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ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー vol.75 ~令和版スプライト・ゼロックス~

ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー vol.75 ~令和版スプライト・ゼロックス~


By ドブフクロウ
 
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
 
『基本セット2021』がリリースされて早1ヶ月半ほどが経ちました。すなわち『ゼンディカーの夜明け』リリースまでもあと1ヶ月半ほど≒ローテーションも差し迫っています。本来ならばこのくらいの時期になってくるとスタンダード環境も煮詰まってくるところですが、禁止改定のおかげで今なおスタンダード環境は解き明かされることなく、メタゲームはカオスなままです。
 
カオスしてるのはスタンダードだけでなく、《真実を覆すもの》を始めとしたフォーマットの中心カードを軒並み禁止された「パイオニア」も同様。さらに、スタンダードだけでなくその上MTGアリーナでは『アモンケット・リマスター』もリリースされ、これまで正直影の薄いフォーマットだった「ヒストリック」も盛り上がってきています。果たして我々マジックプレイヤーはスタンダードを遊べばいいのか、ヒストリックを遊べばいいのか、パイオニアを遊べばいいのか、あるいは『アモンケット・リマスター』のリミテッドを遊べばいいのか……どのフォーマットも面白すぎて何から手をつけたらいいのか分からないという贅沢な悩みに直面しています。
 
何度も言いますが、普段だったらマジック的にはちょっと物足りない時期なはずなんですよ。それがこんなに遊んでも遊んでも遊び足りない状況になるなんて……大人だって夏休みがほしいと思わずにはいられません。
 
そんな状況なので、今は「マジックを始めようかな(復帰しようかな)」と考えている方にとっても最高の環境です。ぜひこの機会にMTGアリーナをダウンロードして、マジックを楽しみましょう! というわけで、今回もスタンダードのおすすめデッキをご紹介していきます!
 

Red Bull Untapped予選

さて、本連載の中でも何度か取り上げてきた「Red Bull Untapped予選」は、11月に開催される予定の決勝大会に向けてさらに激化しています。特に現在のスタンダード環境は『基本セット2021』のリリースと禁止改定によって混迷を極めており、こうしたトーナメントの存在がスタンダードのメタゲームをさらに刺激しています。

▲《成長のらせん》

スタンダードでは長らく《成長のらせん》を採用した緑青系のデッキがトップメタでしたが、そんな《成長のらせん》も先述の禁止改定によって禁止カードに指定されました。
 
もちろん《自然の怒りのタイタン、ウーロ》や《ハイドロイド混成体》のような強力なクリーチャーは健在なため、「スゥルタイ・ランプ」は現在でもスタンダードの最強デッキの一角を占めていますが、これまでのようなティムール-バント(4色)-スゥルタイのような緑青系デッキ3種の三竦みではなく、様々なデッキが頭角を表してきています。
 
今回紹介するイゼットスペルは、そんな波乱の禁止改定『基本セット2021』のリリースという2つの要素から誕生した新生デッキの一つです。さっそくリストを見ていきましょう。
 

イゼットスペル(使用者:アンソニー・アレバロ選手)
枚数 カード名(メインボード)
6 《島》
6 《山》
4 《蒸気孔》
4 《天啓の神殿》
4 《嵐翼の精体》
4 《スプライトのドラゴン》
4 《戦慄衆の秘儀術師》
2 《幽体の船乗り》
1 《王家の跡継ぎ》
4 《謎変化》
4 《突破》
4 《ショック》
4 《選択》
4 《送還》
3 《霊気の疾風》
2 《サムトの疾走》
枚数 カード名(サイドボード)
3 《否認》
3 《旋風のごとき否定》
2 《溶岩コイル》
2 《唱え損ね》
2 《覆いを割く者、ナーセット》
2 《レッドキャップの乱闘》
1 《厚かましい借り手》

 
15年近く前、《小柄な竜装者》をキーカードにした「ウィー・ゼロックス」という青赤のテンポ・ビートダウンデッキがありました。呪文を唱えるたびにサイズが大きくなる《小柄な竜装者》は軽量ドロースペルとの相性がよく、「ウィー・ゼロックス」はそうした呪文を連打することで《小柄な竜装者》を巨大なサイズまで育て上げて強烈な一撃を食らわせるというデッキです。

▲《小柄な竜装者》
▲《スプライトのドラゴン》

このデッキに採用されている《スプライトのドラゴン》は現代に蘇った《小柄な竜装者》と言えるクリーチャーです。タフネスが減っていることや、呪文を唱えた際のパワーの上昇幅は減っていますが、代わりに強化が恒常的になっており、総合的な使い勝手は向上しています。地味に誘発型能力の誘発条件も「インスタントかソーサリーである呪文」から「クリーチャーでない呪文」になっており、《謎変化》や《王家の跡継ぎ》のようなエンチャント、プレインズウォーカー呪文などでも強化されます。
 
そんな《スプライトのドラゴン》はもちろんこのデッキの主戦力ですが、除去耐性はないため、対戦相手に適切に処理されてしまえば、このデッキは「ちょっとドロー呪文の多いだけの勝ち手段のない謎のデッキ」になってしまうでしょう。しかし、『基本セット2021』の新カード《嵐翼の精体》と、再録カードの《謎変化》の存在がこのデッキの一貫性を引き上げています。

▲《嵐翼の精体》
▲《謎変化》

呪文を唱えることとシナジーを持つこれらのカードがこのデッキと相性がいいことは言うに及ばず。特に《嵐翼の精体》は条件付きとはいえ実質2マナ3/3飛行・果敢という驚異的なスペックを持ったクリーチャーとして運用することが可能で、《スプライトのドラゴン》以上のスペックを持ったフィニッシャーとして働いてくれることも多々あります。
 
また、《謎変化》は条件付きでクリーチャー化してくれるエンチャントです。攻撃するにもブロックに参加するにも一度呪文を唱えなければならないため、一見すると使い勝手の悪いカードに見えますが、逆に言えば対戦相手のソーサリー除去を躱しやすく、クロックを盤面に維持しやすくなります。さらに自身がクリーチャーではない呪文なため、《スプライトのドラゴン》や《嵐翼の精体》と相性がいいのもポイントです。
 
線の細いデッキであることは間違いありませんが、ハマったときの爆発力は最高級。スゥルタイ・ランプやラクドス・サクリファイスのようなデッキに対しても常に“ワンチャンある”状況を作り出せるのが魅力のデッキです。ローテーション後も使用できるカードが多く、寿命も長いデッキなので、スタンダードのデッキを一つ持っておきたいという方は、ぜひこのデッキを組んでみてはいかがでしょうか?
 

 

ライター:ドブフクロウ
  
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。

 

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