【大塚角満のゲームを語る】第28回 2020年下半期の展望

2020年、
残り半分が始まった

前回の当コラムで、2020年上半期のゲーム業界(というか、俺のゲームライフ)を振り返る記事を書いたが……今回はその続きとして、残り半分(7月~12月あたり)を展望するモノを書きたいと思う。
 

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まあ要するに……2020年下半期に期待するゲームは!?
 
というテーマですな。
 

例年と違う下半期

でも最初に書いてしまうけど、2020年の下半期は……なんとなく、例年とは違う流れになるような気がする。
 
その理由は、大きくふたつ
 
まず、新型コロナウイルスの影響で、大規模なゲームイベントが軒並み中止もしくはバーチャル開催になることがデカい。
 
毎年、その年のゲーム業界の流れを生み出す北米のE3が中止となり、ヨーロッパのgamescom(ドイツのケルンで行われるゲーム展示会)もバーチャル開催。日本が誇る東京ゲームショウも会場展示はなく、こちらもオンラインでの実施を予定している。
 
ゲームのイベントはオンラインや動画と相性がいいので、gamescom、東京ゲームショウとも例年と変わらぬほどの新情報やトピックが飛び出してくれるのでは……と期待しているが、こういった事態に直面するのはゲーム業界ももちろん初めてのこと。
 
どんな流れになるのか、現時点ではまったく読めない。情報発信の場として定着していたイベントが様変わりするので、“その先のこと”にどうしても霞がかかってしまうのである。
 
もうひとつ、影響力特大と目されているのが、いよいよ情報が出始めた次世代ハード“プレイステーション5”の存在だ。
 

具体的な発売日、価格、ローンチタイトル(ハードと同時発売のソフトのことね)は明らかにされていないものの、
 
2020年年末商戦期に発売
 
これだけは断言されている。こちらも新型コロナウイルスの影響で生産ラインがどうなるのか、予断を許さないところだが、プレイステーション5の存在が2020年下半期のゲーム業界に与える影響はあまりにも大きい。発売日や価格が公表された時点で、他ハードのソフト発売スケジュールに動きが出る可能性が高いので、なんとも“読めない下半期”となっているのである。
 

下半期に期待するタイトル

これがあるからか、今年は例年以上に、夏から秋にかけて良作が揃った気がする。その中で、とくに俺が注目している作品を何本か列挙しよう。
 
まず……もう明日なんだけど、今年もパワプロの夏がやってくる!!
 

eBASABALLパワフルプロ野球2020(7月9日発売)

今年はプロ野球も開幕が遅れたり、観戦も制限されたりと多大な影響を受けているが、だからこそパワプロで野球を堪能したいなあ。そう思っている人、俺だけじゃないはずだ。
 
そして来週は、「コレは絶対に外せない!」と思っていたソフトが同日に発売されてしまう。
 

Ghost of Tsushima(ゴーストオブ ツシマ)(7月17日発売)

ペーパーマリオ オリガミキング(7月17日発売)

前者はプレイステーション4、後者はNintendo Switchの独占タイトル。2020年の夏商戦を占う注目作と言える。とくに『Ghost of Tsushima(ゴーストオブ ツシマ)』は、プレイステーション4の集大成とも言える大作に育っていそうで、いまからプレイする日が楽しみでならないわ。
 
さらに、密かに「これ、絶対に遊ぶんだ」と決めている2作品。
 

モンスターボーイ 呪われた王国(8月6日発売)

じつは俺……学生時代から『ワンダーボーイ』シリーズが大好きで(何年前だよw)、その新作が出ると聞いたときから、「何が何でもプレイするぞ!」と決めておりましたw わーいわーいw
 

ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リマスター(8月27日発売)

リマスター版だけど、かな~り手を加えてのリリースっぽいので、「夏の後半はコレだな」と虎視眈々と狙っていたタイトル。はよ遊びたいわ~~~!
 
……と、じつは見えているのはここまで。秋以降にどんな展開が待っているのか、まったくもって五里霧中な感じなんですねぇ。
 
もちろん、「『ルーンファクトリー5』、早く出ないかな」とか、「『ディアブロ イモータル』が始まるの、2年も待っているんですけど」と言いたいことはいろいろあるんだけど、それは吠えても栓無きこと。ただじっと、発表を待つしかないのが実情なのである。
 
しかし、“何が起こるかわからない”という状況も、ちょっとワクワクする。
 
ここに挙げたタイトルを遊びながら、メーカーの動きをジッと見守るのが下半期のトレンドになるのかなぁ。
 
おしまい。

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

 

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