• TOP
  • スクープ > 第86回小学館新人コミック大賞(児童部門) 受賞者&審査員によるオンライン座談会【樫本学ヴ・沢田ユキオ・のむらしんぼ・むぎわらしんたろう】
  • TOP
  • スクープ > 第86回小学館新人コミック大賞(児童部門) 受賞者&審査員によるオンライン座談会【樫本学ヴ・沢田ユキオ・のむらしんぼ・むぎわらしんたろう】

第86回小学館新人コミック大賞(児童部門) 受賞者&審査員によるオンライン座談会【樫本学ヴ・沢田ユキオ・のむらしんぼ・むぎわらしんたろう】

第86回小学館新人コミック大賞(児童部門) 受賞者&審査員によるオンライン座談会【樫本学ヴ・沢田ユキオ・のむらしんぼ・むぎわらしんたろう】


未来の人気漫画家を輩出する「小学館新人コミック大賞」!! 例年ならば、6月に受賞を祝した「授賞式」ならびに、審査員の先生たちと受賞者による「懇親会」を行うのが恒例行事であるものの、今年は新型コロナウイルスの影響でどちらも中止に……。そこで、今年は特集記事3本による児童部門の「オンライン授賞式」を実施することに決定!
 
記事は「審査員&受賞者による座談会」「受賞者紹介」「レジェンド審査員の先生方から、次期審査員の先生方へのメッセージ」の3本だ! 普段なら表に出ない、門外不出のイベントや漫画の極意を垣間見る絶好のチャンス!! コロコロファンと漫画家を目指すみんなは、絶対に見逃さないでくれ!!!!


 
2019年に実施した第86回「小学館新人コミック大賞(児童部門)」の受賞者3名と、同年度の審査員を務めた樫本学ヴ先生、沢田ユキオ先生、のむらしんぼ先生、むぎわらしんたろう先生の7名による座談会を公開! きらめく才能を持つ若き受賞者が、コロコロのレジェンド作家に漫画創作の極意を聞いた!!
 
おいしい食事と飲みもので談笑を楽しむ「懇親会」のような、ざっくばらんなやり取りを楽しんでくれ!! 漫画家を目指す人も必見の内容だ!!
 

第86回小学館新人コミック大賞(児童部門)の受賞者


【あんどろめださんプロフィール】
20歳・愛知県。第86回「小学館新人コミック大賞(児童部門)」において、『アース・ゲッター』で入選を受賞!


【ひなしょさんプロフィール】
18歳(投稿時17歳!)・岡山県。第86回「小学館新人コミック大賞(児童部門)」において、『紙神草子』で佳作を受賞!


【矢広さんプロフィール】
21歳・愛知県。第86回「小学館新人コミック大賞(児童部門)」において、『私の能力はギャグ補正』で佳作を受賞!

 

史上初! オンラインでの授賞式&懇親会

――「新人コミック大賞(児童部門)」(以下「新コミ大賞」)の受賞、おめでとうございます!! 受賞したのは、あんどろめださん、ひなしょさん、矢広さんの3名です。
 
3人:ありがとうございます!!!!
 
――そして、3人が受賞した第86回新コミ大賞の審査員を務めたのが、樫本学ヴ先生、沢田ユキオ先生、のむらしんぼ先生、むぎわらしんたろう先生の4人です! 今回は、新型コロナウイルスの影響で中止になってしまった授賞式と懇親会を、コロコロオンラインで座談会(リモート!)として実施できればと思います。本日はよろしくお願いいたします!
 
全員:よろしくお願いします!
 
――まず、読者のなかには新コミ大賞がどのような漫画賞か知らない人も多いかと思います。長年にわたって審査員を務めてきた先生方は、数ある漫画賞のなかで同賞がどのように見えているのかを教えてください!!
 
gazou書き手自身が否応なしに“大人”になっていってしまうという宿命のなかで、あえて膝をかがめて子どもと目線を同じにする賞です。子どもの気持ちになって「世界を描くんだ!」という漫画家志望の若者たちの、とてもとても貴重な登竜門!……かな?(笑)


【のむら先生プロフィール】
『つるピカハゲ丸』で知られる、のむら先生! 現在、コロコロアニキで『コロコロ創刊伝説』を連載中だ!!

 
――のむら先生の盟友・沢田ユキオ先生はいかがですか?
 
gazou受賞の先には、初めて漫画を読む子どもたちもいるわけです。そういう意味では、他部門と比べても、ある意味で一番難しい部門なのではないかと思います。そして、読者である子どもたちが、思わず手を伸ばしてくれるユニークさを求められることが多いのも、この部門の特徴かと!


【沢田先生プロフィール】
みんなが知っている『スーパーマリオくん』の沢田先生! もちろん、現在もコロコロ本誌で連載中だぜ!!

 
gazou新コミ大賞は、前身が「藤子不二雄賞」であることがすべてだと思います! 時代が変わって、漫画のスタイルや表現の仕方が変わっても、児童漫画は『ドラえもん』のような、子どもたちが人生で初めて出会う漫画に変わりありません。そんな児童漫画を書けるよろこびや責任感を持っている漫画家さんを発掘するための、大変意義のある賞だと思います。


【樫本先生プロフィール】
『学級王ヤマザキ』『コロッケ!』などで知られる樫本先生! 現在、コロコロアニキで『コロッケ! BLACK LABEL』を連載中だ!!

 
gazouそうなんですよね、この賞はかつて「藤子不二雄賞」という名前でした。小学生のときから、神様のように思っていた藤子不二雄先生。自分にとっては、必ずこの賞をとって漫画家になるんだという目標になりました。この賞がなければ、今の自分はなかったと思います。


【むぎわら先生プロフィール】
『ドラベース』『メットマン』をはじめ、藤子・F・不二雄先生に代わって『大長編ドラえもん』をコロコロコミックで連載。8月に公開予定のドラえもん映画『のび太の新恐竜』の漫画化コミックスが発売中だ!

 
――かつて自分が応募した賞の審査員を務めているというのは、感慨深いでしょうね……!
 
gazou本当にうれしく思います。審査した作家がコロコロ本誌で活躍すると、「自分も頑張らないと!」と刺激にもなります。

 
 
――審査員の先生方にとっても、大変意義深い場になっているのですね! 受賞者のみなさんは、どうして新コミ大賞に応募しようと思ったのかを教えてください!!
 
gazou私は高校1年生のとき、「コロコロ漫画大学校」(コロコロコミック主催の漫画賞)に応募させていただいた作品が、銅メダルを受賞したんです! そこで担当さんが付いて、小学生の頃から思い描いていた「漫画家になりたいな」という思いが、具体的な目標に変わりました。


【ひなしょさん受賞作】
投稿作『紙神草子』で佳作を受賞! 超期待のホープだぜ!!!! 記事の最後に受賞作へのリンクを紹介するので、ぜひ作品を読んでくれ!!

 
――ひなしょさんは、2018年度の新コミ大賞でも奨励賞を受賞していますね!
 
gazouはい。とてもうれしかったのですが、奨励賞では新コミ大賞のホームページに作品が掲載されないんです。つまり、描いたものを読んでもらえないんですよね。なので、「次こそは、みなさんに読んでいただきたい!」とリベンジ精神で応募しました。

 
――矢広さんも、小学生の頃から漫画家を目指していたんですよね?
 
gazouはい! コロコロコミックを見て、「僕もギャグ漫画を描きたい!」と思ったのが、きっかけでした。なので、新コミ大賞には、ギャグ漫画=コロコロコミックのイメージで応募したんです。応募してから投稿作品を読み返してみると、「もうちょっと、ここはこうしたほうがよかったかな……」と感じるところもあり不安でしたが、目標通り、佳作を受賞したとの連絡が来たときはうれしかったです。


【矢広さん受賞作】
投稿作『私の能力はギャグ補正』で佳作を受賞! 超期待のホープだぜ!!!! 記事の最後に受賞作へのリンクを紹介するので、ぜひ作品を読んでくれ!!

 
――あんどろめださんは、どうですか?
 
gazouコロコロコミックは5歳の頃から中学校を卒業するまで毎月読んでいました。一番おもしろいと思っている雑誌なので、漫画を描くなら絶対にコロコロでと思って投稿しました!


【あんどろめださん受賞作】
投稿作『アース・ゲッター』で入選を受賞! 超期待のホープだぜ!!!! 記事の最後に受賞作へのリンクを紹介するので、ぜひ作品を読んでくれ!!

 

審査していて心を揺さぶられる作品とは

――おぉ……! みなさん頼もしいなあ!!
 
 
gazou受賞の連絡が来たときは、みなさんどこで何をしていたんですか?

 
gazouああ、それ知りたいですね!

 
gazou私は、自宅にいるときに担当編集の方から電話がありました。受賞を知った瞬間も、通話が終わったあとも……今に至るまで「信じられない」という気持ちです。

 
gazou私も自宅にいるときに担当編集さんから電話がありました! ただ、いつもは電話の前に「何時に電話をして大丈夫ですか?」というメッセージを送ってくださるのですが、それがなかったので、めっちゃびっくりしました(笑)。結果を聞いたときは、ほんとにとっっっってもうれしかったです。担当さん、あのときは叫んでしまって、ごめんなさい。

 
gazou自分は漫画のネームを描いているときに、コロコロの編集部から電話がかかってきました。最近、間違い電話が多いなぁ……と思いながら電話に出たところ、「小学館の者です」と。電話を持つ手が震えました。未熟ながらも、一生懸命描いた漫画が受賞するのはうれしかったです。

 
――やっぱり、コロコロコミックを読んでいたからこそ、コロコロで描きたい=新コミ大賞に応募しようとなるんですね! 先生方の立場からすれば、どのような作品に心を揺さぶられますか?
 
gazouパッと見た瞬間から「お!」と思わせる魅力があるように思います。キャラクターの強さであったり、絵の魅力であったり、「読みたい」と思わせる力ですね。

 
gazou自分は展開の意外性に心を引き付けられます。いい意味での、読者を裏切るアイデア。「どうなるんだろう!」というハラハラ・ドキドキ・ワクワクの物語創りです。

 
――一人の読者としての、純粋な作品の魅力ということですね。沢田先生とむぎわら先生はどうですか?
 
gazou心を揺さぶるというか、作者の気持ちがこちらによく伝わってきて感動する作品は度々あります。それらの作品に共通する点は、やはり主人公から脇役まで、各キャラの心情がきちんと描かれているものが多かったと思います。そういった場合、画力が拙(つたな)くても、ちゃんと気持ちの伝わる作品もあります。

 
gazou実はまだ、本当に心を揺さぶられる作品には出会っておりません。作画はデジタル技術の進歩もあってか漫画を描き慣れた方が多く、画の上手さが目立つ作品が多いです。一方で、時代の流行もあると思うのですが、主人公のキャラクターがみんな似たような感じなので、作者の個性と新しい世界観を期待したいです。どんな作品が現れるか……今後が楽しみです!

 
――樫本先生・沢田先生・のむら先生は今回で審査員を勇退されますが、これまで、どのような気持ちで投稿作品を読んできましたか?
 
gazou私は、他の審査員の先生よりも厳しめに点をつけていたように思います。甘い点をつけて賞を取ったはいいものの、その先が続かなかった……と、ならないようにです。翌年以降、格段の成長を見せてくれる応募者もいるので、そういうときはうれしいです。何より、たくさんの新人漫画家さんの誕生に立ち会えて、その活躍を目にしたときは、自分のことのようにうれしかったです。審査員を務めてよかったと感じる瞬間です。子を持つ親の気持ちと一緒ですね(笑)。

 
gazou自分は、40余年前に新人賞(「第3回」当時!)をいただいたときの感謝と喜びを思い出して、審査に取り組むように心掛けてきました。1本の原稿を3回以上は読むようにしています。

 
――3回も……! これは投稿者のみなさんはうれしいでしょうね。
 
gazou1回目は頭をまっさらに、純粋な一読者として。2回目は、漫画家の先輩として「自分ならこうする」「もっとこうしたほうがおもしろくなった」という視点で、ぶつぶつぼやきながら(笑)。そして3回目は、かつて審査を通じて、自分のデビューを叶えてくださった藤子不二雄先生をはじめ、当時の審査員の諸先生方に思いを馳(は)せ、審査させていただく立場となったその重責を噛みしめ、隅々まで読み返していました。デビューに通ずる道だということを考えると、点数を入れるには覚悟がいりました。

 
gazou自分も、作品は何度も読みます。まずは素直に読者として。次は、客観的に長所・短所を評価しながら、どうすればこの作品がもっと読みやすくなるのかを考えながら、細部まで目を通します。5・6回は読んでいるかもしれません。他者の作品を審査することは、自分の作品づくりを反省するきっかけにもなります。

 
gazouでも、いろんな才能を目の当たりにすると、逆にこちらが勉強になるので「もうけたぜ〜っ!!!」ってなところです。

 
――つるセコ〜〜〜!!!! ……って、もうけたぜ〜は『つるピカハゲ丸』の名言じゃないですか! ありがとうございます(笑) でも、コロコロの大先生方が、そこまでして審査するのが新コミ大賞なんですよね。ご自身が同じ道を通ってきたからこそ、審査員を務めるプレッシャーもあると。第87回以降も審査員を務めるむぎわら先生はいかがですか?
 
gazou自分の場合は、審査をするというよりも、一緒に漫画を描いているような気持ちで「どうすればもっとわかりやすく、おもしろくなるか」を考えながら、投稿作品を見させてもらっています。受賞後に頑張っている姿を目の当たりにすると、うれしくなります。現場にお手伝いに来てくれた方もいました。みなさんも、ぜひ事務所に遊びに来てくださいね!

 
――受賞者のみなさん、聞きましたか!? めっちゃうれしいですね、なかなかない機会ですよ……!!
 
gazou受賞者の成長を見ると、本当に審査員を務めてよかったと思いますよね。受賞者がどんどん力を付けて、読み切りが掲載され、連載をスタートし……。自分の場合は、第47回で曽山一寿先生(代表作『なんと! でんぢゃらすじーさん』ほか)という天才を生み出したこと、第58回では井上桃太先生(代表作『パズドラ』ほか)が児童部門史上初めて、新コミ全体の大賞を受賞したことが印象深いです。

 
――第86回「新人コミック大賞」児童部門で受賞したあんどろめださん、ひなしょさん、矢広さん。改めて、おめでとうございました!! さあ、そろそろ、懇親会モードで行きましょうか!
 

次のページへ!!(1/3)

123

オススメの記事(PR)オススメの記事(PR)