ビックリマン第28回 「第11弾制作秘話・前編! 最恐の悪魔ヘッド・ワンダーマリア創出! そしてアリババまでも悪魔に!!」

8弾、9弾で年間の売上数が4億個を突破し、国民的人気を獲得したビックリマン! 全小学生男子が注目するなか発売された、10弾と11弾の創出ウラ話をビックリマンの父・反後さんに聞いてみた!!

ビックリマン第28回
「第11弾制作秘話・前編! 最恐の悪魔ヘッド・ワンダーマリア創出! そしてアリババまでも悪魔に!!」

——第11弾はなんといってもWヘッドに驚きました。キャラクターもシールの素材もまったく異なる2枚でしたね。

▲新ヘッドのワンダーマリアとゴーストアリババ。

反後:
人気のホログラムシールは残しつつ、マンネリを防ぐために新たな素材のシールを模索しました。

——まずワンダーマリアについて聞かせてください。ヘッドロココのライバルがついに登場ですね。

▲第9弾ヘッド・ヘッドロココ。

反後:
まず、前身となるサタンマリアは悪魔のヘッドではなかったんです。悪魔のヘッドの特徴であるペンタゴンがないでしょう。

▲第5弾のサタンマリア。たしかにペンタゴンがない。

反後:
パワーアップしてワンダーマリアになるにあたり、頭上につけたんです。

▲進化後、ペンタゴンが浮かぶ。

——…もしかして、第5弾では入れ忘れたとか!?

反後:
ちがいますよ! マリアは物語の主人公のライバルですから、いずれはパワーアップして登場することを見越してあえて入れないでおいたのです。そうすることでワンダーマリアが真のヘッドになったことが強調されるでしょう。当時は目端が利くユーザーの間で『ついにヘッドになった』と話題になりました。

——第5弾の時点でそこまで想定していたんですね。装備や乗り物も目を引きますね。

反後:
般若リングは真っ暗な無縁ゾーンを駆け抜けるための乗り物に、頭につけていた6聖球はソードに、悪魔の象徴であるコウモリ型の兜も特徴的です。

——目つきも悪いし、超好戦的なとんでもない悪者ですね!

反後:
しかし、母親であるノアフォームがヘッドロココに破れたとき、救うべく駆けつけましたので。視点を変えれば心優しい女性なのかもしれません。

——たしかに、すみません! マリアファンのみなさま、言いすぎました! 続いて、ゴーストアリババ! まずエンボス加工でザラザラした手触りが特徴的でした。

反後:
ヘッドシールに新たなパターンが欲しいと思い。金属のようなシールがあったらおもしろいと思ったんです。いろいろな素材に色をのせてみたんですが、エンボス加工されたものがいちばん金属のように見えましたね。

——えーーっ! 実際に持っていましたが、薄い金属のシールだと思っていました…!

反後:
じつは違うんですね。しかも、コストもキラやホロより安いという。

——一石二鳥のシールだったんですね。ストーリー的にも、今でいう“闇落ち”を30年以上前にやっていたんですよね。なぜ、アリババだったんですか?

▲第9弾天使のアリババ神帝。闇落ちする前の姿。

▲ヘッドロココの裏面でアリババが消え去ったことがほのめかされていた。

反後:
なぜアリババかというと、7神帝のなかでいちばん色っぽいキャラクターだったからですね。特段の人気があったわけではないんですが、やはり色男の悲劇の方が画になるじゃないですか。

——たしかに、ヤマト神帝や牛若神帝ではギャグになってしまいますもんね。

▲第9弾の天使・ヤマト神帝と牛若神帝。アリババと同じ7神帝のメンバー。

反後:
そういうことです。

(第29回「第11弾制作秘話・後編! 3すくみにさらなる変化!!」につづく!)

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反後 四郎(たんご しろう)プロフィール
1949年、熊本出身。早稲田大学法学部卒業後、株式会社ロッテに入社。85年にメインスタッフとして参加した「悪魔VS天使シリーズ」をヒットさせる。当時はコロコロの誌面に「反後博士」として登場した。
次回は2/6(水)更新!!