代表として、捨て置くわけにはいかぬ!!! いますぐ鬼殺……じゃなかった“蜘蛛殺隊”を結成し、退治にいかねば!!」
 
し、しかし((((;゚Д゚)))
 
続きは次回の更新で!
 
大塚角満の『あつ森』おもしろガイドも更新中

 

大塚角満(おおつか・かどまん)

1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

 

『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html

※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
© 2020 Nintendo

『あつまれ どうぶつの森』プレイ日記 角満島開拓日誌バックナンバー

▲第1回
いよいよ開始! 無人島生活

▲第2回
ナゼ、かぶるのか

▲第3回
島の名前問題、勃発!

第4回
リセマラで星を得る話

▲第5回
初めてのお出かけ

第6回
冨〇義勇もどきと冒険に