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ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー vol.55 ~緑を捨てたサクリファイスデッキ~

ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー vol.55 ~緑を捨てたサクリファイスデッキ~


 
By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
 
先週末、米ウィザーズ・オブ・ザ・コースト公式より電撃告知がありました。家にいながらにして、MTGアリーナを通じて参加できるマジックフェスト――その名もマジックフェスト・オンラインが始動します!


 
こちらのトーナメントはその名の通りオンライン上で開催されるマジックフェストです。とはいえ従来のマジックフェストとは異なる点も多いので、オンライン独自のトーナメントと解釈する方が良さそうです。

  1. 毎日開催される「デイリー予選」で5勝1敗以上の成績を残す。
  2. 週末の「ウィークリーチャンピオンシップ」で上位32位以上に入賞する。
  3. 各シーズンごとに開催される「シーズンファイナル」に出場できる(優勝賞金1000ドル+2位までプレイヤーズツアー・ファイナルへの出場権利付与)。

シーズンファイナルは4月11日・4月12日の2日間(日本時間では1日ずつズレて4月12日・4月13日の深夜開催)に渡って開催される予定だそう。すでに予選はスタート。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大もあり、各国のイベントが次々に延期や中止を余儀なくされています。マジックもまた例外ではありませんが、こうしてオンラインでも参加できるトーナメントの選択肢が生まれたのは嬉しいですね。参加の際はある程度の英語を読み書きできる能力が必要にはなりますが、このトーナメントはプレイヤーズツアー・ファイナルへと続く新たな道筋でもあります。
 
参加を考えている方はぜひ公式アナウンスもしくは主催企業のTwitterアカウント@ChannelFireballをチェックしてみてはいいかがでしょうか?(※いずれもリンク先は外部サイト)
 
さて、今回はさっそくこのマジックフェスト・オンラインで結果を残しているデッキを見ていきましょう。

マジックフェスト・オンライン デイリー予選 3/23

今週からすでに開催しているマジックフェスト・オンライン。Magic Onlineなどではこれまでにもトーナメントが開催されていましたが、MTGアリーナを使用したオンラインでの大規模トーナメントの開催は初です。なんと言っても、自宅から競技トーナメントに参加できるというのは魅力的ですね。
 
ましてや最高峰の舞台であるプレイヤーズツアー・ファイナル(優勝賞金60,000ドル/2020年3月25日現在で約665万円)への出場権利を得るチャンスでもあるため、本イベントには世界中のプレイヤーたちが参加していたようです。
 
もちろん日本からも参加しているプレイヤーはおり、しかも一発目である3月23日のデイリー予選を全勝という輝かしい成績を収めています。その勝者の名は、Team Cygames所属の日本人プロプレイヤー、覚前 輝也選手!

使用されていたデッキはラクドス・サクリファイスです。こちらはvol.40でご紹介したジャンド・サクリファイスで使用されているメカニズムも多数搭載されていますが、ほぼまったく異なるデッキと言ってよいものです。
 

ラクドス・サクリファイス(使用者:覚前 輝也選手)
枚数 カード名(メインボード)
8 《沼》
5 《山》
4 《寓話の小道》
4 《血の墓所》
2 《悪意の神殿》
1 《ロークスワイン城》
4 《魔女のかまど》
4 《大釜の使い魔》
4 《初子さらい》
4 《ぬかるみのトリトン》
3 《忘れられた神々の僧侶》
4 《死の飢えのタイタン、クロクサ》
4 《ティマレット、死者を呼び出す》
3 《真夜中の死神》
3 《悲哀の徘徊者》
3 《波乱の悪魔》
枚数 カード名(サイドボード)
3 《エンバレスの盾割り》
2 《反逆の行動》
2 《害悪な掌握》
2 《レッドキャップの乱闘》
3 《焦熱の竜火》
1 《波乱の悪魔》
2 《ファリカの献杯》

 
このデッキはその名の通り、ラクドス(赤黒)の2色で組まれたサクリファイス(生け贄)エンジンを利用するデッキです。『テーロス還魂記』のカードがふんだんに使われており、生け贄シナジーだけでなく、アドバンテージを得たり、パワーカードでゴリ押すような戦術が可能になっています。
 

▲《死の飢えのタイタン、クロクサ》

 
特に注目したいのがこの2枚。《死の飢えのタイタン、クロクサ》は新キーワード能力「脱出」を持つ『テーロス還魂記』のトップレアの一角で、同じくトップレアであり「脱出」持ちの《自然の怒りのタイタン、ウーロ》とは対になる能力を持っています。
 

▲《自然の怒りのタイタン、ウーロ》

 
《ウーロ》が防御的で負けている状況を押し返す力を持った1枚であるとするなら、《クロクサ》は攻撃的で勝っている状況を作り出す1枚。かつ点数で見たマナ・コストが2マナと軽いため、《エルズペス、死に打ち勝つ》の対象にならないという強みがあります。墓地に落ちる分には「脱出」できますが、追放除去はこれらのタイタンの最大の弱点。特に現環境で最もよく使われている追放除去の一つである《エルズペス、死に打ち勝つ》を躱すことができるというのは、地味ながら強烈な《クロクサ》の強みです。
 

▲《悲哀の徘徊者》
▲《初子さらい》

 
また、新カードの《悲哀の徘徊者》も採用されています。こちらはこの手のデッキにとって喉から首が出るほど欲しかった「コストのかからないサクり台(※クリーチャーを生け贄にできるカード)であり、《初子さらい》と組み合わせて対戦相手のクリーチャーを生け贄に捧げたり、より能動的に《波乱の悪魔》の能力を誘発させることができるようになりました。《失われた神々の僧侶》や《魔女のかまど》はマナこそかからないもののタップが必要だったので、1ターンに1回しかクリーチャーを生け贄に捧げることができませんでした。
 
特に《悲哀の徘徊者》はコストはやや重いものの「脱出」を持っているので、長期戦でも役に立ちます。戦場に出たときにヤギ・トークンを生成するという能力も、地味ながらチャンプブロッカーを生成できるため、アグロデッキ相手に役立つ場面も多いでしょう。
 
このデッキは従来のサクリファイス軸のデッキが持っていたピーキーな強みに磨きがかかり、かつ比較的そんな強みを発揮しやすい安定性を手に入れています。ネタが分かっていても対策しづらいデッキタイプなので、今後もスタンダード環境ではたびたび見かけるデッキの一つになることでしょう。
 

 

ライター:ドブフクロウ

青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。

 

次回更新は2020年4/1(水)更新!!

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