3つのボタンだけでも十分遊べる!? ゲームデザイン/ストーリー・森下一喜氏&ディレクター・金田元貴氏『ニンジャラ』リリース記念インタビュー!!(前編)


ダウンロード・基本プレイ無料のNintendo Switch用ソフト『ニンジャラ』が2020年6月25日(木)、ついにリリース!
(しかもNintendo Switch Onlineへの加入不要でオンライン対戦を楽める!)
 
コロコロオンラインでは、注目の最新バトルゲーム『ニンジャラ』リリース記念として、ゲームデザインとストーリーを担当する森下一喜氏開発ディレクター・金田元貴氏のおふたりにインタビューを実施! 作品の魅力をたっぷり前後編でお届けするぞ!!
 
前編では、リリース直前の心境や作品のコンセプトなどを語って頂いた!!
 

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人間の本能的行動から生まれた
作品コンセプト!

――ついにリリースとなりますが、現在の心境はいかがでしょうか。
森下:無事に稼働してくれることを祈るのみです。以前実施させて頂いた一度目のオープンβテスト(オンライン先行体験会)では想定以上のアクセスがあり、サーバーがパンクする事態となってしまいました。その後サーバーを増強し、二度目の先行体験会を実施した際は、最初こそトラブルはあったものの、その後は安定して稼働することができました。
 遊んで頂いたユーザーの皆さんの反響も好意的な意見が多く、大きな手応えを感じています。ゲームについては自信をもって出せるんですけど、とにかく無事にスタートしたいというのが本音ですね。
 
金田:その件に関してはすごくドキドキしていますが、『ニンジャラ』にかける期待も大きいです。私は過去に『パズドラクロス』を担当してきましたが、本作のようにシーズンで運営していくスタイルのタイトルは初めてです。日々、ダイナミックにユーザーの皆さんの声を聞きながら開発・運営するので、どんな声が聞こえてくるか楽しみにしています。
 あと、本作はアクション要素はもちろん、ビジュアルもしっかりした作品ですので、ユーザーの皆さんがどんなアバターやエモートを使うか、見た目の部分がどう盛り上がるか気になるところです。
 
――稼働初日の盛り上がりに期待ですね。サーバー、がんばって……!
森下:無事を祈っています。
 

 
――では、作品の内容についてお伺いします。そもそものコンセプトである「ニンジャ」と「ガム」の組み合わせは、どのように生まれたのでしょうか?
森下:昔からニンジャを題材にしたゲームを作りたいなと思っていたんですけど、開発のキッカケになったのは、たまたま子どもが木の枝を持ってチャンバラをしてるのを見たことです。なんで子どもって木を拾うとすぐチャンバラをするんだろうって思ったんですよね。
 でも、思い返してみれば自分も子どもの頃は木の枝を拾ったらチャンバラしていたし、忍者ごっこで遊んだりしていました。(笑)。

 
――もはや人間の本能なんでしょうか……!?
森下:そうですね。だから棒を持ってチャンバラするのは、凄く本能的な遊びだと思うんです。言い換えれば、とても分かりやすい。そして、木の枝をカタナに見立てたとき、つい背中に納刀した形で構えませんか? 侍をイメージしているなら腰に鞘(さや)があるので、構えが違うんですよね。そう考えると、いつの間にか僕らの中に”格好良いニンジャ”がいたんですよ。
 
――たしかに。自然な形で僕らの中にいますね。そこに気付いてニンジャを題材にした作品にしたと。
森下:ただ、ニンジャって黒装束を着て暗躍しているダークなイメージがありますよね。そこをガラッと変えて、子どもがチャンバラやニンジャごっこで遊ぶ感覚をコンセプトにした、ポップでカジュアルなゲームにしようと。また、みんなが入り乱れて戦うという絵面を考え、対戦バトルタイプのアクションゲームにしたいと思いました。
 しかしながら、それだけでは弱く、新しい遊び方のユーザーインターフェースが必要でした。そう考えていたとき、これもたまたまお菓子を食べてて机の上にガムがあったんですよ。キシリトール入りのではなく駄菓子屋さんで売っているような甘いタイプの。それを久しぶりに食べてみたら、ついガム風船を膨らましたくなったんですよね。これもいわば本能ですよね。
 
――そこで閃いたわけですね。
森下:はい。ガムは膨らませることもできるし、その物自体の形態を変化できる。いろんな形にできることが今回のアクションゲームと相性が良いんじゃないかと思い、現在の形になりました。なので『ニンジャラ』は”ニンジャゲー”でもあるし、ガムを起点とした”ガムゲー”とも言えます。
 

 
――お聞きしていると、企画段階からすでに形ができあがっているように思えます。
森下:今、見返してみると企画書自体は2016年1月に自ら書いていて、すでにキャラクターデザインのコンセプト、世界観、カラー配色など出来上がっていました。忍者の末裔たちによる現代劇としっかり書いていて、自分でも驚いています(笑)。そこから起点となるガムの要素を加えていきました。
 
――ニンジャやチャンバラの要素を、どのようにアクションゲームとして落とし込まれたのですか?
金田:森下から提示された作品の明るくポップなテーマや世界観は、開発側としても分かりやすかったです。そのため、アメリカで行われた「E3 2018」(2018年6月12日開催)で発表したトレーラーでは、ニンジャが一瞬で相手の後ろに回り込む、ビルからビルへ超人的な能力で飛び回るなど、派手な動きを積極的に取り入れるようにしました。
 あと、遠距離からのシューティング要素もありますが、メインは近接のコンバットですので、切り合い・叩き合いを簡単にカッコよく、なおかつ派手にすることを大切にしています。
 
――先行体験会でプレイさせて頂きましたが、テンポ感がすごく心地よかったです。
金田:ありがとうございます。多人数のバトルロイヤルって、ジリジリと間合いを図っていると急に後ろから攻撃される感じがありますよね。『ニンジャラ』では、パッと出会ったらお互いに派手なアクションを決めて短期間で決着が付く、それをどんどん繰り返していくことを意識しています。
 
――試合で競う対象の敵を倒した数、いわゆる”キル数”ではなく、ポイント制にしたのは最初からですか?
森下:企画当初の段階からポイント制にしていました。”キル”や”死”という概念を入れたくなったんですよね。だから、ニンジャの末裔である子どもたちが”ニンジャラ”というスポーツ競技で戦うという世界観にしています。 相手を倒したとき表示される”IPPON”も、競技らしさのひとつですね。ちなみに、企画の段階では”WAZAARI(技あり)”や”YUKO(有効)”もありました。
 

 

独自の解釈で生まれた
現代を生きるニンジャたち!

――「E3 2018」での発表以降、ゲーム性の部分でブラッシュアップした点について教えてください。
森下:コンセプトやテーマはまったく変えずに、ブラッシュアップしたのは主にアクション部分ですね。例えばガムを膨らませて防御する、ドローンを破壊してSエナジーゲージを増やすなど。
 
金田:本作はFree-To-Play(無料でプレイできるオンラインゲーム)なので、多くのユーザーの皆さんに触って頂けるだろうと想定し、とにかく試合中に使用するボタンの数(種類)を少なくしようと考えました。最終的に、パッと遊ぶだけならボタン3つくらい覚えて、なんとなくガチャガチャ押しても遊べるようにしています。かといって浅いパーティーゲームを作りたいわけではないので、深堀りすると実はガチのアクションゲームでしたというゲームバランスを意識しましたね。
 
――少々抽象的な質問になりますが。このゲームにおける”ニンジャらしさ”とは何なんでしょう。
金田:今までのステレオタイプのニンジャではありませんが、動きという部分では”ニンジャらしさ”があると思います。そして、本作独自のコミカルさですかね。”IPPON”でやられたとき、あんなにキャラクターの散り様を見せられることはないと思います(笑)。そういたコミカルさが『ニンジャラ』のなかの”ニンジャらしさ”だと思っています。
 
森下:そもそもニンジャ自体が諸説ありすぎて、すごく謎めいた存在なんですよ。実際は農民だったとか。そんなミステリアスな部分があるからこそ、独自の解釈でニンジャを描いてもいいんじゃないかと思ったんです。だからこそ『ニンジャラ』そのものが、僕の中の”ニンジャらしさ”ですね。
 
――森下さんの中にある新たなニンジャ像を作ったのは、とても画期的な試みだと思います。
森下:ありがとうございます。「ストーリーパック 壱ノ巻」(ダウンロードコンテンツ)では、キャラクターをより深堀りした内容になっているので、現代を生きるニンジャがどのようなものか、感じていただければと思っています。
 


 
――本作は無料ダウンロード版を先行し、あとでパッケージ版を発売するという形ですが、当初からこの計画だったのでしょうか?
森下:じつは当初はパッケージの売り切り前提のタイトルでした。それをFree-To-Play(無料でプレイできるオンラインゲーム)に切り替えたところが、一番大きな変化だったと思います。
 
――タイトルコールの「ニンジャラァ~」がSNSでとても話題になりましたが、あれはどのような経緯で今の形になったのでしょうか?
森下:そうですね……あれ自体はそんなにネタになる事じゃなかったはずなんですよ。なんの狙いもなく……、本当に想定外ですね。ねえ?
 
金田:はい。一応サウンドの担当者にも聞いたんですけど、掛け声自体が広がっていくと思っていなかったようです。もともとは試合開始の合図や掛け声として作ったものでしたが、タイトルコールにも入れてみたらしっくり来たという感じです。
 
森下:ということで、偶然です!
 

後編は6/25(木)更新!!

 

作品概要

『Ninjala(ニンジャラ)』
■ジャンル:対戦ニンジャガムアクション
■対応機種:Nintendo Switch
■発売日:
 ダウンロード版:2020年6月25日(木)
 パッケージ版:2020年7月22日(水)予定
■プレイ人数:1〜8人(オンライン時:2~8人/オフライン時:1人)
■価格:
 ダウンロード版:基本プレイ無料
 パッケージ版:3,980円(税込)
※本作は有料の追加コンテンツや、アプリケーション内課金があります。
※本作はNintendo Switch Onlineへの加入不要でオンライン対戦をお楽しみいただけます。

■CERO区分:A
■対応言語:日本語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、中国語(繁体/簡体)、韓国語
■発売元:ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
■公式サイト:https://ninjalathegame.com/jp/

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