【Blue-rayBOX発売特別企画】ジョーカーさん生誕記念スペシャル座談会! アニメ監督・寺本幸代×キャラデザ・しもがさ美穂×漫画家・相原実貴!!

推しキャラ&シーン大発表!
明かされるOPの秘密

――しもがささんのなかでイチオシのキャラクターはいますか?
しもがさ:全員、大好きです!! みんな好きー!!!! 選べない……。
 
相原:みんな格好良いいですよね。
 
しもがさ:描いていて楽しいのは各キャラの悪い表情。あ、プロフェッサークローバーの金髪ウェーブ案もあったので描いてみたかった。
 
相原:ちなみに、アニメオリジナルキャラクターのプレジデントD(謎の組織《デビル・ファング》のリーダー)は、デザインから全部立ち上げられたんですか? もともとは太った少年・ダンプが、めちゃくちゃ美形になって登場して本当に驚きました。
 

寺本:美形にして下さいという発注はしたものの、実際にしもがささんから(プレジデントDの)最初のラフを頂いた時、「うわっ!?、まさかここまで美形になるとは!」とのけぞりました。
 
しもがさ:目つきや服装に昔のダンプの余韻を残しながら、4パターン描いたんですよ。その中のひとつを選んでもらった形です。じつは、ダンプの歯が欠けている特徴を入れたかったんですが、さすがにそれは行き過ぎたのでボツに。でも、ダンプの時に付いていたそばかすは付けたいと思って、プレジデントDにも大事なシーンではうっすら見えないぐらいに付けました。
 
寺本:あの泣き喚いている時に見えるんですよね。
 
しもがさ:そう、泣いている時に。
 
相原:すごいレア情報。そうなんですね。
 
しもがさ:あと、ダンプの良かったところって、泣きながら「俺の話し相手、お、お前だけなのに……」と言うシーンだと思っています。「あの泣き顔をプレジデントDでやらせたい、どうしても」と設定にあえて描いて、監督が実現してくれるといいなと思っていたら、そのままやってくれました♪♪
 
寺本:ばっちり。
 
相原:泣くシーン、本当に可愛かったです!
 


――相原先生は推しのキャラクターはいますか?
相原:ジョーカーさんですね。フェニックス(※炎を操る怪盗。謎の生物ホッシーを狙いジョーカーを狙ってくる)も好きですが、でもやっぱりジョーカーさんが格好良くて。オープニングで上から降りてきて、バッとマントを翻すところが本当に格好良い。オープニングって、一気に見る時はつい早送りしてしまいがちなんですけど、この作品は飛ばせなかったんですよ。
 
しもがさ:私もそうだった。
 
相原:ですよね。毎回、予告状が変わるし(※オープニングでは、途中に出現する予告状の内容が毎回変化していた)。
 
寺本:あれは楽しかったですね。作っている方も。
 
相原:本当にすごく素敵な演出でした。その回に関するセリフが入って。もう一回サビに行くのも格好良い。
 
寺本:昔『蒼き流星SPTレイズナー』ってアニメがあって、オープニングの途中に各話のダイジェスト風のセリフが入るんですよ。あの演出が好きで、面白いなと思っていたんです。『レイズナー』からヒントを得た部分がありますね。
 
相原:まさかの『レイズナー』。そうだったんですね。
 
――では、寺本監督の推しキャラクターは?
寺本:私はオヤジ好きなのでシルバーハート(※ジョーカーの師匠。第1話から解説役として登場)が好きです。毎回、解説コーナーのネタを考えるのが大変そうでしたけど、シナリオライターの方みんなが楽しんで案を出し合って、シナリオ会議がすごく盛り上がりました。
 
相原:シルバーハートさんの解説が来るかなと思ったら、「え? 今回はスペードが来た!」みたいな感じでびっくりすることもありました。
 
寺本:たまに違う人が入るのも面白かったですね。
 
相原:本当にすごく細かい。
 
寺本:あと、キャラとしては人気がないかもしれないんですけど、ミスター金有(※何度もジョーカーに挑戦する大金持ち)も大好きでした。
 
相原:いいですね! ミスター金有周りの話だと、美人秘書のカネ子が、超ガタイの良いコマンドー殺子(ミスター金有の妻を決める”花嫁グランプリ”に参加した怪力の女性)に化けていたのは驚きました。
 
寺本:実はアニメを作り始めたときには、コマンドー殺子は原作に出ていなかったんです。そんななか、金有にカネ子というアニメオリジナルの秘書を付けたんですね。そうしたら、原作にあの強烈なキャラ(コマンドー殺子)が突然出てきて、しかも金有と結婚しちゃうじゃないですか。もうびっくりですよ。カネ子の立場はどうしようって。だから、苦肉の策でカネ子からコマンドー殺子が出てきたんです。
 


相原:いや、でも素晴らしいですよね。
 
寺本:むしろあれを許してくれたたかはし先生が素晴らしいです。
 
――やはりその時も、たかはし先生はすぐにOKを出してくれたんですか?
寺本:「面白いですね」って言って下さったと。
 
相原:すごいですよね。
 
寺本:心が広すぎですよね。
 
しもがさ:逆に、たかはし先生がアニメの要素を逆輸入することもありましたね。
 
寺本:そうそう。スカイ・ジョーカー(※大型飛行船でジョーカーの乗り物のひとつ)のデザインとか。
 

しもがさ:先生の原作を見て「おぉ~!?」って驚きました。
 
相原:原作のスカイ・ジョーカーは、もともと違うデザインだったんですか?
 
寺本:そうなんです。でもたかはし先生がアニメのデザインを凄く気に入ってくださって、連載中に前の飛行船が盛大に壊れて、翌月からアニメと同じデザインに変わっていました。
 
相原:先生、格好良い。
 
寺本:原作を読んでいるこっちがびっくりしましたよ。「アニメと一緒になってる!」って(笑)。
 

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