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パイオニア新妄想紀行 vol.8 ~強さの掛け算で目指せオーバーキル!~

パイオニア新妄想紀行 vol.8 ~強さの掛け算で目指せオーバーキル!~

By まつがん

1. 相棒ルールの改定とメタゲームの原点回帰

今月頭に禁止改定が行われ、パイオニアでのカード単位での禁止・解禁はなかったものの、全フォーマットにまたがる相棒ルールの改定によって、パイオニアのメタゲームも大幅に影響を受けることとなった。
 
ルール改定前は《夢の巣のルールス》を使用したデッキが支配的なポジションに立っていたわけだが、改定後はむしろ『イコリア:巨獣の棲処』の発売前に近い、青黒《真実を覆すもの》コンボ vs. ロータスストームというメタゲームに回帰したというのが現状の環境認識としては適当なところだろう。
 
・Tier1
青黒《真実を覆すもの》コンボ
ロータスストーム
 
・Tier2
白単信心
赤単アグロ
黒単吸血鬼
 
・Tier3
青赤魂込め
スゥルタイ昂揚
赤白バーン
エスパーヨーリオン
バントスピリット
ニヴミゼット再誕 etc.
 
とはいえ、すべてが全く元通りというわけでもなく、『イコリア:巨獣の棲処』のカードを使用してメタゲームに食い込むに至ったデッキもいくつかは存在している。
 
『サンプルデッキ:エスパーヨーリオン (krebrovich チャレンジ7位)』

枚数 カード名(メインボード)
2 《島》
2 《沼》
1 《平地》
4 《神無き祭殿》
4 《神聖なる泉》
4 《湿った墓》
4 《異臭の池》
4 《寓話の小道》
4 《水没した地下墓地》
4 《氷河の城砦》
1 《乱脈な気孔》
1 《ガイアー岬の療養所》
4 《致命的な一押し》
4 《思考囲い》
2 《思考消去》
2 《ドビンの拒否権》
3 《至高の評決》
1 《スフィンクスの啓示》
4 《海の神のお告げ》
3 《野望の試練》
3 《ケイヤの誓い》
1 《太陽の神のお告げ》
1 《リリアナの誓い》
1 《虚報活動》
2 《エルズペス、死に打ち勝つ》
1 《テフェリーの誓い》
2 《サメ台風》
3 《時を解す者、テフェリー》
2 《覆いを割く者、ナーセット》
1 《試練に臨むギデオン》
1 《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》
1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
1 《思考を築く者、ジェイス》
1 《ドミナリアの英雄、テフェリー》
1 《悪夢の詩神、アショク》
枚数 カード名(サイドボード)
1 《空を放浪するもの、ヨーリオン》
2 《否認》
2 《神秘の論争》
2 《安らかなる眠り》
1 《配分の領事、カンバール》
1 《ゲトの裏切り者、カリタス》
1 《概念泥棒》
1 《ドビンの拒否権》
1 《領事の権限》
1 《エルズペス、死に打ち勝つ》
1 《真髄の針》
1 《墓掘りの檻》

 


 
マナカーブ上必須になる《致命的な一押し》と《思考囲い》を除いて、リソースを交換する手段をエンチャントやプレインズウォーカーに寄せることで、《空を放浪するもの、ヨーリオン》のバリューを最大限高めようという構成のタップアウトコントロール。
 
相棒を手札に加えるのに3マナかかるようになったとしても、どの道相手のリソースが尽きてからの決定打として使用するのであまり関係がないということなのだろう。
 
『サンプルデッキ:ナヤウィノータ (Vilaboy チャレンジ6位)』

枚数 カード名(メインボード)
2 《森》
1 《山》
1 《平地》
2 《聖なる鋳造所》
4 《踏み鳴らされる地》
4 《寺院の庭》
3 《マナの合流点》
1 《感動的な眺望所》
1 《根縛りの岩山》
2 《陽花弁の木立ち》
4 《ラノワールのエルフ》
4 《エルフの神秘家》
2 《金のガチョウ》
4 《復活の声》
4 《エルフの幻想家》
4 《ゴブリンの熟練扇動者》
3 《軍勢の戦親分》
4 《軍団のまとめ役、ウィノータ》
2 《帰還した王、ケンリス》
4 《アングラスの匪賊》
4 《異界の進化》
枚数 カード名(サイドボード)
4 《秋の騎士》
3 《無私の霊魂》
3 《砕骨の巨人》
3 《博覧会場の警備員》
2 《安らかなる眠り》

 

 
《軍団のまとめ役、ウィノータ》を《異界の進化》でサーチするギミックにより、3ターン目に《アングラスの匪賊》を着地させることで勝利するアグロコンボデッキ。
 
これまで《復活の声》はカードパワーの割りにぴったり収まるデッキがなかったが、このデッキなら《異界の進化》の種でかつ《軍団のまとめ役、ウィノータ》に対するインスタント除去への牽制として、八面六臂の活躍が期待される。
 
……と、真面目な環境の話は早々に切り上げて、今回も例によってクソデッキを作っていくことにしよう。
 

2. 予想外霊気池ウィノータ

諸君、ガチャは好きか?私は大好きだ。だから《軍団のまとめ役、ウィノータ》は本当に素晴らしいカードである。

▲《軍団のまとめ役、ウィノータ》

しかし、上述のとおり《軍団のまとめ役、ウィノータ》は私が触るまでもなくパイオニアで結果を出してしまった。ならばもうウィノる必要はないのではないか。否。確かに《異界の進化》からウィノるのはネタ被りなのでやらない方がいい。しかし《異界の進化》を使わずウィノるならオリジナリティを主張できるはずである。
 
私が考えたのは、ガチャにガチャを掛け合わせることであった。通常、コンセプトは一つに絞って、残りのスロットはコンセプトの実現可能性を上げるカードを搭載した方が良い。しかし時には誰かを知らず知らずのうちに傷つけてしまったり失ったりしてはじめて犯した罪を知るものなのである。
 
話が脱線したが、たとえて言うならばカレー×ハンバーグは最強ということである。これをデッキで表すと、以下のようになる。

▲《霊気池の驚異》

《霊気池の驚異》も入れたらガチャの確率が2倍になって最強では???🤔🤔🤔
 
そう、お子様ランチの完成である。
 
しかし脳ミソが小学5年生レベルの私はこの程度では満足しなかった。そう、お子様ランチであればカレーとハンバーグに加えてエビフライも乗ってくる。ならばこの程度ではまだ足りないのだ。
 
そこで私は気づいたのである。ガチャにガチャを掛け合わせたものにさらにガチャを掛け合わせたらオーバーキル最強であるという事実に。

▲《予想外の結果》

《予想外の結果》も入れたらガチャの確率が3倍になって最強では???🤔🤔🤔
 
こうして紙でできるスロットマシーンが完成したのである。
 
『予想外霊気池ウィノータ』

枚数 カード名
1 《森》
1 《島》
1 《山》
1 《平地》
3 《踏み鳴らされる地》
3 《寺院の庭》
3 《マナの合流点》
4 《霊気拠点》
3 《植物の聖域》
4 《ラノワールのエルフ》
4 《エルフの神秘家》
4 《霊気との調和》
4 《導路の召使い》
3 《ならず者の精製屋》
4 《霊気池の驚異》
4 《予想外の結果》
4 《軍団のまとめ役、ウィノータ》
4 《裏切りの工作員》
4 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》

 

 
回してみると「意外とありなのでは?」と思えてくる完成度なのだが、最大のツッコミどころはこんなんで《霊気池の驚異》起動できるわけねーだろという部分にあり、たとえば《予想外の結果》で《霊気池の驚異》がめくれたりすると目も当てられない事態になってしまう。
 
ただ、それを差し引いても一人回し中は脳内麻薬でキマりっぱなしになるほどの中毒性があるので、サイドボードさえ完成したら一回くらいは大会に出てみたいところである。
 

3. ハイパーコンバット

パイオニアには、隠れた唯一無二のカードが数多く存在する。
 
わずか3マナで追加ターンが得られる《栄光の好機》も、そんな可能性を秘めた一枚である。

▲《栄光の好機》
▲《試練に臨むギデオン》

もちろん普通にこのカードを打つと前転ローリング自殺してるのと変わらないので、《試練に臨むギデオン》とセットで使う必要がある。
 
だが、ここでこの《栄光の好機》+《試練に臨むギデオン》をコンセプトに据えようと思い立った場合、一つ問題が生じる。
 
それは《栄光の好機》が唯一無二すぎて、似たようなカードをもう一種類用意できないという点だ。
 
デッキコンセプトに据えるなら、最初の段落で紹介した《軍団のまとめ役、ウィノータ》と《異界の進化》のように、代替パーツ含めて2種8枚を用意するべきというのが最低限の出発点である。
 
しかし、3マナで追加ターンを得るようなカードの代替パーツが見つかるはずもない。そもそも唯一無二だからこそ《栄光の好機》に着目したのである。ここは潔く諦めるしかない……。
 
本当にそうだろうか?
 
確かに追加ターンを得ることは不可能かもしれない。けれども、その一部だけでもいいというならば、実現する方法があるのではないだろうか?

▲《戦闘の祝賀者》

《戦闘の祝賀者》で戦闘フェイズを追加したら実質追加ターンでは???🤔🤔🤔
 
追加ターンの効用は、そのほとんどが戦闘フェイズにある。ということは、「《栄光の好機》の代替パーツを探す」のではなく「《栄光の好機》を《戦闘の祝賀者》の代替パーツとして見る」のであれば、デッキコンセプトは成立しうると言える。
 
とはいえ、さすがに出しただけでは何も仕事をしない3マナのバニラクリーチャーをコンセプトに据えるのは馬鹿げていると思われるかもしれない。

▲《ゴブリンの激励者》
▲《血に飢えた振起者》

ならば速攻を与えればいい
 
こうしてできあがったのがこちらのデッキだ!
 
『ハイパーコンバット』

枚数 カード名
2 《平地》
4 《聖なる鋳造所》
4 《感動的な眺望所》
4 《戦場の鍛冶場》
4 《マナの合流点》
4 《アクロスの英雄、キテオン》
4 《鐘突きのズルゴ》
4 《ゴブリンの激励者》
4 《血に飢えた振起者》
4 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
3 《無私の霊魂》
4 《戦闘の祝賀者》
4 《試練に臨むギデオン》
4 《黒き剣のギデオン》
4 《モックス・アンバー》
3 《栄光の好機》

 

 
パイオニアで唯一無二のマナ加速である《モックス・アンバー》を活用することで、2ターン目《試練に臨むギデオン》のオプションもあるデッキとなった。

▲《黒き剣のギデオン》

地味だがデッキポテンシャルを底上げしてくれているワンポイントとしては、《黒き剣のギデオン》の採用がある。このカードは《アクロスの英雄、キテオン》同様、《試練に臨むギデオン》の紋章を機能させるための「追加のギデオン」でありつつ、単体では戦闘性能に不安がある《戦闘の祝賀者》を破壊不能付与によってバックアップする役割も担っているからだ。
 
「連続攻撃」というあまり見ないコンセプトのデッキだが、今後赤か白で軽い伝説のクリーチャーが増えれば、さらなるポテンシャルアップが期待できるかもしれない。
 

4. ナーセットシュート

《軍団のまとめ役、ウィノータ》や《霊気池の驚異》を見ればわかるように、ガチャは人を興奮させる。
 
普通なら絶対に戦場に出せないほどの鈍重なデカブツクリーチャーが早いターンに唐突に登場するのは、やはり何よりも爽快だからだ。
 
ならば、呪文ガチャも興奮間違いなしではないだろうか?

▲《悟った達人、ナーセット》

《悟った達人、ナーセット》は「インスタント・ソーサリーガチャ」ができるカードである。
 
しかし呪禁があるとはいえ速攻もない6マナクリーチャーの攻撃時能力がそうやすやすと誘発させてもらえるはずもない。これがモダンであれば《御霊の復讐》や《裂け目の突破》といった裏技で走らせることも可能なのだが、さすがにパイオニアでそんなカードは……。
 
あった。

▲《青銅血のパーフォロス》

《青銅血のパーフォロス》で《悟った達人、ナーセット》を相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!
 
そう、《軍団のまとめ役、ウィノータ》をスロットするならこちらはピンボールである。
 
だが、シュートする手段があるとしてもパイオニアで一体どんな呪文をガチャすればいいのか。

▲《出現の根本原理》

《出現の根本原理》はヒットすると呪文2枚分になるので確変である。単色の呪文しかサーチできないので、その縛りで唱えるべき呪文を探せばいい。

▲《カーンの経時隔離》
▲《奪取の形態》

《カーンの経時隔離》は《悟った達人、ナーセット》を手札に戻しながら追加ターンが得られるので、4枚の中に他の呪文があればタダ打ちできることになり、かなり強力な選択肢である。
 
《水の帳の分離》などで普通に追加ターンを得るだけだと《悟った達人、ナーセット》が《青銅血のパーフォロス》の効果で死んでしまってFXで全財産を溶かした顔になってしまうので、《奪取の形態》で《悟った達人、ナーセット》のコピーを作れるようにしておくと安心安全だろう。
 
というわけでできあがったのがこちらのデッキだ!
 
『ナーセットシュート』

枚数 カード名
8 《山》
4 《蒸気孔》
4 《シヴの浅瀬》
4 《天啓の神殿》
4 《ザルファーの虚空》
4 《発生器の召使い》
4 《突沸の器》
4 《青銅血のパーフォロス》
4 《悟った達人、ナーセット》
4 《奪取の形態》
4 《カーンの経時隔離》
4 《水の帳の分離》
4 《時間への侵入》
4 《出現の根本原理》

▲《反応+反正》

最初は《戦闘の祝賀者》と同様「戦闘フェイズ追加すればいいんじゃね?」と思って《反応+反正》を入れていたのだが、いざMOで打ってみると《悟った達人、ナーセット》がアンタップしないまま戦闘フェイズが追加されて全くの虚無であることが発覚して (本来第1メイン中に手打ちするための呪文なので当然だが) お蔵入りとなった。
 
そもそも4枚ずつの《青銅血のパーフォロス》と《悟った達人、ナーセット》引かないとゲームにならないんだが8枚入れる話はどうなったの?という冷静なツッコミが入るかもしれないが、存在しないものは存在しないのだからしょうがないということで、マリガンが存在することのありがたみを噛みしめながらダブルマリガンまで諦めずにコンボパーツをしっかり探そう。


来週末、7月3日(金) には「基本セット2021」が発売される。
 
『イコリア:巨獣の棲処』は相棒のインパクトがありすぎてルール改定によって実質無になるという皮肉な結果に終わったが、基本セットならさすがにそんなこともない……と思いたい。
 
ではまた次回!
 

ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。

 

パイオニア新妄想紀行 バックナンバー
パイオニア新妄想紀行 vol.1 ~パイオニアとは?~
パイオニア新妄想紀行 vol.2 ~環境の「ゼロ」を求めて~
【MtG】パイオニア新妄想紀行 vol.3 ~『テーロス還魂記』で遊ぼう~
パイオニア新妄想紀行 vol.4 ~他のフォーマットのデッキを再現しよう~
パイオニア新妄想紀行 vol.5 ~部族とともにあれ!~
  パイオニア新妄想紀行 vol.6 ~イコリア:巨獣の棲処で遊ぼう~
パイオニア新妄想紀行 vol.7 ~クレイジーで行こう~

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