デュエマ妄想構築録 vol.0 ~連載開始のご挨拶~


By まつがん

「デュエマ妄想構築録」へようこそ!

 はじめまして、私は「まつがん」。このたび縁あってコロコロオンラインでデュエル・マスターズの記事を書かせていただくこととなった。


 といっても本格始動は次回からなので、今回は連載の簡単な内容紹介的な話にとどめるつもりだが、もし興味があれば読んでいただけると幸いだ。

 さて、まずこの「デュエマ妄想構築録」というシリーズは、読者諸君にデュエマのデッキを作る楽しさを知ってもらうことを目標にしている。

 デッキ構築とは抽象的に言えば、「目的を設定」し、そこから「問題の発見」と「問題の解決」を反復して目的達成を目指すという作業だと私は考えている。

 答えがなかなか見つからずに苦しんだり、時間がかかったりもするだろうが、幾多の障害を乗り越えて一つのデッキを組み上げることができたときの喜びはひとしおだ。

 加えて、そこにおいて涵養される目的設定能力や問題発見能力・問題解決能力は、社会生活を営む上でも必ず役に立つものとなるはずである。

 そんな楽しくてかつ有用なデッキ構築という作業に、この連載を通じてわずかでも積極的に取り組む気になっていただけたなら本望だ。

 連載のスタイルは最新のカードで実際に私が (妄想して) デッキを作るというもので、基本的にはコロコロコミック本誌に掲載された新カード情報などの一部をピックアップし、そのカードでデッキを作る。そしてその際、構築過程における思考やカード選択をわかりやすく言語化する、という手法をとる予定だ。

 また、もしかしたらたまに新カードの情報を記事で公開することもあるかもしれないので、気になる方はぜひ頻繁にチェックしてみて欲しい。

 最後に紙面が余ったので、よく論争の種になりがちな「コピーデッキというものの是非」について、連載とも無関係ではないのでこの機会に私なりの考えを述べておくことにする。

 デッキ構築というものに対する上記のような考え方からすれば、設定された目的さえ達成できるなら、手段を問う必要性が特にないのは自明だろう。

 他者が既に思考をめぐらせ、一定の戦果を残したデッキをコピーすることは時間短縮の方法としては最上のものだし、情報の高速・高精度の共有はインターネットが発達した現代社会においてはむしろ人類が獲得した新たな知恵と言っていい。ゆえに、オリジナルに拘泥するあまり徒に時間を無駄にするのは愚の骨頂である。

 他方で、デッキをコピーするだけでは往々にして目的は達成できない。なぜなら自分がコピーできているということはその情報は既に世に出回っているものであり、他のプレイヤーを出し抜く材料にはなりづらいからである。ゆえに構築にせよプレイにせよ、何らかの新たな付加価値を自らの手で与えていくことが必要となってくる。

 そう、すべてはバランスの問題なのだ。時間短縮のためにレシピの核やバランスの取り方はコピーしてもいい。しかし最後には必ず、そのバランスをどうやってどの程度崩すかといったオリジナルな工夫が求められる。だからコピー100%至上主義もオリジナル100%至上主義も等しく間違っているのであって、重要なのは両者を適切な割合で混ぜ込むことなのである。

 では、その適切な割合とははたしてどこにあるのだろうか。

 それは、時代の流れや人々の感覚の変化によって変わりゆくものだろう。

 だがいずれにせよ、一つだけ言えることは。

 その臨界点を見極め、言語化するために、私はデッキ構築の記事を書いているということだ。

 それでは次回、vol.1をお楽しみに!

ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。

 

次回は7/27(金)更新!!