アニメ化で全国のヤマザキくん&エリカちゃんから苦情の嵐!? 樫本学ヴ&担当編集『学級王ヤマザキ』スペシャル対談【後編】


現在、コロコロオンラインでは超名作まんが『学級王ヤマザキ』を毎週土曜日にリバイバル連載中! それを記念して、作者・樫本学ヴ先生と当時の担当編集・新井氏に、”今だから話せる”作品の魅力や大きなムーブメントを巻き起こしたアニメ化にまつわる裏話を伺った!!
 
後編では、『学級王ヤマザキ』のアニメ化にまつわる苦労話を中心にお届け! 樫本学ヴ先生も「ごめんなパイ」と謝罪した内容とは……!?

■リンク
「ウンチは、“人気ホビーに対抗する武器”!」 樫本学ヴ&担当編集『学級王ヤマザキ』スペシャル対談【前編】
https://corocoro.jp/18718/
 
コロコロオンライン:リバイバル連載『学級王ヤマザキ』 
https://corocoro.jp/学級王ヤマザキ/

 


▲作者・樫本学ヴ先生(左)、担当編集・新井氏(右)。

『学級王ヤマザキ』とは
 

自分は王子であると言い放つ史上最強の転校生・ヤマザキが私立冠学園小学校にやってきた! そんなヤマザキが抱く野望はただひとつ! 6年3組の学級委員長になること、つまり学級王になることだった。そのためにはうんちだって使うし、ち〇こだって見せちゃう。おばば様、おじじ様、配下のワタナベといったヤマザキの野望を手助けをしてくれるたのもしい(?)キャラも多数登場する、大爆笑まちがいなしの史上最強学園ギャグまんが。1995年~2001年連載。

 

アニメ化で大躍進! しかし、思わぬ苦情が……

――アニメ化の話が来たのはいつ頃ですか?
新井:意外と早かったですよ。単行本3巻、4巻の頃には。
 
樫本:ちょうど、「おはスタ」のスタートと重なったんですね。一番最初のポスターのど真ん中にいますからね、ヤマザキ。
 
新井:樫本さん自身もしょっちゅう生で番組に出てましたね。なんか知らないけど、笛を吹かされてた(笑)。
 
樫本:そうなんですよ。ランドセル背負わされて。一応、小学生という設定で。おはスタってリハーサルが午前4時には始まってたので、大変だったなぁ。
 
――見事大ヒットとなったわけですが、今だからこそ話せるエピソードなどはありますか?
樫本:じつはアニメでは出せないキャラクターがいました。
 
新井:苦院エリカっていうスーパー不細工なお嬢様がいて、今で言うテレビのコンプライアンスの関係で出せなかったんです。プロデューサーから「すみません、エリカ様は出せないです」って(笑)。
 
樫本:まぁ、無理ですよね。
 


▲巨大企業の令嬢・苦院エリカ。ヤマザキからは嫌われている。

 
新井:ようは全国に「エリカ」という名前の女の子は何人もいるので。一般的な名前なのに、こんなブサイクな子を人気アニメの登場人物では出せないというわけです。
 
樫本:苦情の手紙も来ましたね。全国のエリカちゃんから。同じような感じで、全国のヤマザキくんからも。強烈なキャラと言えば、そろそろ次のキャラを考えなきゃってときに出てきた「金子のおっさん」ですね。このキャラは今は絶対出せない(笑)。このおじさんはヤマザキのことがめちゃめちゃ大好きで、大好き過ぎて、もう好きが止まらないから、自分の家に拉致しちゃう。
 


▲ヤマザキを溺愛する金子のおっさん。

 
新井:自分の家に呼んでおいて家に帰さない、完全にやばいおじさんです。
 
樫本:当時としても本当にギリギリなラインを攻めたかなぁ。でも、金子のおっさんアニメに出てますから。
 
――出せたんだ(笑)。
新井:表現を気をつければ、ただの近所のおじさんですから。あと、ギャグまんがのキャラクターなんで。
 

Hey!Say!JUMPの有岡くんが初めて購入したCD「ヤマザキ一番!」

――アニメの主題歌「ヤマザキ一番!」のインパクトは凄かったですね。
新井:主題歌CDを作るときに「誰に歌わせるか」っていう話し合いで、早い段階で山崎邦正(現:月亭方正)さんに決まりました。
 
樫本:おはスタに一緒に出たり、CD撮影をしたり、スペシャルビデオを作ったりしましたね~。そのビデオの発売記念ライブとか。
 
新井:シングルCDだったのに、なぜか10曲も入れましたね(笑)。
 
樫本:隠しトラックも入れると11曲ですね。
 
新井:今から考えると収録できるギリギリまで全部作るって。
 
樫本:無茶苦茶ですよね(笑)。
 

新井:樫本さんも僕もみんなで作詞をしました。
 
樫本:そうそう、全然関係ないですけど、Hey!Say!JUMPの有岡(大貴)くんが人生初めて買ってもらったCDが「ヤマザキ一番」らしくて。
 
新井:どこ情報ですか?
 
樫本:ラジオで言ってくれたみたいで、有岡くんのファンの間では有名らしいですよ。で、イベントにも来てくれたみたい(笑)。ありがたいです。
 
新井:数字的には10万枚以上は売れましたね。オリコン初登場20位くらいで、そこそこの間ランキングに入っていました。
 
――そろそろ、最後のまとめとして、『学級王ヤマザキ』を今だからこそ読んで欲しい、感じて欲しいことはありますか?
樫本:読んだことがない人はもちろん、連載当時に読んでくれた人にも傑作選をオススメします。
 
新井:いい話ばっかりですよ。今回、話題に出てきた話も入ってます。
 
樫本:今のコロコロ読者のみんなに読んでもらって、果たして通用するのか知りたいですね。良いと言われるのか、汚ねぇって言われるのか(笑)。
 
新井:そうですね。すごくオーソドックスに、かつ小学生向けに分かりやすい作品になっています。ぜひ、今の小学生に読んでみてほしいです。
 
――ありがとうございました!
 


 
『学級王ヤマザキ』が気になった方は、コロコロオンラインでリバイバル連載中のまんがをチェック!!
 

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「ウンチは、“人気ホビーに対抗する武器”!」 樫本学ヴ&担当編集『学級王ヤマザキ』スペシャル対談【前編】
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コロコロオンライン:リバイバル連載『学級王ヤマザキ』 
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ⓒ樫本学ヴ/小学館