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ドブフクロウのMtGブレイキングアカデミー vol.112 ~『モダンホライゾン2』環境始動!注目のデッキは?~

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By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。

さて、先週末にはいよいよ『モダンホライゾン2』がMagic Online上でリリースされました(紙のカードは6月11日発売/日本語版)。さっそくモダンはもちろんレガシーやヴィンテージで新カードが使われているようです。

▲《敏捷なこそ泥、ラガバン》
▲《ウルザの物語》

特に《敏捷なこそ泥、ラガバン》と《ウルザの物語》の2枚は『モダンホライゾン2』のトップレアとして注目されています。《ラバガン》は1マナ2/1という並以上のスタッツに加え、攻撃を通したときにマナ加速とカードアドバンテージの獲得を同時に行うことができます。また、「疾駆」能力を持つため相手の隙を突いた攻撃も可能で、序盤~終盤まで腐りにくいクリーチャーと言えます。能力の性質は大きく異なりますが、これだけ器用な1マナクリーチャーはかつてレガシーでも禁止された《死儀礼のシャーマン》を彷彿させると言っても過言ではないでしょう。

《ウルザの物語》もまた強力なカードです。今回の『モダンホライゾン2』ではアーティファクト土地や「親和」能力を持ったカードなど、アーティファクトシナジーを推進するようなカードが多数収録されていましたが、《ウルザの物語》はそうしたアーティファクトを多用するデッキと非常によく噛み合うカードです。それでなくとも土地なので打ち消されず、トークン生成とアーティファクトサーチをこなせて、エンチャントでもあるため「星座」などを誘発させることも可能な《ウルザの物語》は今後モダン以下の環境で猛威を振るうことでしょう。

さて、今週はそんな『モダンホライゾン2』リリース後にモダン環境がどのように変化していったのか、デッキリストを見ていきたいと思います!

MODERN CHALLENGE on June 7, 2021

さて、本連載ではおなじみとなっているMagic Onlineの「Magic Online Format Challenges」。この連載自体がスタンダードを扱うことが多いため、これまであまり他フォーマットのデッキをご紹介する機会はありませんでしたが、実はモダンやレガシー、ヴィンテージなどでも開催されています。

先週末はMagic Onlineで『モダンホライゾン2』がリリースされた直後ということもあり、さっそく新カードを使用したデッキが多数入賞していました。

《硬化した鱗》親和(使用者:Capriccioso選手)
枚数 カード名(メインボード)
4 《岩山被りの小道》
5 《森》
4 《墨蛾の生息地》
2 《ラノワールの再生地》
1 《ペンデルヘイヴン》
1 《ファイレクシアの核名》
1 《踏み鳴らされる地》
2 《魔力倉庫》
4 《ウルザの物語》
4 《電結の荒廃者》
4 《電結の働き手》
4 《搭載歩行機械》
4 《歩行バリスタ》
4 《微光蜂、ザーバス》
4 《古きものの活性》
1 《活性機構》
1 《魔力の導管》
3 《オゾリス》
2 《ゲスの玉座》
1 《溶接の壺》
4 《硬化した鱗》
枚数 カード名(サイドボード)
2 《溶接の壺》
3 《四肢切断》
1 《墓掘りの檻》
2 《自然のままに》
1 《真髄の針》
2 《巻き添え》
1 《トーモッドの墓所》
3 《夏の帳》

「《硬化した鱗》親和」はその名の通り《硬化した鱗》を使用したコンボ・ビートダウンデッキです(vol.10参照)。

▲《硬化した鱗》
▲《電結の荒廃者》

元々「親和」デッキは、アーティファクトシナジーだけでなく+1/+1カウンターシナジーを活かすデッキという要素もありました。フィニッシャーである《電結の荒廃者》はもちろん、《搭載歩行機械》や《歩行バリスタ》といったただ強カードも+1/+1カウンターを用います。これらのシナジーを《硬化した鱗》の能力でさらに一段階強化し、対戦相手を圧倒するデッキです。

このデッキのユニークなところは、《活性機構》や《オゾリス》など、なかなかこのデッキ以外のデッキでは見られない珍しいカードが多数採用されていることです。無論、これらのカードは上述の+1/+1カウンターシナジーをより強固にするカードであり、決して弱いわけではないのですが、とはいえ汎用性が高いカードとは言えないため、まさにこのデッキの専用パーツと言えます。そのため、分からん殺しが発生しやすいデッキでもあり、まだライフに余裕があると思っていたらいつの間にか致死圏内だった、なんてことも多々あります。

▲《活性機構》
▲《オゾリス》

もちろん、そうした分からん殺しを活かしきることができるかどうかはプレイヤーの技量が試される要素でもあります。上級者であっても計算ミスを起こしやすいデッキなので、使っている側も使われている側も慎重にプレイすることが要求されます。

また、新カードの《ウルザの物語》や《微光蜂、ザーバス》といったカードも採用されています。シンプルに強いことしか書かれていない《ウルザの物語》はもちろんこのデッキで使っても強力な1枚。特にⅢ章の能力で《活性機構》や後述する《微光蜂、ザーバス》をサーチすることで優位を築いたり、サイドボード後のゲームでは《墓掘りの檻》のようなサイドカードを探すこともできます。

▲《ウルザの物語》
▲《微光蜂、ザーバス》

《ザーバス》は「接合」能力を持っている1マナクリーチャーである、という時点でこのデッキに内定が決まっていたようなものですが、オマケの能力(?)として、「接合」に対してのみ働く《硬化した鱗》能力があります。当然「接合」を多様するこのデッキでこの能力が弱いわけがなく、擬似的に《硬化した鱗》8枚体制を敷くことが可能(さすがに言いすぎかも)となり、《ウルザの物語》で探すサーチ先としても優れています。

元々グランプリなどで優勝することもあった「《硬化した鱗》親和」デッキ。デッキパワーが優れていることはすでに実証済みですが、『モダンホライゾン2』によってさらに進化したようです。大きな変化を迎えたモダン環境から、しばらく目が離せなくなりそうです。

ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。

 

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