TOP ニュース 【『moon』パッケージ版発売記念】元スクウェア社員が一風変わったゲームをつくり続ける理由<前編>
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【『moon』パッケージ版発売記念】元スクウェア社員が一風変わったゲームをつくり続ける理由<前編>

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伝説のゲーム作品が、23年越しにパッケージ版で移植を迎える——作品の名は『moon(ムーン)』!! 1997年にPlayStationで発売された同作は、初代PSの名作タイトルとして名前が挙がる一方で、他ハードへの移植はされず、中古ソフトにはプレミア価格がついていた!
 
しかし、2019年10月に、満を持してNintendo Switchに移植。これまではダウンロード版のみの販売だったが、豪華特典付き初回限定パッケージ版の『moon PREMIUM EDITION』が2020年10月25日に発売されることが決定!!!!
 
これを記念して、コロコロオンラインでは当時の開発メーカー“ラブデリック”のメンバーだったゲームディレクター・木村祥朗さんとゲームグラフィックデザイナーの倉島一幸さん(※いずれも現在はオニオンゲームス)にインタビューを実施。パッケージ版発売の経緯と今後の展望について聞いた!!


 
<木村祥朗(きむら・よしろう)>ゲームデザイナー、オニオンゲームス代表。スクウェアで『ロマンシング サ・ガ』シリーズの開発に携わる。退社後は、ラブデリックで『moon』を制作。その後、『チュウリップ』『王様物語』などを経て、2012年にオニオンゲームスを設立。現在に至る。

 
<倉島一幸さん(くらしま・かずゆき)>ゲームグラフィックデザイナー・イラストレーター、オニオンゲームス所属。スクウェアで『半熟英雄』シリーズ、『ライブ・ア・ライブ』『スーパーマリオRPG』などの開発に携わる。退社後は、ラブデリックで『moon』『UFO -A day in the life-』を制作。その後、『もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』『王様物語』などを経て、オニオンゲームスに所属。現在に至る。

 
<オニオンゲームスとは!?>
木村さん・倉島さんらを中心に立ち上げられたインディーゲームメーカーだ!! これまでに『勇者ヤマダくん』『Million Onion Hotel』『BLACK BIRD』を発売。10月にはNintendo Switchソフト『moon』のパッケージ版を発売するぞ!!

 

<オニオンゲームス 全ゲームカタログ>

1.『moon』
木村祥朗・倉島一幸という2人の奇才を世に知らしめた1作。RPGながらも敵との戦闘がなく、勇者に倒されたアニマルのソウルを助けるというゲームシステムが斬新だ。大作RPGのパロディ&オマージュが取り上げられがちだが、奥深いセリフやキャラクターデザイン、独特なビジュアルのアニマルや数多くあるBGMにも注目してみよう!! ラブ!!!!
https://oniongames.jp/moon/

 

攻略本には載せられなかった“極秘資料”が特典

——パッケージ版『moon』の発売、本当におめでとうございます! ダウンロード版の移植発表時と同様に多くのネットニュースに取り上げられ、依然として『moon』の注目度が高いことを感じられました。まずは、パッケージ版が発売されることになった経緯を教えてください!
 
本来だったら、ダウンロード版と同時にパッケージ版も発売するところなんですが、僕らの会社の規模だと、いきなりそうすることができなくて。ただ、ダウンロード版を発売した際の反響が、本当に大きかったんですね。そこで、一度、ユーザーに「サントラが出るとしたら欲しいですか?」「パッケージ版が出るとしたら欲しいですか?」と、アンケートを取ってみたんです。
 
そうしたら、アンケートの反響がすごかった。「これなら、やってみてもいいかもしれない」という気持ちが、去年の終わり頃に芽生えてきました。

 

▲『moon』の1シーン。勇者が王様と謁見をしている
 
——現在、予約受付中の『moon PREMIUM EDITION(ムーン プレミアム エディション)』は、ソフト本体のほかにもアイデアスケッチなどを収録した「開発極秘資料」、同作の物語をボイスとBGMで表現した「ムーンボイスシアターCD」、作中で描かれなかったシーンなどを新規イラストで描き下ろした「シアターガイドカード」という3大特典が付いてきますね! ファン垂涎の内容になっているのではないでしょうか!?
 
ただパッケージ版を出してもつまらないよね、と。そこで、極秘資料などを公開してもいいんじゃないかと思ったんです。極秘と言っていますけど、要は倉島さんの押入れの奥にあった資料が見つかったんです(笑)。

 
——その資料は、木村さんや倉島さんも久しぶりに目にするものだったんですか!?
 
そうですね。自分の作った資料だけではなくて、木村さんや工藤さん(※『moon』開発当時のディレクターの一人!)の資料も大量に見つかって。僕は引っ越しの時に目にしてはいましたが、じっくり見るのはかなり久しぶりのことでした。

 
それぞれが、別々の資料を持っていて。お互いの持っている資料を見るのは、今回が初めてでした。

 
——その資料を見たときのお二人のリアクションは……?
 
少し懐かしくもあり。切なくもあり。楽しくもあり。

 
そして爆笑もあり(笑)。どれも手描きのメモなんですけど、僕の字が幼稚園児みたいに汚くて。死ぬほど恥ずかしいですが……極秘資料なので入れときます。

 

▲ズームでの1コマ。クールな表情でピースをする、お茶目な倉島さん。背景のホワイトボードには貴重な打ち合わせメモがあったので隠したぞ、ごめん!
 
——ほうほう、極秘資料は手描きのメモと……! PS版の発売当時、ファミ通さんから攻略本が出ていましたが、そこにも載っていないようなものですか?
 
載っていないというか、絶対に載せられない(笑)。落書きのようなプライベートのメモばかりで、普通だったら公開しないものです。ただ、今回はパッケージ版の発売ということで特別な気持ちもあり、「出しちゃうか!」と。『moon』をつくるにあたって、僕らがこういうやりとりをしていたんだ、とわかるような資料になっています。

 
攻略本に載せるような資料って、ある程度、体裁を整えているというか。今回の資料は、そういうことをしていない状態のものです。

 

<オニオンゲームス 全ゲームカタログ>

2.『勇者ヤマダくん』
最初にオニオンゲームスの作品を楽しむなら、おすすめしたいのがこの1作。訪れる度に様相の異なるローグライクダンジョンを、一筆書きで進んでいけ! 主人公は、大手ゲーム会社勤務の36歳のヤマダくん。自作の妄想RPG世界で「勇者ヤマダ」となって、大活躍するぞ! ビジュアルの変わる装備のコレクション要素など、やりごたえバツグン!! パズル&RPGの傑作だ!
 
https://www.yamadakun.jp

 
次のページでは、お二人が「伝説の〜」という枕詞について感じていることを話してくれたぞ!!

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