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デュエル・マスターズ

デュエマ妄想構築録 vol.4-1 〜もしもデュエマが8枚制限だったなら〜


By まつがん

さて、冒頭から例によっての導入だが、皆さんは10月15日発売のコロコロコミック11月号はもう読まれただろうか?

そこでは11月に発売する「超誕!!ツインヒーローデッキ 80エイティ [Jの超機兵ジョーカーズデラックスVSバーサス聖剣神話カリバーサーガ†][自然大暴走ファイナルハザードVSバーサス卍獄の虚無月ムーンレスムーン]」に収録される新カードの情報が、いくつも掲載されていた。

双極篇ツインパクトシリーズもいよいよクライマックスに差しかかってきている気配ということで、ここでは紹介されていたカードの中から、[自然大暴走ファイナルハザードVSバーサス卍獄の虚無月ムーンレスムーン]の側に収録されている注目のツインパクトカード2枚をピックアップしておこう。

▲「虹出づる繭 ミノガミ/帝の目覚め」

《虹出づる繭 ミノガミ/帝の目覚め》

クリーチャー面はマナゾーンから召喚可能な上に、自分のターンのはじめにツインパクトカードをマナゾーンから回収できる。さらにそれだけでなく、マナゾーンのツインパクトカードをすべての文明として扱えるという、「虹」の名を冠するにふさわしい能力をも持っている。

一方の呪文側も、墓地のカードを利用してマナ加速しつつマナゾーンからツインパクトカードを回収できる効果となっており、ツインパクトカードをとにかく参照してボーナスを与えるこのカードがあれば、様々なツインパクトカードを駆使して戦うデッキなども組めそうだ。

▲「卍 ギ・ルーギリン 卍/卍獄ブレイン」

そして、《卍 ギ・ルーギリン 卍/卍獄ブレイン》

クリーチャー面の「虚無月の門」は魔導具呪文を唱えたときに発動できる。また、《卍月 ガ・リュザーク 卍 /卍・獄・殺》の「無月の門・絶」と同様、下にする魔導具は枚数さえ合っていればバトルゾーンと墓地から好きな組み合わせで持ってきて構わない。

最低でも呪文面が実質《ガード・グリップ》なので、魔導具と関係なしに1マナ1ドロー呪文が8枚積めるようになったことを生かしたデッキ構築も考えられるという点で、使用される機会が多そうなカードと言える。

ツインパクトカードは「クリーチャーであり、呪文である」「2種類のマナコストを持っている」「どちらとして使用するかを選べる」といった点で、通常のカードよりも活躍を見込みやすいカードである。新たに登場したこれらのカードをどのように使うのか、デッキビルダーの腕の見せどころだろう。

……と、前置きはこれくらいにしておいて。

今回もそういった話題とは一切関係なく、デュエマのデッキ構築におけるカードの代替性について考えてみようと思う。

1. 代替性とは何か

デッキ構築とはある意味で、確率の分散に対抗するための作業と言える。

デュエル・マスターズには、デッキへの同名カードの投入について4枚を上限とするという制限がある。

では何のためにそのような制限があるのかというと、これはおそらくゲームの再現率を低く抑えるためだろう。最強のぶん回りが安定して再現できるとしたら、同じようなゲーム展開が毎回続くことになり、プレイヤーが飽きやすくなってしまうからだ。

とはいえ、それはあくまでゲームをデザインする側の事情に過ぎない。プレイする側は、特に勝利を目指す者にとっては、可能な限り再現性を高め、デッキの安定化を目指すことこそが至上命題となる。

そこで、カードの代替性が重要となってくるのだ。

ここで言うカードの代替性とは、「異なるけれども機能が近いカードを駆使することで、4枚制限の枠を超えて同じカードを8枚や12枚、疑似的に搭載できること」を指す。

▲「奇石ミクセル/ジャミング・チャフ」
▲「制御の翼 オリオティス」

たとえば《奇石ミクセル/ジャミング・チャフ》と《制御の翼 オリオティス》は、《蒼き団長 ドギラゴン剣》や《卍 デ・スザーク 卍》などによる踏み倒しに対してほとんど同様の機能を果たす。

▲「トレジャー・マップ」
▲「未来設計図」

《トレジャー・マップ》や《未来設計図》といったサーチ系呪文は、不確実ではあるものの、サーチ先のカードを実質水増しすることができる。

▲「終末の時計 ザ・クロック」
▲「閃光の守護者 ホーリー」

他にもカードとしての効果は全く異なるが、《終末の時計 ザ・クロック》と《閃光の守護者 ホーリー》を4枚ずつ搭載することで、「(盤面の状況は解決しないが) ほぼ必ずターンが帰ってくるS・トリガー」を8枚積むことができる。

長い歴史を持つデュエル・マスターズにおいては、このように実現して欲しい機能に対してそれを実現するためのカードが複数種類刷られていることが多い。

では代替性とは何かがわかったところで、なぜデッキ構築において代替性が重要となるのか。

それは、こうした代替性を持つカードを駆使することによって、デッキを理想のバランスに近づけることができるからである。

2. 理想のバランスについて考える

理想のバランスとは、考え方にもよるが、ここではひとまず最も勝率が高いバランスと定義しておこう。つまりそのバランスを満たすデッキは、そのコンセプトの中で最も安定した形ということになる。

ではデッキの理想のバランスとは、一体どのようにして手に入れることができるのか。それを知るために、ひとつ仮定を想像してみて欲しい。

それは、「もしカードの4枚制限がなかったら」というものだ。

もし仮にデュエル・マスターズが4枚制限ではなく8枚制限だったとしたなら。

環境の各デッキは、はたしてどんな変化を遂げるだろうか?

『すごいジョーカーズ』

枚数
カード名
8
《ヤッタレマン》
4
《パーリ騎士》
6
《ガヨウ神》
6
《ジョット・ガン・ジョラゴン》
4 《キング・ザ・スロットン7/7777777》
4 《アイアン・マンハッタン》
8 《ジョジョジョ・ジョーカーズ》
▲「ジョット・ガン・ジョラゴン」
▲「ガヨウ神」

ジョラゴン型ジョーカーズにおいて、「《ジョット・ガン・ジョラゴン》をなるべく早く出す」「出したターンに6打点でそのまま勝つ」という2つの命題を実現することを考えると、

1ターン目: 《ジョジョジョ・ジョーカーズ》
2ターン目: 《ヤッタレマン》
3ターン目: 《ヤッタレマン》→《パーリ騎士》→3体戻しで《ジョット・ガン・ジョラゴン》→攻撃して《ガヨウ神》から《アイアン・マンハッタン》と《キング・ザ・スロットン7/7777777》を捨ててフィニッシュ

といったルートが考えられる。

そうなると、手札の組み合わせ条件を軽減できる上に1ターン目のマナを有効活用できる《ジョジョジョ・ジョーカーズ》は8枚、2ターン目の固定アクションかつ3ターン目にも2枚目が要求される《ヤッタレマン》も同じく8枚、3枚目の《ヤッタレマン》で代替できる《パーリ騎士》は4枚、その他はそれぞれ1枚ずつ引ければよく、《キング・ザ・スロットン7/7777777》と《アイアン・マンハッタン》は《ガヨウ神》で途中で見つけられればいいことを考えると、大体このようなバランスになるのではないだろうか。

どうやら8枚制限のデュエル・マスターズならば、「3ターン目に必ず《ジョット・ガン・ジョラゴン》が走ってきて必ず《ガヨウ神》と《アイアン・マンハッタン》を捨ててくるジョーカーズ (やめて欲しい)が実現できそうである。

『すごい赤単轟轟轟』

枚数
カード名
8
《”轟轟轟”ブランド》
8
《凶戦士ブレイズ・クロー》
8
《グレイト”S-駆”》
8
《ホップ・チュリス》
8
《ニクジール・ブッシャー》
▲「”轟轟轟”ブランド」
▲「グレイト”S-駆”」

《”轟轟轟”ブランド》は可能であればデッキに8枚入れたいカードの代表格だろう。

「初動は1ターン目《ニクジール・ブッシャー》からの《”轟轟轟”ブランド》、以後はスピードアタッカー持ちをトップし続けたい」という最大値を目指すため、このようにシンプルな構築となった。もしこんなデッキと対戦することになったら、アニメのボルツのような《”轟轟轟”ブランド》の4連打をされてブチ切れること請け合いである。

『すごいトリガービート』

枚数
カード名
8
《煌龍 サッヴァーク》
8
《ドラゴンズ・サイン》
8
《撃髄医 スパイナー》
8
《終末の時計 ザ・クロック》
8
《唸る鉄腕 ギリガザミ》
▲「煌龍 サッヴァーク」
▲「ドラゴンズ・サイン」

《”轟轟轟”ブランド》が8枚入れられるということは、《ドラゴンズ・サイン》も8枚入れられるということである。通常の構築よりもはるかに高い確率でドラサイサッヴァークが決まるこのデッキなら、相手は二度とシールドを割りたくなくなるに違いない。

……と、ここまで書いておいてなんだが、別に8枚制限とかいう特殊なルールにおけるメタゲームの話をしたかったわけではない。

むしろここで重要なのは、通常の4枚制限ルールにおける自分のデッキの理想のバランスを知りたいなら、8枚制限や制限なしで一度考えてみるのも有用だということだ。

なぜなら、仮に制限がなければ5枚や6枚も入ってしまうであろうほど引きたいカードは、代替性を持つカードを使ってでも水増しした方が良いということになるからである。

もちろん適切な代替カードが見つからない場合もある。しかしその場合は「より多くのカードを引けるようにする」といったアプローチもある。カードを引いていけば、4枚積みのカードにはいずれたどり着けるだろうからだ。

新しくデッキを作る際などには、このような観点で各スロットに入るカードを選択してみるといいかもしれない (ただし同じカードを実際に8枚入れたらダメなので気を付けよう)。

3. さあ、デッキを作ってみよう

自らのデッキの理想のバランスを考え、その実現に際して4枚制限の枠を超えるほどに強力なカードには、代替性を持つカードを用意する。それはデッキコンセプトを明確にするための早道と言える。

その上でコンセプトのないデッキというものは基本的に存在しないと考えると、デッキ構築の過程において「〜〜を8枚 (2種類) 入れられないか」と代替性について考えることは、ほとんど必須の作業と言っていい。

デッキがうまく回らなかったり、不要な部分がわからなかったりするときは、代替性を持つカードを8枚や12枚など入れてみて、あえて本質的な部分だけを強調するように構築するのも一つの手だろう。

また、逆に「このカード、〇〇の代替になるのでは……?」という発想が新しいデッキを生むこともある。

少し脱線するのだが、デュエル・マスターズのシステムにおいて最近私が面白いと感じたこととして、初期シールドが5枚で初期手札が5枚と、40枚の山札のうち初期配置で10枚を使用するというのが、カードを4枚ずつのスロット単位で見たときのスロットの数=10個と対応している、というものがある。

4 カードA
4 カードB
4 カードC
4 カードD
4 カードE
4 カードF
4 カードG
4 カードH
4 カードI
4 カードJ

このようなデッキを組んだとき、手札に5種類、シールドに5種類埋まるのが、A〜Jの各スロットに整数比で対応しているのである。

もちろん分散があるので実際には特定のスロットが初期配置に置かれる確率は約70%程度にとどまるのだが、この視点はデッキ構築をする際に何らかの役に立つのではないかと思う。

この考え方は一つの例だが、いずれにせよデッキの作り方は人それぞれであり、できたデッキもまた永久に完璧な正解というものは存在しない。

しかし、自ら方法を考え、あるいは他者の方法を参考にしつつ、何らかのロジックに基づいて1からデッキを作ってみた経験は、それが成功したにせよ失敗したにせよ、決して無駄にならないものと断言できる。

そしてもし可能ならば、こうした記事の形などによるアウトプットを伴っているとなお良いだろう。ゲームやデッキ構築といった抽象的なものを言語化する能力こそ、一定のレベル以上に強くなるために必要不可欠なものだと私は考える。

紡いだ言葉は轍となり、より深遠なる将来の思考への一助となる。

実際にデッキを作ってみた上で、どのような意図でデッキを作ったのか、そして何よりデッキを作る楽しさについて、ぜひ積極的に言葉にしてみて欲しい。

ではまた次回!

ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。

 

次回は10/26(金)更新!!