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イザナギゲームズが送る、大人も楽しめるジュブナイルアドベンチャー『ワールズエンドクラブ』開発インタビュー【後編】(※ネタバレあり)

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現在、イザナギゲームズよりApple Arcadeにて配信中のサスペンスパズルアクションゲーム『ワールズエンドクラブ【World’s End Club】』。  

『ダンガンロンパ』シリーズを手掛けた小高和剛氏がクリエイティブディレクターを担当し、『極限脱出』シリーズなどで知られる打越鋼太郎氏がシナリオ、ディレクションを務めることで話題になり、2021年春Nintendo Switch版の発売を控えている本作だが、今回、コロコロオンラインにてスタッフインタビューを実施!! 作品の振り返りや今後の展開など気になる内容を前後編でお届けする。  

また、本記事には『ワールズエンドクラブ』に関するネタバレが含まれているので、未プレイの読者は注意してほしい。  

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「12人の子どもたちが世界の終わりに立ち向かう」小高和剛氏×打越鋼太郎氏『ワールズエンドクラブ』開発インタビュー【前編】

 

プロフィール概要

・小高和剛(こだか かずたか)
トゥーキョーゲームス代表。本作のクリエイティブディレクターを務める。 『ダンガンロンパ』シリーズすべての企画、シナリオを手がける。シリーズ作品はそれぞれ舞台化(本郷奏多主演)、アニメ化され、国内外から高い評価を得る。 その後、打越鋼太郎、小松崎類、高田雅史らと共にToo Kyo Gamesを設立。漫画、アニメ原作、小説執筆など精力的に活動を行う。  

・打越鋼太郎(うちこし こうたろう)
トゥーキョーゲームス所属。本作のシナリオ、ディレクションを務める。 『Infinity Series (Never7、Ever17、Remember11)』、『Zero Escape Series (Nine Hours、Nine Persons、Nine Doors、Virtue’s Last Reward、Zero Time Dilemma)』、『AI:The Somnium Files』など、多数の有名ゲームタイトルのディレクション、シナリオを担当。海外からの評価も高く数々の賞を受賞しており、GDCやAnime Expoで何度も講演を行うなど幅広く活動している。  

・梅田慎介(うめだ しんすけ)
イザナギゲームズ代表。本作のエグゼクティブプロデューサーを務める。

『ワールズエンドクラブ』は子どもたちにプレイしてもらいたいゲーム

──次の質問ですが、リリース時に本作をプレイさせていただきまして、本作はサスペンスを軸とした物語で、子どもたちが笑いあったり、泣いたり、立ちはだかる困難を乗り越えたりなど、子どもたちが少しずつ成長していく冒険活劇としてとても魅力的な作品でした。ストーリー上で小高さんと打越さんがそれぞれ印象に残っているエピソードなどがあればお聞かせください。  

小高和剛氏(以下、小高):僕は少年少女たちの物語を作ろうって決まったときに、今まで小学生がプレイするようなゲームは作ったことがなくて、多分今後もないと思うんですけど。今回作るゲームは小学生にプレイしてもらいたいなという思いがありました。作中で線路の上を歩いたり、子どもたちだけでキャンプをするシーンなどは、子どもたちが見たら「こういう冒険をしてみたい」と、そういったワクワク感を与えられるシーンだなと印象に残っています。  

▲男女に分かれ恋バナトークに花を咲かせる子どもたち

打越鋼太郎氏(以下、打越):僕が印象に残ったのは、線路の上を歩くシーンなんですけれども、あれはこの作品を象徴するワンシーンだと思うんですよね。あの部分は、制作初期からの共通イメージとしてあったので絶対に入れようと思っていました。ただ、あのシーンの前後は重要なエピソードが入っていてすごい長いんですよ。「線路のシーンや恋愛話を入れたいけどどうしようかな」と悩みつつ、少し長くなりましたが頑張ってストーリーに組み込みました。  

──個人的に線路のエピソードは、映画『スタンドバイミー』(※1)を彷彿させる印象的なシーンでしたね。  

打越:あの部分ってキャラクターがみんな横に歩くじゃないですか。ゲームの仕様としては、アドベンチャーシーンはみんな立って会話をするっていうことになってたんですよ。そこは開発担当のグランディングさんに、「このシーンはどうしても線路を歩きたいんです」とちょっと無理を言って作っていただきました。  

小高:あと、歌をうたうシーンは?  

打越:あれはそうですね……最近僕がハマっているというか……「歌」ってずるいんですよね。シナリオで泣かせようとするのはとても難しいんですけど、曲が乗っかって歌が入るとすごい感動するんですよね。やっぱり曲の力というのは素晴らしくて……使えるものは使っていこうということで、いろんなゲームで必ず歌は入れたいなと。  

──そう思われるようになったきっかけは何かあるのでしょうか?  

打越:昔から『レ・ミゼラブル』とかミュージカル作品が好きなんです。ただ、ゲームでやろうとするとものすごいコストがかかるんですよ。踊りのモーションを付けないといけないので、あまりできないんですけど、最近はちょっと頑張っています。

──ありがとうございます。今後も打越さんの中で「歌」を新たに使っていこうというのは期待しててよいのでしょうか。  

打越:そうですね! やりたいなと思っています。  

※1……スティーブン・キング原作の短編作品をもとにした、子どもたちによる2日間の冒険を描いたアメリカ映画。劇中では線路に沿って歩くシーンが登場する。  

作品イメージは『スタンドバイミー』や『グーニーズ』など

──今回、本作を作るにあたって影響を受けた作品などがあれば教えてください。  

小高:自分たちが子どもの頃に見てたような『スタンドバイミー』『グーニーズ』、ゲームだと『MOTHER』とかですね。昔は、子どもたちが主人公のドラマやゲーム、アニメなどが結構あったりしましたが、最近はなかなかそういうのが無いなと思いまして。自分たちが子どもの頃にあこがれた「子どもたちだけの冒険」みたいな作品を参考にしています。  

──先ほど打越さんが仰っていた線路のシーンなども、子どもの頃に見た作品が影響されていたりするのでしょうか?  

打越:そうですね。『スタンドバイミー』や『グーニーズ』はみんなの共通の作品イメージとしてあったんですけど、まだ言ってない作品だと『ガンバの冒険』がありまして。それもイメージしていた感じはあります。

──本作を作るにあたって、これまでのゲーム作りの経験や自分らしさが出た要素はありますか?  

小高:そうですね。僕で言えばビジュアル的な部分かな……いちばん口を出したのがそこなので。UIだとか敵はこういう風にしたいとか見た目の部分はいちばん言っていたので、そういった所は今まで作ったゲームの片鱗が出ているかもしれません。

まぁ言ってしまったら『スパイダーマン』っぽいデザインにしてほしいみたいな、『スパイダーマン:ホームカミング』のエンドロールがちょっとパンクっぽいというかそういうテイストがあるので、「ポップなUIにしてほしい」、「あまり説明的にならなくていい」という風な感じです。スパイダーマンはほかのアメコミヒーローと違ってティーンエイジャーヒーロー要素が強いので、そういうところのデザインはすごい参考にしていますね。  

──確かに本編のチャート選択画面でも、日本地図に各県の特徴的な建造物がかわいいイラストで描かれていて、ああいったポップな表現は実に子どもらしい要素だと感じました。  

小高:そうですね。あまり説明的になるよりはもっとビジュアル的に、ぱっと見で分かるようにしようとしていました。  

▲まるで「修学旅行のしおり」を彷彿させるようなポップなデザイン

打越:あとは手描きのボスキャラクターとかいるじゃないですか。そういうのも小高の案になっていますね。普通の人だったらあまり思いつかないというか。  

小高:見た目の部分も意見していますね。見た目でも飽きない敵にしたいという思いはありました。  

▲本編では得体の知れない敵キャラクターが行方を阻むことも

──打越さんはいかがでしょうか?  

打越:そうですね……  

小高:下ネタじゃない?  

打越:(笑)。僕は全然下ネタとは思ってないんですけど……。やっぱり「分岐」ですかね。最初はこの話って一本道だったんですよ。いろいろ諸事情があって「分岐を入れよう」となりまして。もうちょっと日本を巡っている感じを出しましょうと。

あれもすごい大変で……ゲーム内で分岐したときなんですが、分岐したまま話が終われば楽なんですけど戻らないといけないんですね。こっちの情報は聞いてるけど向こうの情報は聞いていないとかあるので、そこを条件分けして作らなきゃいけないのはとても苦労しました。  

──分岐ごとにドラマを展開しつつ、定期的に合流していく流れだったので、そのあたりの辻褄合わせがとても大変だったのではないかと思います。  

打越:そうですね。結構苦労しながらストーリー作りをやっています。  

▲選ぶルートによって道中のストーリーが変化する

──次の質問ですが、これから作品を遊ぶユーザーにはどんなところに注目してほしいですか?  

小高:そうですね。まず僕からいうと、デスゲームとか人が死ぬとかそういう殺伐としたこと言ってないで、子どもに戻って子どものような気持ちで冒険してほしいなってとこですね。  

──小高さんからそのようなコメントが出てくるとは……  

一同:(笑)。  

小高:四六時中人が死ぬゲームをやっていてもしょうがないっていう……。  

──楽しかったあの頃を思い出してほしい……そういった感じでしょうか?  

小高:そうですね。打越さんは?  

打越:子ども向けにちゃんと作っているので、コロコロの読者さんなら大人の方がやっても童心に戻って懐かしい気持ちになれると思うので、そういう意味で遊んでみてほしいですね。もしお子さんとかいらっしゃるなら、親子でいっしょにプレイしても全然問題ないですし、お子さんも全然理解できると思います。『ポケモン』とか『コナン』とか楽しめるのであれば全然大丈夫だと思うので、注目してもらいたいです。  

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