はじまりは教科書のラクガキだった
――それは切ない思い出ですね……。もう一つ、からめる先生が小学生の頃に夢中になっていたのが、パラパラ漫画を描くことと聞いていますが。
そうなんです。不まじめな性格だったので、教科書にいっぱいラクガキをしていました。教科書って、左右の角に空白があるじゃないですか。そこに、棒人間や猫ちゃんを書いてパラパラ漫画のように動かしていました。
――超人気動画クリエイターの第一歩は、教科書のラクガキだったんですね!
転機になったのが、ニンテンドーDSiの『うごくメモ帳』というパラパラ漫画をつくれるソフトです。ゲームはすごい好きでよく遊んでいたのですが、『うごくメモ帳』は無料でダウンロードできたんですよ! 「ちょっとやってみるか」と思ってダンロードしてみたら、一気にハマってしまいました。
――『うごくメモ帳』では、どのような作品をつくっていたんですか?
教科書に書いていたような、棒人間とか猫が爆発するものです。
――からめる先生と言えば“からめる猫”ですが、猫は当時から描いていたんですね!
猫は小学4年生の頃から描いていました。でも、今のようなマスコット的なキャラクターではなくて、もっと本物の猫に近い体型です。昔から変わらないのは、白猫という点です。色を塗らないで済むんですよ(笑)。
――すごく現実的な理由なんですね(笑)。SNSに投稿を始めたのは、大学受験が終わったタイミングだったと聞いています。
中学生・高校生の頃は、パソコンにデフォルトで付いている『ペイント』というソフトでも絵を描いていたんです。大学受験が終わる頃には、パソコンにも慣れて短い動画をつくるようになっていました。
――それで初投稿した動画が一気に拡散されたのですから、すごいです。
いつか、ショートアニメーションをつくって発表したいとは思っていたのですが、動画で人気になろうという気持ちは微塵もありませんでした。反響の多さにビックリしました。最初の頃は、あまり難しいことを考えずに、つくったら出す、を繰り返していました。
▲身振り手振りで説明してくれる、からめる先生
――作品を発表したいという気持ちは、どのように膨らんでいったのでしょうか。
膨らんでいったというよりは、小学生の頃からずっと持ち続けていたもののように思います。小学校高学年の頃にニコニコ動画で見た、森井ケンシロウさんという方のFlashアニメを見て感銘を受けて。いつか自分も、アニメをつくって発表したいと思っていたんです。
――今の子どもたちも、からめる先生の動画を観て同じように思っているかもしれませんね。これからの活動で果たしたい目標などはありますか?
先日、テレビに出演させていただいたんです。自分の勝手な思い込みとして、漫画や動画をつくっている人が顔出しでメディアに出ると、評判が下がったりしないかという不安があったのですが、意外と温かい反応をいただけて。機会があればまたメディアにも出させていただいて、より多くの人に自分の作品を知っていただけたらなと思います。
コロコロコミックでの連載も、普段、自分の動画ではアプローチできていない小学生の子供たちにも、作品が広まるきっかけになればうれしいです。本当はおしゃれ動画クリエイターになってモテたい気持ちもないことはないんですが、モテよりもウケがほしい! 小学生にウケたいんです!!
モテとウケの狭間で葛藤するからめる先生の連載『からめる』が、コロコロコミック5月号からスタート! みんな読んでくれよな!!
ここまで読んでくれた読者のみんなに超公開! からめる先生の『うごくメモ帳』でのパラパラ漫画だ!
▲GIF動画だぞ!
大事なお知らせ! pic.twitter.com/mK1LpSpQvP
— からめる (@purinharumaki) March 13, 2021
商品概要
『月刊コロコロコミック 5月号』
■発売日:4月15日(木)ごろ■特別定価:600円(税込)