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ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー vol.90 ~リサイクルされたサイクリング~

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By ドブフクロウ
 
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
 
今週末は『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップが開催されます。
 

MPLプレイヤーとライバルズ・リーグプレイヤー、そして予選を勝ち抜いてきたプレイヤーたちが、総額25万ドル(約2600万円/2020年12月2日現在)の賞金と栄冠を懸けて競い合うトーナメントです。
 
言うなれば『ゼンディカーの夜明け』環境の答え合わせと言えるトーナメントです。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と《創造の座、オムナス》の大暴れに始まった『ゼンディカーの夜明け』環境は、禁止改定を経てグルールアグロとディミーアローグがメタゲームの上位に躍り出て、現在では緑単やティムールなど様々なデッキが鎬を削っています。果たして各国のプロたちはこのスタンダード環境にどのような”答え”を持ち込むのか? 期待が高まります。
 
さて、今週はそんなスタンダードの少し変わったデッキをご紹介していきます。
 

セカコロ 決勝大会

先週末にはSekappy COLOSSEUM(セカコロ)の決勝大会が開催されていました。セカコロは、株式会社Sekappyが主催するオンライントーナメントで、vol.86vol.88でもデッキをご紹介させていただきました。
 
厳しい二次予選を勝ち抜いた精鋭たちに国内のMPLプレイヤー3名が加わり、計16名のプレイヤーたちが戦ったこの舞台では、ユニークなデッキ選択も見られました。
 
ここではそんなデッキの中から、「ジェスカイ・サイクリング」をご紹介します。
 

ジェスカイ・サイクリング(使用者:松崎 照央選手)
枚数 カード名(メインボード)
4 《河川滑りの小道》
4 《針縁の小道》
4 《清水の小道》
3 《ラウグリンのトライオーム》
2 《陽光昇りの小道》
1 《島》
1 《サヴァイのトライオーム》
4 《繁栄の狐》
4 《型破りな協力》
3 《不吉な海》
1 《踏み穴のクレーター》
4 《血の希求》
4 《記憶漏出》
4 《願い与えの加護》
1 《海門修復》
4 《ヴァラクートの覚醒》
4 《天頂の閃光》
3 《恰好の餌食》
3 《中和》
2 《ジュワー島の撹乱》
枚数 カード名(サイドボード)
4 《アイレンクラッグの紅蓮術師》
2 《否認》
2 《神秘の論争》
2 《実験的過負荷》
1 《雷猛竜の襲撃》
1 《切り裂かれた帆》
1 《夢の巣のルールス》
1 《絶滅の契機》
1 《アクロス戦争》

 
サイクリングデッキはその名の通りサイクリングメカニズムを利用するアグロデッキです。『イコリア:巨獣の棲処』登場時に人気のあったアーキタイプで、カードもほとんどローテーション落ちを免れていますが、「相棒」メカニズムのルール変更によって《夢の巣のルールス》が若干弱体化したこと、『基本セット2021』以降得たカードが少なかったことなどから、いつの間にか環境から姿を消していたデッキです。
 

▲《夢の巣のルールス》
▲《繁栄の狐》

しかしながら、《繁栄の狐》をプレイして以降サイクリングを連打するという戦略自体は今なお環境で随一の爆発力を誇るアクションです。除去耐性こそありませんが、数ターンのうちに悠に10/10を超えるサイズになります。環境の他のデッキに打ち勝つにはそうした爆発力を持ったカード以外を採用する余裕はないということか、このデッキでは従来のサイクリングデッキに採用されていた《ドラニスの刺突者》なども入っておらず、クリーチャーは《繁栄の狐》のみとなっているようです。
 
また、『ゼンディカーの夜明け』ではサイクリングカードは増えていませんが、代わりに《ヴァラクートの覚醒》が採用されています。サイクリングシナジーを持ったカード群との相性も良好で、かつマナフラッドに弱いというこのデッキの弱点を克服することのできる1枚です。また、両面土地ということでマナフラッドだけでなくマナスクリューの受けにもなります。
 

▲《ヴァラクートの覚醒》
▲《海門修復》

《海門修復》のようなカードも採用されている他、《願い与えの加護》や《中和》も素撃ちできるように青マナも多く取られているのが特徴的です。サイクリングデッキは《夢の巣のルールス》以外でアドバンテージを取る手段が少ないデッキでしたが、これによって中~長期戦では大量ドローも狙えるようになっており、アグロ戦略だけでなくアドバンテージ合戦も狙えるようになっています。
 

▲《天頂の閃光》

サイクリングデッキのキーカードだった《天頂の閃光》はもちろんこのデッキでも健在です。重ね引きすれば容易に勝利をもぎ取ることができ、押されている状況でも1枚でゲームを劇的に動かしてくれる非常に強力な呪文で、このデッキを相手にする際は常にこの《天頂の閃光》の存在を念頭に入れる必要があります。
 
今後このジェスカイ・サイクリングがさらに活躍するのか、それとも活躍はこの大会限りになってしまうのか。それは分かりませんが、個人的にサイクリングデッキは大好きなアーキタイプの一つなので、僕もこのデッキを組んで回してみたいと思います。サイクリングファンのみなさんもぜひこのリストを試してみてはいかがでしょう?
 

  ライター:ドブフクロウ     青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。

 

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