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妖怪ウォッチブームの片鱗

——いよいよ『妖怪ウォッチ』誕生前夜のことをうかがえればと思います。
 
日野さんから初めて『妖怪ウォッチ』の話を聞いたのは、2011年でした。まだ最初の『イナズマイレブン』のプロジェクトが動いていて、『ダンボール戦機』が始まったくらいのタイミングです。6月の「次世代ワールドホビーフェア」の時に立ち話をして、「和田さん、次は妖怪です。今度企画書を見てください」と。
 

 
最初の企画書を見せてもらった時点で、すでに『妖怪ウォッチ』の原型が詰まっていたんですけど、正直、僕はあまりピンと来なかったんですね。今、妖怪ってウケるのかな〜、と思い。恥ずかしながら「タイトルは変えたほうがいいんじゃないですか」とも言いました。すると、日野さんは怒ったように「この作品は絶対に『妖怪ウォッチ』です!」と。
 
日野さんの考えるものって、その時々に子どもの間で流行っている主流とはまったく別のところにあるというか、本当に自分自身がおもしろいと思ってつくっているものなんです。なので、世間には、逆に新しく映る。そうして、新しいブームにつながると。日々、時流を考えながら企画をつくっている立場としては、正直に言うと、『イナズマイレブン』も「スポ根+サッカー」という印象で、少し時代感覚が違うなと思いながら聞いていたんですが、結果はみなさんがご存知の通りです。
 
——コロコロでは、13年7月のゲーム発売、14年1月のアニメ放送に先駆けて、12年12月から漫画『妖怪ウォッチ』の連載が始まっています。
 
今振り返ると、このスケジューリングがすごく良かったと思っています。まず、漫画は初回から読者の反応が良かったんですね。半年ほど連載して、尻上がりに漫画の人気が上がっていったところでゲームが発売。その頃はまだ、20〜30万本という数字でしたが、ゲーム発売のタイミングで漫画がアンケート1位になりました。
 

▲『妖怪ウォッチ』連載前の予告ページ

そこからまた半年ほど掛けて、漫画のほかにも、アニメとホビーに関する記事を載せるようになりました。まだ世間で発売する前に、コロコロで妖怪メダルの銀はがしプレゼント企画を行ったところ、応募数がものすごかった。そこで、子どもたちの“物”に対する欲求の高まりを感じて。年明けにウォッチとメダルが発売したら、相当なヒットになるんじゃないかという話を編集部員としながら、年末を迎えました。
 
——13年の年末には、コミックスの発売もありましたね。
 
コミックスには、妖怪メダルが付いていたんです。年が明けると、コミックスがどこの書店さんにもないという話になっていて。アニメが初めて放送されたのが翌年の1月8日。その週の土曜日に、妖怪ウォッチと妖怪メダルの発売が控えていました。
 

 
それで、反響はどうだろうと都内のヨドバシカメラまで様子を見に行ったんです。ちょっと寝坊してしまって、お昼の12時くらいだったかな。おもちゃ売り場に着くと、明らかに商品があったであろうスペースが空(から)になっていたんです。店員さんに話を聞くと、朝一には妖怪ウォッチも妖怪メダルも完売したという話でした。
 
その足で、妖怪メダルを使って遊べるアーケードゲームのコーナーに行くと、子どもたちが妖怪ウォッチを腕にはめながらゲームをして、「ゲラゲラポー」と楽しそうに歌っていたんです。「や、ヤバイ。これは今まで体感したことのない盛り上がりだな」と感じたのを覚えています。
 

▲妖怪ウォッチと妖怪メダルは品切れ店が続出するほどの超人気に!

——のちに社会現象と言われた『妖怪ウォッチ』ブームの片鱗を、そこで感じたんですね。
 
もっと言えば、年が明けて、バンダイの方が「(反響が大きすぎて)売り上げの予測がまったくできない」と言っていた時に、ものすごいブームになるかもしれないと思いました。14年5月にはゲームが100万本を突破して、7月には『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』が発売され、初週で100万本を突破しました。続編に対する渇望感は、とても強いものでした。
 
ほかにもブームを感じたエピソードでは、当時、小学生だった僕の長男・長女のクラスメイトの親御さんが「妖怪メダル付きのコロコロ増刊号が出るから、朝から書店に並ばないといけない」と話していたというのを、妻から聞いたり。自分の仕事は、話していないんですよ? それでも、自然と話題に出てくるほどなのかと。
 
前にお付き合いがあって、しばらく話していなかった関係者の方から「どうしても(ホビーの)妖怪ウォッチが手に入らないんですが、どうにかなりませんか?」と連絡があったりね(笑)。
 
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