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コロコロ「ブラックホールでうんこをしたらどうなるの?」 京大教授「うんこの前に自分が吸い込まれる心配をしましょう」

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「何でも吸い込む星でうんこをしたら、一体どうなってしまうの?」――子どもの好奇心の数割を占めると言っても過言ではない、ミステリアスな存在・ブラックホール!! 我々、コロコロおバカネタ捜索隊は、ブラックホールとうんこに関する謎を解明すべく、日本天文教育普及研究会の一員であり、日本最高峰の大学の一つ・京都大学の嶺重慎さんに話を聞いた!!
 

<プロフィール>
嶺重慎(みねしげ・しん)
天文学者。京都大学理学研究科の物理学・宇宙物理学専攻 宇宙物理学教室の教授。ブラックホール天文学、特に超臨界降着流、一般相対論的効果、観測可能性などを研究している。

 

ブラックホールの仕組みを解説!

――本日は、こんなくだらないというか、おバカなテーマの取材を引き受けてくださって恐縮です!!
 
gazouいえ、全然くだらなくないですよ。全然くだらなくないです。

 
――まずは、謎の多い存在・ブラックホールの正体について教えてください! ホールというくらいだから穴なのか、星なのか、そもそもそこが知りたいです!!
 
gazou順を追って説明しましょうか。まず、星はどうして丸く膨らんでいると思いますか? 星は、重力に反発する形でエネルギーを出しています。太陽を想像するとわかりやすいでしょうか。重力に対して、エネルギーで張り合っているのが星の丸い形なのです。しかし、星の中にあるエネルギーが尽きると、星は重力に反発できなくなる。つまり、重力に負けて、丸く膨らんでいる形を保てなくなります。すると、星は自分の重力に負けて潰れてしまいます。

 
――それがブラックホールなのですね!?
 
gazouどの星でもブラックホールになるわけではありません。太陽の20倍ほど重い星が、ブラックホールになるとされています。先ほど、星が自分の重力に負けると潰れてしまうと話しましたが、とことん潰れた状態の星がブラックホールだと言えます。自分の重力に反発するエネルギーがなくなってしまったがために、重力が周りのものを吸い込むようになってしまった状態です。

 
――なるほど、その様子が黒い穴のようだから“ブラック(黒い)ホール(穴)”なんですね。でも、ブラックホールの中って、一体どうなっているんでしょうか!?
 
gazou我々科学者は、証拠がないと何とも断定できません。別の宇宙が存在するのではないかと主張する人もいます。ただ、今のところ、一番有力とされているのは、細かいつぶつぶというか、原子をとことん細かいレベルまで分解して小さくしたもので満ちた世界です。要は、ブラックホールの中に吸い込まれると、形も色もなくなるくらい強いパワーで、一点に向かって潰れていくのでは、という説です。

 
――えぇーーーー、こわっ!!
 
gazouブラックホールは、光さえも吸い込んでしまうほどの強い重力を持っています。だから、中をのぞきこむことはできません。中で、何がどうなっているのかはわからないのです。

 

ブラックホールでうんこをしたら……?

――では、本題に移りたいと思います! そんなブラックホールでうんこをしたら、一体、どうなってしまうのでしょうか!?!?
 
gazouうんこはブラックホールの中へと落ちていきます。そして、分解されて、匂いも形もなくなった細かいつぶつぶにおそらくなるのでしょうね。試したことがないので、実際のところはわかりませんけど。えっ!? 試してみたい? どうぞどうぞ! でも気をつけないと、うんこをするあなたもブラックホールに落っこちてしまいますよ。

 
――あぁ、それは確かに……。
 
gazou「うんこの心配をするよりも、あなたが大丈夫なの?」という話ですね。ブラックホールでうんこをするだなんて危険なことは、やめといたほうがいいでしょうね。

 
――ちょっと待ってください! 今、すごいことを思いつきましたよ! 宇宙開発が進んだら、宇宙滞在中の汚物の処理に困りますよね!? ブラックホールをトイレ代わりにすればいいんじゃないですか? 自分たちが吸い込まれないように、ロケットを放つ形で!! どうでしょう、このエコロジーなアイデアはノーベル賞をいただけますか!?
 
gazou想像している以上にものすごい速度で引き寄せられるので、危険でしょうね。そんな危険を冒してまですることなのかなとは思います。うんこも船員も落ちるでしょうね。

 
――そ、そんなぁ。がっくり……。ところで、自分が中学生の時に読んだ本では、ワームホールとつながっているんじゃないかという説もありましたが……!
 
gazouアインシュタインの理論を使うと、そういう答えが出てくるのですが、正しいとは限りません。むしろ、ワームホールについては否定的な考え方が多いんですよ。

 
――じゃあ、実際に偵察機をブラックホールに突っ込ませれば、どうなるかわかるんじゃないですか……?
 
gazou一番近くにあるブラックホールでも、光の速さで1000年以上掛かる距離にあります。ロケットだと何十万年と掛かるでしょうね。そもそもすぐ行ける宇宙にブラックホールがあれば怖いです。無くてよかった。

 
――そうかぁ。じゃあ、実際にブラックホールでうんこをするなんて、夢のような話なんだなぁ。それにしても、ブラックホールって、まだまだわからないことだらけなんですね。
 
gazouそうですね。でも、研究の楽しさって、今までわかっていないことを、初めて自分の手で見つけられるところにあるんですよ。誰もまだ解いていない問題を、自分で見つけて解いていく。それが、研究者にとって大切なことなんです。

 
――記事のタイトルからは想像できない、すばらしいお言葉……! コロコロオンラインは子どもから大人まで見ているサイトですけど、この記事を見て学生が研究職に興味を持ってくれたらうれしいですね。本日はありがとうございました!
 
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