【新春レジェンド作家対談】「来年は『M-1』出場!?」沢田先生とのむら先生の奇妙で素晴らしいまんが家人生!!【最終回】

——-ハガキ選びから始めてたんですか?それはもうライターさんの仕事ですよ!?

のむら:読者ページのハガキコーナーは、全国の読者さんから送られてくるハガキを選んで、取材に行くものでした。担当の編集さんが行きたいから送られてきたハガキを選んで、全国に取材に行きましたね。

沢田:お肉食べたいから、松坂から来てないかなとか。

のむら:おまけに営業の仕事もしてたんです。岩手県まで行って、学年誌の「小学1年生」のノボリを立てて、「お願いします」ってビラ配りしてましたよ。

沢田:僕もドラえもんのトレーナー着て、営業回りしましたから。

▲まんが家でありながら取材や営業までこなす。これぞレジェンド!!

——もはや編集部の仕事ではなく、別部署の仕事ですよ。

のむら:だから、「これ嫌だとか、あれ嫌だ」っていうのはないですね。こういうことをしていたおかげだと思います。

沢田:今はまんが描いているだけでありがたいですよ。夏場の営業やトレスコ台のガラガラをやらなくていいんですから……。

——-特に仲良くなったきっかけってありますか?

のむら:新人賞の審査員を頼まれた時ですかね。その時にも、僕は沢田さんに相談したんです。

沢田:それで、僕は「のむらさんが引き受けてくれたらやりますよ」って返しましたね。

のむら:それで僕も「沢田さんがやるならやります」ってなりました。それから新人賞のパーティーで会うようになりましたね。それから、よく相談するようになったんです。ただ、選考が終わるまでは連絡は取らないって決めているんですよ。

▲新人コミック大賞後のインタビューともあって、お互いに審査員として色々話したいことがあるみたいです。

沢田:そこはちゃんとしてます。終わってから「どうだった?」ってお話をしますね。

のむら:それで長電話をしてしまう。時折奥さんが出て、沢田さんを呼んでもらうことも。

沢田:それはケータイがなかった時代のころの話ですね。今はケータイで話してますよ。

——それでは、最後に2019年、新元号以降の抱負はありますか?

沢田:一言で言えば、今の仕事を淡々としていくだけです。体力的な限界もあると思いますので、ページ数などを相談しながらですね。その前の目安に、自分自身がコロコロのマンガを面白く読めないと思ったら終わりですね。

のむら:僕も担当さんとは東京オリンピックまでは頑張ろうと相談しています。僕自身は次のシナリオだとか、やりたいことがあるんですよ。3本ほど。今度はお金じゃなくて食えていければいいっていう気持ちなので、コツコツとやっていきたいです。

沢田:僕は描きたいものとかは『スーパーマリオくん』で昇華しますから、新しいモノをするにしても……。

「M-1」でも2人で出ますか?

のむら:いいですね。まんがも漫才も『M-1』ってね!

▲まさかの「M-1」出場宣言! ? お酒も進んでいたこともあって、その場の盛り上がりで出た言葉、かも?

——沢田先生、のむら先生、ありがとうございました。

沢田ユキオ
昭和28年3月12日、大阪府に生まれる。昭和55年、「のってるヒーローくん」(徳間書店「テレビランド」)でデビュー。代表作「スーパーマリオくん」「オレだよ!ワリオだよ!!」(小学館)「スーパーマリオブラザーズ2」(徳間書店)ほか。
沢田ユキオ先生の最新作
『スーパーマリオくん 54』
■発売日:2018年12月28日(金)
■価格:454円+税
■公式サイト:https://www.shogakukan.co.jp/books/09142846
のむらしんぼ
昭和30年9月24日、北海道に生まれる。昭和53年、小学館新人コミック大賞入賞作「ケンカばんばん」(コロコロコミック)でデビュー。代表作「つるピカハゲ丸」「とどろけ!一番」ほか。昭和62年、「つるピカハゲ丸」で小学館漫画賞受賞。現在、大人のコロコロ「コロコロアニキ」にてコロコロを創った男たちの真実の物語を自らの半生と重ね合わせて描く「コロコロ創刊伝説」を連載中。
のむらしんぼ先生の最新作
『コロコロ創刊伝説 3』
■発売日:2018年3月30日(土)
■価格:583円+税
■公式サイト:https://www.shogakukan.co.jp/books/09142677