【原神プレイ日記】角満の『原神』大紀行:第24話 “深境螺旋”のいざない(2)


 

禁足地

 
 テイワットの東の果て(見えている範囲の話だけどな)にある、三日月型の不思議な島。
 
 絶海に浮かぶその場所はいかにも人目を避けて存在するようで、
 
 「なんぴとたりとも、近づいたらならねえだ!!!」
 
 と、日本昔話的な拒絶を島全体から発散しているように見えた。
 
 そんなところに(((( ;゚Д゚)))
 
 やめときゃいいのに、妙な冒険心と好奇心、さらに、
 
 「おおお、おめえさん、あそこから生きて帰ったんけ!!」
 
 なんて、村人(誰だよ)からの賞賛、羨望、拍手喝さいを浴びたいという功名心が首をもたげて、ついつい入口となる虚空の穴に入ってしまったのでありました。
 

 
 そして--。
 
 たどり着いた場所は一見、ふつうの陸地だったのだが……彼方に見えるは、どう考えても近づいたらいけない禁足地……(((( ;゚Д゚)))
 

 
 マジで足がカタカタと震え出した俺は、
 
 「どどど、どうしよう……。あれ、まともな施設じゃないよな……」
 
 近寄ることもままならず、門を遠巻きに見つめながら時間稼ぎを始めた。
 

 
 「う、うーーーーん……」
 

 
 「どどど、どうしよ……」
 
 煮え切らないったらありゃしない。
 
 でも、こういうことってよくあるでしょう。
 
 たとえば合コンなんかで、
 
(あのコ、めちゃくちゃタイプだなぁ……! お話したいなあ……!)
 
 なんて思いながらも好みすぎて気後れしてしまい、ナゼかその子のまわりにいるタイプじゃない女子にばかり話しかけて接近すらままならなくなるという“逆ドーナツ化現象”に陥ること……。この赤い門を前にした俺がまさにそれで、三日月島に到着したときはまだ明るかったのに、気が付けば真夜中になっていたという(苦笑)。それもう、完全に合コン終わってるじゃねえかw
 
 それでも。
 
 改めて門と対峙すると、冒険者らしい闘志がこみ上げてくるのを感じる。
 

 
 あそこに入り、何らかの試練をクリアーできたならば、きっと目もくらむような報酬、お宝、プライスレスな経験もたんまり手に入れられるに違いない。あの門が放つオーラは、確かにそれだけのものを内包しているのだ。
 
 「よ、よし、行くか……!」
 
 まだ声は震えていながらも、俺は1歩、また1歩と門に歩みを進めた。
 

 
 そして……!
 

 
 門の目の前に立った瞬間、再び、
 
 「なんぴとたりとも、近づいたらならねえだ!!!」
 
 という村人(だから誰だよ)の声が聞こえた気がした。
 
 でもな……!
 
 俺は、冒険者なのだ。
 
 ここまで来て引き返すような根性ナシだったら、ハナからテイワットに足を踏み入れていねえんだよ!!!
 
 「き、決まった……。かっこいい……」
 
 自分で自分にホレボレとしつつ、俺は門を解放するために□ボタンを強く押す。やってやろうじゃねえか。もしかしたらまったく歯が立たないかもしれないけど、後退のネジを外している俺は引き返すことができねえんだ!!
 
 そ、そしたら……。
 

 
 ……って、入れないんかーーーーーい!!!!(驚愕)
 
 「あ、は、入れないのネ^^; な、なーんだ。早くいってよぉん^^; は、恥ずかしいじゃーん^^;;;」
 
 一世一代の大恥をかいて、その日は三日月島から撤退したのであった(恥)。
 

見覚えのあるダンジョン

 
 でも、かけるだけの恥をかいたおかげか、俺の腹は完全に決まった。
 
 「とっとと冒険ランク20になって、あの門の先に進んでやる!!!」
 
 プレイのモチベーションが俄然上がり、3日後には条件をクリアーして再び空の穴へと飛び込んだのであった。
 

 
 そして、3日前よりも明らかに強くなった仲間たちといっしょに、赤い門の前へ。
 

 
 今度は躊躇なく、“解放”を選択した--!!
 
 そしたら……!!
 

 
 おどろおどろしいプロローグの後……禁断の迷宮が口を開けたのである。
 

 
 「深境……螺旋……?」
 
 これ……聞き覚えがある名称だ。見たときに、
 
 「こいつは忘れずにクリアーしておかないと!!!」
 
 って思った記憶が。えーっと、なんだったっけなぁ……。
 
 考えながらメニューをガシャガチャといじっていたとき、俺はその項目に到達する。
 
 そ、そうだ……!! コレだ!! この深境螺旋ってのは……こいつのことだったんだ!!!
 

 
 「深境螺旋の第3層第3間ってのまでクリアーしたら、香菱がもらえてしまうんだった!!!www」
 
 さあたいへんだ。香菱は最初のガチャで引いたキャラなので持ってるけど、命ノ星座を解放するためには1体でも多く手に入れないといけないのだよ!! よーし、深境螺旋をとっとと制覇して、香菱をいただいちゃうかね!!!w
 
 その結果は……?
 
 続く!
 

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『原神』公式サイト:
https://genshin.mihoyo.com/ja/

※ゲーム画面はPS4ソフト『原神』のものです。
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