『デュエル・マスターズ プレイス』超特集! 松本しげのぶ大先生と『デュエル・マスターズ』の制作裏側に迫る!!

全国のデュエリスト待望のスマートフォン向けゲームアプリ『デュエル・マスターズ プレイス』が12月18日に配信開始!!
 
これを記念して、まんが『デュエル・マスターズ』の原作者であり、TCG『デュエル・マスターズ』の生みの親の一人でもある松本しげのぶ大先生にインタビュー!
 
初期の勝舞くん時代の『デュエル・マスターズ』から現代のジョーくん時代の『デュエル・マスターズ』まで、デュエマファン必読の思い出話やTCG『デュエル・マスターズ』誕生秘話を語っていただいた。
 

『デュエル・マスターズ プレイス』超特集企画
『デュエル・マスターズ プレイス』超特集! 松本しげのぶ大先生がアプリ初体験!!
『デュエル・マスターズ プレイス』超特集! 松本しげのぶ大先生が語る『デュエル・マスターズ』誕生の瞬間!!

 
今回はまんが&TCG『デュエル・マスターズ』の制作の裏側に迫るお話を大公開! 1週間のアニメと月刊のまんがで生じていたあることが紐解かれる。


——『デュエル・マスターズ』に関してなのですが、松本先生は現在どのように『デュエル・マスターズ』カードの制作に携わり、まんがのストーリーを作成しているのでしょうか?
 

▲『デュエル・マスターズ』第7巻からついにデュエル・マスターズカードが登場!

松本しげのぶ(以下、松本):マジック:ザ・ギャザリングの時は既存のカードがあったので、カードを探してどのカードを使うかを決めることができました。
 
初めは、デュエル・マスターズもそれに近い形で、まんがを描くことができました。勝舞くん編はほぼその形ですね。
 
しかし、現在はデュエル・マスターズのアニメも大きく関わってきています。
 
勝舞くん編を描いている時は今の週刊まんが家さんの作品がアニメ化するのと同じで、僕がまんがを描いてアニメ化されていました。でも、アニメーターさんにとってはすごい大変だったと思うんです。
 
まんがで出ていたカードがアニメになる時は半年ぐらい経っているので、タイムラグが生じてしまう。なので、使っていたカードも当然最新弾のカードではなくなってしまう。
 
だから、アニメーターさんはアニメになる時はその時発売しているカードに変えた状態で、デュエルを構築しなければならないので、すごい大変だったんですよ!
 
それで、勝太くん編になってからは、アニメとまんがとカードゲームを全部一緒に考えるようになったんです。
 
つまり、まんがが始まるのとアニメが始まるのが同時になったんです。
 

 
——なるほど
 
松本:1年でどういった話をするか、アニメはだいたい50話になりますので、コロコロコミックでの1年間で、どういうまんがを描くのかというプロットをアニメーターさんに出すんです。
 
その1年間でどういう話を描くかを決めたら、キャラクターとかも1年分考えます。
 
そうしたら、それを会議に出して、「どこでどういうカードを発売するか?」というのを決めていくんです。
 
そして、「どういう切り札を各キャラクターがどう使って、どういう戦略をするか?」も考えないとカードは作れないので、それを1年分まず決めるんですよ。
 
——それで、初期はまんがでは牛次郎がサバイバーデッキを使ってたのに、アニメだとDr.ルートが使っていたというズレがあったんですね。確かに現在連載中のジョーくん編は最新弾のカードがすぐまんがに登場していますね。
 
松本:これは、多分初期のまんが『デュエル・マスターズ』をダイレクトに読んでくれていた人は驚いてくれたと思うんです。
 
けど、最新弾のカードを発売時期に合わせてまんがで出すのは、ものすごいヘビーな……、めちゃくちゃヘビーな作業なんです。
 
——確かにそうですね。
 
松本:それで大変なのが、アニメでは52話分のストーリーラインを考えることができますが、それをコロコロコミックでは12話しか描けないこと。
 
だから、アニメの52話をまんがの12話でやると同時に、そのまんがの12話は「1年間のカードがいつ発売されて、活躍させるか」っていうのを組み込んだうえでまんがを描くことになるんです。
 
そのため、アニメの52話の情報量をはっきり言ってまんがでは絶対にこなせない。提出するときはまんがでは描けないほどの情報をいっぱい考えて、提出していますので。
 

▲ジョーくん編の『デュエル・マスターズ』第1巻のおまけまんがでも描かれているぞ!

——それこそまんがで登場できなかったカードがアニメでは出てくるわけですね。
 
松本:それでアニメで、クリーチャーがすごくいい動きをするんですよ。そのクリーチャーを「まんがで描きたい!」と思ってもスケジュールではこなせないみたいなことも多々あって……。
 
——物理的に厳しい、ということですね。アニメのクリーチャーを急遽まんがに登場させようとしたら当初の予定が破綻してしまうわけですから。
 
松本:そうなんですよ! だから、昔に比べて自分ではすごく世界観とかをコントロールできてる満足感はあるんです。
 
そこで見えてきたのは、1年分のプロットを出して、アニメーターさんに作ってもらうというのは「自分が作ったものを追っていく」感じになってしまう。
 
だから、勝舞くんの時ほどライブ感で描けなくなっているんです。
 
——なるほど。自分がライブ感で作るんじゃなくて、すでに作られたスケジュールをこなす感じになるんですね?
 
松本:だから、今思うと(勝舞くん編は)お話に緩急があったんですよ。それが最近感じずらくなったのは「これだ!」って自分がやってきてわかった。
 
——昔のまんが原作のアニメは逆に、原作に追い越してしまうからアニメは話の展開が遅かったりしましたね。
 
松本:そうそう。それが逆になってる。まんがの展開がまったりになっちゃう。
 
——計画的になってしまったということですね。
 
松本:それ、それ、それ! そうなんですよ!
 
まんがの『デュエル・マスターズ』も、初めの勝舞くん編は自分でお話の緩急を決めれるから、週刊まんがの感覚で描くことができた。だから、ウィザーズさんからオススメのカードを紹介されても、断ることができたんです。すでに発売されているカードを引っ張り出してきて、「こっちほうが強い!」とか提案できたんです。
 
だから、ストーリーも読者が予想できない展開もできたんですけど、今は逆に地図が完全にできた状態で話を作っているのでコントロールできてるだけど、緩急がつけれない。
 
——一長一短なストーリー構成になったわけですね。
 
松本:そうなんですよ。


今回はここまで。
次回は松本大先生がTCG『デュエル・マスターズ』のクリーチャーや世界観について語ってくれたぞ。

デュエプレ超特集記事はこちら!!

アプリ概要
タイトル:『DUEL MASTERS PLAY’S(デュエル・マスターズ プレイス)』
ジャンル:対戦型カードゲーム
配信先:App store/Google Play
配信日:今冬配信予定
価 格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
公式サイト:
https://dmps.takaratomy.co.jp
DUEL MASTERS PLAY’S(デュエル・マスターズ プレイス)公式Twitter:
https://twitter.com/dmps_infoDUEL MASTERS PLAY’S(デュエル・マスターズ プレイス)公式LINE:
https://line.me/R/ti/p/%40723prcyu
事前予約:
App Store
: apps.apple.com/jp/app/デュエル-マスターズ-プレイス/id1478829750
Google Play : play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.takaratomy.duelmastersplays
作品概要
『デュエル・マスターズ 10』
■作者:松本しげのぶ
■定価:454円+税
■発売日:2019年11月28日
■判型:新書判
■頁:192頁
■詳細:https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091430854

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