『あつまれ どうぶつの森』プレイ日記 角満島開拓日誌 第208回 ハロウィンに向けて(2)


 

1ヵ月がかりの一大イベント

 
 島の開拓を一時中断し(完成予想図を描いただけだけどw)、10月アタマから始まった季節イベントに参戦しなければいけなくなった。それはまさに、青天の霹靂と言える想定外の事象であった。
 俺的には、
 「最近、仕事がやたらと忙しいし、しかも並行プレイで進めないといけないゲームが増えてしまったので、それぞれのコンテンツにかける密度を薄めていかないとマズいね^^;;
 と考えていたので、『あつ森』においても10月はおとなしくしているつもりだったのである。
 しかし、これに異を唱えたのが同僚のたっちー先生であった。
 彼女は、切れ上がった鋭い双眸をさらにいからせ、口から火を吐きながら言うのである。
 「なに言っとんねん。大塚角満が……ゲームプレイを薄めてどうすんじゃ!! 薄めるのは頭だけにしとけや!!!
 この際、頭は関係ないと思うが……と言い掛けたところで、たっちー先生が畳みかけてきた。
 「“すべてのゲームを濃く”。これが我が社の方針です!! なので『あつ森』も、とっとと“かぼちゃ”の回収に向かえや!!!(怒)」
 ということで、『あつ森』の10月のイベント“ハロウィン”に打って出ることになったのです(苦笑)。
 

ハロウィンとは?

 
 とはいえ。
 『あつ森』のハロウィン以前に、俺自身のハロウィンに対する熱量はどれほどのものがあるのだろうか? その答えを、俺はすでに知っているんだけど(あたりめーだ)、それはもしかすると近年の日本人のスタンスとは、ちょっと違っているかもしれない。
 そもそも、ハロウィンとは何なのか?
 「日本語にすると“収穫祭”だ!」
 と脊髄反射で答えてしまいそうになるけど、よくよく調べるとそれほど単純な話ではないらしい。
 そこで改めていろいろと調べてみたところ、ハロウィンにはつぎのような意義とか意味があるようだ。
 
ハロウィン:毎年10月31日に行われる古代ケルト人が起源とされるお祭りで、農作物の豊穣を祈願して悪霊や悪魔を追い払う……ということがメインの目的。10月31日に行われるのは、古代ケルト人にとっての大晦日がこの日で、11月1日から新年が始まる……とされていたからだと言う。いまや仮想パーティー的な意味合いばかりが強くなっているが、これはもともと、悪霊から身を守るために“悪魔や魔女の格好をして仲間と思わせていた”ことに由来するとか。それがいつしか、宗教的な意味合いはほとんど消えてアメリカなどで民間行事化し、かぼちゃの中身をくりぬいて“ジャック・オー・ランタン”を作ったり、仮装した子どもたちが家を訪問して「トリック・オア・トリート!(お菓子くれないと暴れるぞ)」の呪文のもと菓子を手に入れたりといったイベントがルーチン化されるようになった。
 
 こんな感じで、欧米では長く愛されてきた伝統と格式(?)のあるお祭りのようである。
 要するに日本はまったく関係がないのだが、気が付けばハロウィンはバレンタインデーやボジョレーヌーボーと同様に我が国でも行事化され、若者を中心に“ふつうに”愛されるようになった。とくに、東京・渋谷のスクランブル交差点やセンター街を舞台にした仮装軍団のどんちゃん騒ぎは、俺のようなおじさんを怯え戸惑わせるには十分な迫力と恐怖をはらみながら、毎年賑わいを見せているのである。
 でも、いまから15年くらい昔だけど、ファミ通編集部が三軒茶屋にあったときは乗換駅の渋谷がプレイスポットで、俺も仲のいい記者連中と毎日飲み歩いていた。当時のことを思い返してみると……ハロウィンのハの字もなかったような気がする^^; ゲーム内イベントなんてのも見当たらなかったので、俺がハロウィンというものを意識し始めたのは、本当にここ数年のことになるわー。
 と、長ったらしい解説はこのあたりにして、話を『あつ森』に戻したい。
 こんな感じで、俺はハロウィンにほとんど関心がないのでスルーしてしまっていたのだが、撮り溜めたスクショを改めて精査すると、いろいろと“匂わせ”が残っていたよw
 たとえば、しずえの挨拶。
 


 
 最近、しずえの島内放送は“キャンプサイトに言及するかどうか”で俺の目に映る範囲が決まってくるので、ハロウィンについて話された10月2日の放送内容なんて1ミリも覚えていなかったよ(苦笑)。
 あと、ハロウィンに関係した郵便もいくつか届いていたようだ。
 

 
 か、カラコンとボディーペイント!!?!?www なんというか……ナウいな!!!www 「仮装パーティーや特殊メイクにご利用を」ってあるから、やっぱりこれもハロウィンを意識した追加なんだなw
 そして、極めつけは……。
 

 
 パンプキングでたぁぁあああ!!!www エラソーに、
 「アメちゃんをたくさん集めておけ」
 と言っているけど……これは4月のイースターのときの、
 

 
 ラッキーバニーのぴょんたろうを髣髴とさせるものがあるな。となれば、それほど無碍には扱わず、言われた通りアメちゃんを集めておくのがよさそうだw
 さらに、ハロウィンぽいものとして、
 

 
 かぼちゃの苗木の販売や、
 

 
 かぼちゃを素材にした商品や、DIYのレシピも手に入るよう。つまり、1ヵ月かけてかぼちゃを育てたり、モノを作ったり、アメちゃんを集めたりしながら、ハロウィン当日の10月31日を迎えなければならない……ということのようだな!!
 そうとわかれば……育てるか!! かぼちゃを!!
 続く!
 
  大塚角満の『あつ森』おもしろガイドも更新中

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html

※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
© 2020 Nintendo

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