『イコリア:巨獣の棲処』先行カードプレビュー! ~《ラバブリンクの冒険者》~

By ドブフクロウ
 
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
 
いよいよ4月17日(金)に発売が迫った最新セット『イコリア:居住の棲処』(※新型コロナウイルス感染症の影響により、発売日が変更となっています)
 

 
実は今回のプレビューに先駆けて、マジック:ザ・ギャザリングの主席デザイナーであるマローことマーク・ローズウォーター/Mark Rosewaterが新カードの情報を小出しにしていたのをご存知でしょうか?
 
曰く「10年以上プレイヤーが待ち望んだサイクル」、「史上最大の修整値を持つオーラ」、そして「『0は偶数である』という注釈を持つカード」などなど……
 
今回ご紹介するのは、そんな中の1枚。《ラバブリンクの冒険者》をご覧ください!

▲ラバブリンクの冒険者
▲ラバブリンクの冒険者(拡張アート版)

つっよ……(ため息)。
 
まずは数字を見ましょう。白の3マナ3/3のクリーチャー……オーバーパワーとまでは言わないまでも、十分構築でもお呼びのかかるサイズです。テキストを読むまでもなく、この時点で最低限のスペックが担保されていますね。
 
そして気になる能力の方は、従来のプロテクション持ちと違い、プロテクションの範囲を偶奇のいずれかから選択できるというもの! 相手がどのようなデッキであれ腐りにくく、メインデッキに採用しやすい性能です。
 
現在のスタンダードであれば、奇数を宣言すれば《時を解す者、テフェリー》《迅速な終わり》(《残忍な騎士》の「出来事」側)といったカードによる除去を回避できます。

▲《時を解す者、テフェリー》
▲《大釜の使い魔》

サクリファイス系デッキの《大釜の使い魔》にチャンプブロックされたり、《波乱の悪魔》に焼かれたりする心配もありませんね。
 
一方で偶数を選べば、「0は偶数」という性質を活用することが可能です。

▲《世界を揺るがす者、ニッサ》
▲《ハイドロイド混成体》

すなわち、トークンや土地に対してもプロテクションを得られるということ。《世界を揺るがす者、ニッサ》が揺るがした土地・クリーチャーにも対抗できます!
 
《ニッサ》といえば、この連載でも相棒としておなじみ《ハイドロイド混成体》も偶数扱いです(戦場では[X=0]扱いのため)。土地にも《ハイドロイド》にもブロックされず《ニッサ》を殴りに行けるって、アグロ系デッキの求めていた逸材では……!? もう何も、怖くない……!

▲《敬慕されるロクソドン》
▲《不敗の陣形》

また、最近ではスタンダードの白いアグロデッキというと、『テーロス還魂記』以降はライフゲインを軸にしたものが主流でした。しかし、《ラバブリンクの冒険者》の登場で《敬慕されるロクソドン》などで全体強化する従来型の白系アグロも復権するかもしれませんね。
 
プロテクションとの兼ね合いから単体強化は受けづらいため、《紋章旗》や《不敗の陣形》などでバックアップできると良さそうです。

▲《致命的な一押し》
▲《稲妻》

また、クリーチャー・タイプが人間なのもポイント。意外とモダンでも活躍の機会があるかもしれませんね。奇数を選ぶことで、《致命的な一押し》や《稲妻》といった1マナ除去であっさり退場しないのは嬉しいポイント。
 
もちろん、パイオニアなどの他フォーマットでも要注目。《ラバブリンクの冒険者》とともに、早く新環境を冒険してみたいですね!
 
そんな《ラバブリンクの冒険者》が収録された『イコリア:居住の棲処』は2020年4月17日発売! コロコロオンラインでも、発売後の新環境を追いかけてまいりますので、ぜひ今後もチェックしてください!
 
それではまた次回の更新をお楽しみに!

 

ライター:ドブフクロウ
 
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。

 

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