『あつまれ どうぶつの森』プレイ日記 角満島開拓日誌 第132回 化石を掘る少年(1)

考古学者が夢だった

『どうぶつの森』シリーズの初期から搭載されているおなじみの要素と言えば……!
 
釣り!!
 
昆虫採集!!
 
このふたつがすぐに思い浮かぶと思う。
 
プレイヤーのコレクター魂を刺激しつつ、店で売ればけっこうなお金になる“経済を回す”手段として、シリーズ1作目から連綿と受け継がれている“鉄板中の鉄板”でありますな。
 
そして。
 
これに加えてもうひとつ、忘れちゃならない要素があるよね? ホラ、古くからの『ぶつ森』ファンじゃなくても、「はいはい!w アレだよね!w」とすぐに思い浮かぶであろうあの遊び……!
 
……え?? カモメのジョニー??
 
違う! あんな、気まぐれでやってくる能天気な遭難者の話じゃないですよ!! ホラ、毎日のように島を見回ってサ! 「今日もあるかな~^^ たくさんあるといいな~^^」って探しちゃうやつ!!
 
……え??? 「『あつ森』への愛」だって?? ……って、誰がかっこいいこと言えいうたねん!!
 
……とまあ、茶番はこれくらいにして本題に入ります。
 
ここで取り上げたいのはもちろん“かせき(化石)掘り”ですよ!! 毎日毎日★印を探して、島の地面をギロギロとねめつけながらパトロールしてるでしょ??
 
俺が『あつ森』で初めて化石掘りを行ったのは、いまから4ヵ月前の3月21日のこと。島に博物館の館長、フクロウのフータがやってきて、その禁断の扉(大袈裟だが)が開かれたのだ。
 

……スクショを見ただけで懐かしさのあまり涙がチョチョ切れそうになるんだけど、この移住の挨拶のときすでに、フータは化石展示室の計画も俺に話してくれていたのである。
 

そして、化石に対する熱い想いもとうとうと語っていたのだった。
 

うんうん……! わかる!! わかるぞフータ!!!><
 
『逆鱗日和』時代からの読者の皆さんは読んだことがあるかもしれないが、俺は小学生のころに、
 
将来は考古学者か鉱物学者になる!! そのためにいまから石という石を集めて研究するぞ!!
 
と群馬県の山奥で月に誓い、以来、ちょっとでも時間があれば山や川に突入して化石や鉱物を拾って悦に入る、一風変わった少年であった。
 
石採集の七つ道具は、ハンマー、たがね、ルーペ、そしてズタ袋の4つ(七つとは?)。めぼしい石があったらハンマーとたがねを使って慎重におっかき(群馬弁で“砕く”の意)、自慢の20倍ルーペ(小遣いを貯めて買った業物)でその構成をチェックしたりした。
 
俺の育った群馬県の下仁田町は、山や川のあちこちに貝の化石の層があって、二枚貝の化石だったら無限に掘ることができた。ときには、
 
これ、貝塚じゃね??
 
と思える貝の化石が密集した大岩も出土して、そういったものにロマンを感じる少年少女にとってはまことに夢のある土地だったのである。
 
『あつ森』で初めて“ショボいスコップ”をDIYし、それを持って★印の地面を掘り返して化石を手に入れた瞬間、
 

俺は完全に、40年前の群馬の少年になっていた。
 
小学校1年のとき、初めて見た“石の貝”に驚き、そして感動して、無理やりズボンのポケットにねじ込んで家までダッシュで戻ったんだよなぁ。そして、オフクロが夕飯の用意をしていた台所に飛び込み、目をキラキラさせながら報告をしたことを覚えている。
 
おっかあ!! これ見て!!! かせき!! かせき採ってきた!!!
 
しかし、群馬の田舎じゃ化石なんて珍しくもないので、そのときにオフクロが言った、
 
珍しくもない! ほら、おかってに石なんか持ってきなさんな!!
 
という、子どもの知的好奇心をしぼませるセリフも一生忘れないと思うわ(苦笑)。
 
そのときのオフクロと比べると、フータの反応はすばらしく刺激的だった。
 
きっとフータにしたら珍しくもない化石だと思うんだけど、
 

いちいち驚き、そして喜んで、俺を労ってくれるのであるw 人を成長させるには、目上の人のへりくだった態度も重要なんだと痛感する出来事だったよw
 

遠大な計画

そんなフータが運営する博物館が完成したのが、3月23日のこと。
 

まだ初期の住民しかいなくて、セレモニーもつつましいものだったけど、
 

牧歌的でじつに印象的な1枚なので、いまでもたまに見ちゃうんだよねコレw
 
博物館は、最初はほとんどカラッポだった。
 

昆虫も魚もそうだけど、寄贈しているのが俺ひとりなので、すべてをそろえるのはかなり骨が折れそうだった。このとき、なんとなく思ったのは、
 
化石をコンプリートするのって……1年くらいかかるのかな? それとも……がんばれば、半年くらいでなんとかなるもの……?
 
という、万里の長城やピラミッドを作るかのごとき遠大な計画でありました。
 
とりあえず、サグラダファミリアみたいにならなきゃいいかな……。長い目で見ながら、コツコツと集めよう……。
 
そんな、ルナステラ博物館の化石コーナーが……!
 
以下、次回!

 
大塚角満の『あつ森』おもしろガイドも更新中

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html

※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
© 2020 Nintendo

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