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コロコロオンライン超特集!! 外山圭一郎ディレクターに聞く 『GRAVITY DAZE』開発秘話!!

コロコロオンライン超特集!! 外山圭一郎ディレクターに聞く 『GRAVITY DAZE』開発秘話!!


 

“自由”であることを表現した傑作アクションゲーム

携帯ゲーム機”プレイステーション®ヴィータ(PS Vita)”が発売された直後、ハードの発売元であるソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE。当時はソニー・コンピュータエンタテインメント)から、完全新規のアクションアドベンチャーが発売された。
 
開発者の名は、外山圭一郎さん。『サイレントヒル』や『SIREN(サイレン)』など、ホラー作品で評価の高いクリエイターが放ったのは……かわいらしい女の子が躍動する重力アドベンチャー!?
 
その後、プレイステーション®4で続編が発売され、SIEの看板タイトルのひとつとなった『GRAVITY DAZE』シリーズは、どのような経緯で作られることになったのか?
 

 
外山さんとは古くから親交のある大塚角満が聞きました。
 

おもしろさを伝えるには

――僕は外山さんとはファミ通時代からの付き合いですが、今回はコロコロオンラインの記者として、インタビューと記事を担当させてもらいます。
 
いや驚きましたよ。「え!? コロコロなのに角満さん!?」って(笑)。でもコロコロって、僕くらいの年齢の人にとってはめちゃくちゃ思い入れがある雑誌なんですよね。確か僕が小学生のときに、最初の号が発売されたので。もう、夢中で読んでいましたよ。
 
――そのころはドラえもんが目当てで?
 
最初はそうでした。あれから……何十年経ったんだろう(遠い目)。
 
――コロコロコミックも創刊42年で、先々月に通算500号を迎えました。ですので……最初から数えると500ヵ月になりますね。
 
すごいですねえ。いまも『コロコロアニキ』を送っていただけているので、読むのを楽しみにしていますよ。
 
――外山さんって、おいくつなんでしたっけ?
 

 
50になりました!
 
――てことは、まさにコロコロの第一世代なんですね。
 
はい。ドラえもんの再アニメ化が始まって浮かれまくっていた、幸せな世代です。
 
――ではここから、外山さんの代表作である『GRAVITY DAZE』シリーズについてお聞きするんですが……じつは長い付き合いなのに、こうやって外山さんにインタビューするの、初めてなんですよね。
 
あ、そうかもしれないですね!
 
――『GRAVITY DAZE』については、すごく印象に残っていることがあるんです。PS Vitaで制作中だった『GRAVITY DAZE』のサンプルを、外山さん自身がファミ通に持ってきて見せてくれたことがあって。そのときに初めて触らせてもらったんです。……覚えてます?
 
……覚えてないです(苦笑)。
 
――ちょ! 思い出を語ろうと思ったのに(笑)。
 
当時、とにかくテンパっていて、記憶がゴチャゴチャなんですよね……。『GRAVITY DAZE』って、結果的にはPS Vitaと同時発売にはならなかったんですけど、ほぼ間を置かずにリリースすることになっていたので、ハードのプロモーションに同行して、日本だけじゃなく海外も飛び回っていたので。
 
――「PS Vitaではこういうことができますよ!」ということをアピールすることを目的に?
 
そうですそうです。いろいろと目新しい機能があったので、「それを活かすと、こんなゲームになります」というプロモーションですね。
 
――背面タッチとかジャイロとか、革新的な携帯ゲーム機でしたもんね。
 
『GRAVITY DAZE』はジャイロをおもに使いましたけど、あれだけ多くの機能が乗せられていたので、いろいろといじりたくなりましたよね。
 
――でも外山さんって、そもそもホラーゲームのイメージじゃないですか。『GRAVITY DAZE』はまったく毛色が違うので、当時非常に驚いたんです。
 
そうなんですよね。なので今日のTシャツも……どっちにしようか迷った結果、『SIREN(サイレン)』(※外山さんが手がけた、プレイステーション®を代表するホラーアドベンチャーゲーム。ガチで怖い)を着てきました。
 
――うわ、ホントだ!(笑) そんな、ホラーゲームで評価の高い外山さんが、ぜんぜん雰囲気の違う『GRAVITY DAZE』を手掛けることになった経緯をお聞かせください。
 
そんなに難しい話じゃないんです。『SIREN』シリーズが落ち着いて、さあ新しいゲームを……と考えたとき、またまたホラーを作るというのもどうなんだろうな……と思いまして。せっかくだからホラーではなく、新しいモノを作りたいとアレコレ思考していたんですね。
 
――はい。
 
そのとき、この業界に入ったころから漠然と「こんなの作ってみたいな……」と考えていた題材のことを思い出しました。それこそ、ホラーのイメージが付く前から、「いつか手掛けたい」と思っていたジャンルです。でも、ある程度の成功をすると、違うチャレンジへの挑戦ってさせてもらえなかったりするじゃないですか。
 
――わかります。せっかくイメージが定着したのに……ってなりますから。
 
でもソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のスタジオってかなり自由で、上層部からも「つぎはコレを作って」なんていう指令もほとんどないんです。結果、「じゃ、作りたかったアレを作ろうか!」ということになりました。
 
――若かりしころからの想いを形にしたのが、『GRAVITY DAZE』なのか……。
 
バンドデシネ(※フランスやベルギーの漫画群のこと。1980年代以降の日本の漫画にも大きな影響を与えた)の世界観に凄く憧れていたので、リスペクトも込めて、ああいった雰囲気のゲームをいつか作りたいと思っていたんですよね。
 
――念願かなったって感じですね
 
ええ、まさにその通りで。
 
――そんな想いの籠った『GRAVITY DAZE』は、我々メディアはもちろん、世界中のユーザーから高い評価を得ましたね。
 

 
はい、ありがたいことに。でも当初は、PS Vitaという新ハードの新規IPということもあって、大々的に「こんなゲームが来るぞ!」と盛り上がったわけではなかったんですよね。本当にひっそりとした、PS Vitaのラインナップのひとつに過ぎなかったというか(笑)。
 
――新規IPの立ち上げって、いまもそうですけど、当時も難しかったですもんね。売れることがほぼわかっているシリーズの続編に注目が集まりますし。
 
そうなんです。雑誌に取り上げてもらっても注目度が上がらなくて「どうしたもんか……」と思ったんですけど、実際に触ってもらえるようになってから、すごくいい感じのレビューが増えていったんです。とくに海外は日本以上に知られていなかったんですけど、メディアさんがすごく好意的に取り上げてくれて、徐々に注目度が上がっていきました。
 
――理想的な展開だなぁ……。
 
この少しずつ広がっていく感じが、ゲームの中身とオーバーラップしたんですよね。最初は何もできない主人公の“キトゥン”が、いろいろな人と交流を持つうちに世界を広げていって……という。「なんだか、『GRAVITY DAZE』っぽいなぁ」と思えて、個人的にすごくうれしかったです。
 
――これほど、触ってみないとよさがわからないゲームも珍しいですよ。
 
そうですね(笑)。制作サイドも、『GRAVITY DAZE』のどこを評価してもらえるのか、確信がなかったので、キチンと伝えきれなかったなという反省もあるんです。
 
――記事を作る側も、『GRAVITY DAZE』には苦労させられましたよ。重力を操って自由に移動して……って、動画だと一発で理解できるんですけど、雑誌は静止画なのでなかなか伝わらないという(苦笑)。
 
わかります。素材を提供するときも、考えましたもん。「静止画だと、重力を操って浮いてる……ってのもわかりにくいから、天地をひっくり返したところで撮影したほうがいいかな……」なんて(笑)。あらゆる工夫をしたことをよく覚えています。
 

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