超人気お笑い芸人 粗品(霜降り明星)さんが『オレだけはマトモくん』に なってコロコロに降臨!

史上初、ツッコミが主人公のギャグまんがとして月刊コロコロコミック連載中の『オレだけはマトモくん』にビッグニュースが! 10月から配信をスタートしたYouTubeチャンネル『オレだけはマトモくんツッコミチャンネル』になんと! 人気実力ともに若手No.1ツッコミ芸人の粗品(霜降り明星)さんがマトモくん役の声優として、1回限りのスペシャル出演することが決定したのだ!

これを記念して、コロコロオンラインでは粗品さんに独占インタビューを敢行! コロコロまんがについてのエピソードや、ツッコミに対する熱い思いなどを語ってもらったぞ! さらには粗品さんとマトモくん、おどろきの共通点も発覚!? そして、我らがマトモくんのツッコミを粗品さんが絶賛してくれた理由とは!? 髪型、服装、メガネまで全てマトモくんになりきって演じてくれた粗品さんの超貴重なロングインタビューだ!

粗品(そしな)

1993年、大阪府出身。漫才コンビ・霜降り明星のツッコミ担当。コンビとして、2017年第38回ABCお笑いグランプリ 優勝、2018年第7回ytv漫才新人賞 優勝、2018年M-1グランプリ 優勝。またピン芸人として、2012年FootCutバトル 優勝、2019年R-1グランプリ 優勝など輝かしい経歴を持つ。

 

・粗品 Official Channel:https://www.youtube.com/channel/UC1H5dv45x2aFKk6JZLSWIQ
・しもふりチューブ:https://www.youtube.com/channel/UCpGpA7mSYmNJjLiJxKso5QA

コロコロコミックはエモい!

――コロコロコミックをめくりながら「なつかしい~」とおっしゃってましたが、子どもの頃、読んでらっしゃったんですか?

いや~、もちろん読んでましたね。なつかし~! ボクが子どもの頃読んでたまんがもまだまだ現役ですね!『ケシカスくん』、『星のカービィ』、『スーパーマリオくん』…スゴいなぁ! あ! 「デュエマ」も現役なんですね!

『ベイブレード』…『でんぢゃらすじーさん』ねぇ…。いや、よぉ読んでましたよ。友だちと読んでました。

――コロコロコミックの思い出はありますか?

ボクが読んでた時に、『デュエル・マスターズ』が始まったんですよね。それとか、めっちゃ覚えてますわ。切札勝舞でしたっけ…? うわぁ~、なつかしい~! なんかねぇ、名前おもろって思ったん覚えてます。

それとか、小学3年生くらいやったと思いますけど『でんぢゃらすじーさん』をみんなでこう…1冊のコロコロを4人くらいで囲んで、1ページずつめくって読んでいくみたいな。「じゃあ、お前じーさん担当な」とか担当決めて読んでいって、みんなで爆笑してたんは覚えてますね。そんなんして、よく遊んでました。

――少年時代を共にされたコロコロコミックという雑誌に、どんな印象を持っていますか?

夢が詰まってる印象ですね。子どもの最強の武器。

巻頭に、削る「銀はがし」のふろくとかついてるでしょ。覚えてるのは、当時ハガキで応募するともらえる限定のベイブレードがあってねぇ。いやぁ、父ちゃん母ちゃんにベイの大会やる会場に連れてってもらったりしましたよ。

「青春」っていうと、中学・高校時代のイメージが強いと思うんですけど。小学校時代の青春はコロコロじゃないですか。う~ん、エモいっす!

粗品さんとマトモくんはセンスが似てる!?

――では、そんなエモいコロコロコミックから『オレだけはマトモくん』の声優のオファーが来た時は、どう思いましたか?

いや、うれしいですね。吉本興業では、ほんまに『ボクだけがマトモ』なんで。まさにボクにピッタリ!(笑)で、マトモくんてツッコミなんですよね? それもうれしかったですね。オレでいいんや? っていう。

しかも、あのコロコロコミックとお仕事できると思ってなかったんで。いや~、ほんまうれしいですね。

――『オレだけはマトモくん』というまんがは、どんな印象ですか?

いや、これがね~! めちゃくちゃおもしろかったです!

お笑いのレベル高くなってないですか? コロコロのギャグまんがって、子どもの頃に見るからおもしろいと思ってたんですけど…いやいや、大人のボクでもメッチャおもろかったし。

ほんで、マトモくんのツッコミのテクニックもすごくて。ツッコみ方もおもろいし、フレーズも「え? こんな、くったツッコミするん?」みたいなビックリするのもあるんですよ。あと、テンポめっちゃいいたたみかけがあったり、それにページの使い方も上手いですね。左のページの最後のコマで振っといて、めくるとドデ~ン! て、大オチになってツッコんでるとか。

――主人公のマトモくんは、どんな印象ですか?

ツッコミが主人公のまんがって、史上初じゃないですか? いままでのまんがは、ボケの人がダ~ンとドデカく活躍して、ツッコミの人がすみっこでやってるくらいだったんですけど。マトモくんがビシーッ! とツッコんだりするのが、「このキャラクターいいなぁ」っていう印象です。愛嬌もありますし。ツッコミのレベルはほんまに高いですし。ボク、フリップネタとかピンでやるんですけど、考えたネタもマトモくんとかぶってました。

――え? それはどんなネタですか?

雨が一人だけに降ってて、「いや、局地的すぎるな!」てやったことあるんですよ。それを、マトモくんもやってましたね。センスが似てるのか、これはちょっと焦りますね。やばい、やばい。彼、だいぶおもしろいですね。

▲2人のセンスがかぶってたという噂のシーン!(コミックス1巻第6話より。コミックス1巻は11月26日頃発売!)

――『オレだけはマトモくん』のまんがは、あらゆるものがボケまくる街・ボケまくり町が舞台なのですが、もし相方にするならだれがいいですか?

木たろう先生とかおもろいですよね。いつも歩けないんで。

でも、ボクが一番笑ったんは、1話の1発目のボケ。メチャクチャおもろかったですね。キンコンカンコンいうて、学校が走ってくるんですよ。「遅刻する!」言うて。いや、学校が遅刻するんかい、と。これはほんまにおもろかったですね。漫才でやりたいくらい。学校たまにボケるじゃないですか。いままで学校がボケるって、あんまり無かったと思うんですけど。コロコロやから出来ると思うんですよね、学校が意識持ってるって。だからボク、学校を相方にしたいですね。

▲粗品さんお気に入りのシーンがこちら(コミックス1巻第1話より)

あと、太陽たまに出てくるじゃないですか? しかも大量に出てくるじゃないですか。あれもおもろいですね。太陽も相方にしたい。まぁ、せいやっぽいんはトゲルくんですね。背も小さいし。

だから、普段とは違う木とか学校とか太陽とかと組んだ方が、猛獣使い感があっていいですね。

▲木たろう先生
▲たいよう
▲トゲルくん

――校長先生はいかがでしょうか?

ボク、校長はあんまっすねぇ…。校長は、まぁ…「やってんな」っていう。まぁ、古き良き感じですけどね、校長は。

▲「やってる」と言われてしまった校長先生…。確かに「やっちゃってる」?

――自分だけはマトモだと思っているのに、人からツッコまれることってありますか?

「ツッコミすぎる」って、人からツッコまれますね。この前、コンビニ行って、おにぎりとプリンとペットボトルの飲み物買ったんですよ。で、会計が777円やったんですよ。それで店員さんに「777円になります」って言われた時に、「高いのぉ!」てツッコんだんですよ。「いや、おにぎりとプリンと飲み物で777円、高いのぉ!」て。そしたら、「いや、そんなことで普通ツッコまんけどなぁ」て人からツッコまれました。

あと、デパートとかショッピングモールとかでエレベーター乗ってる時も…。なんかボク、エレベーターの空気キライなんですよ。例えば、カップルや友だち同士で乗っててしゃべってるじゃないですか? でも、人が増えてきたらしゃべらんようになる。1階からずっと、あんだけしゃべってたのに『し~ん』…となって、8階・9階・10階……「静かやのぉ!」って一人でツッコむとかありましたね。それも、「あんまそんなん言わんで」とか言われたり。

ツッコミに向いてるのは『ええヤツ』

――ここからは『ツッコミ』についてお聞きします。 粗品さんが生まれて初めて、もしくは子どもの頃、ツッコミを意識した瞬間って覚えてますか?

生まれて初めてっすか? 一発目のツッコミ。なんやろう……。

ボク、小学校の頃から結構ガリガリで、かくれんぼがめっちゃ得意やったんすよ。で、だれも入られへんような壁と壁の間とかにガリガリやから入れて、かくれたりしてたんですけど。1回、放課後に友だち何人かと公園でかくれんぼした時に、ボク全然見つからんかったんすよ。もう2時間くらい見つからんと、日が暮れて。で、ほどなくして、やっと友だちがボクのこと見つけて。

ボク、壁と壁のスキマみたいなとこ入ってたんすけど、「ここにおったぞ~」て言われて。で、ボクがドヤ顔で出ていったら、友だちの親いっぱいおって、その真ん中でボクの母ちゃんが泣いてたんすよ。それ見た時に「いや、だいじょうぶやて!」とか「そういうゲームやから!」みたいなことを心で思いました。いま考えれば、あれがツッコミが体にパンと入った瞬間やったかもしれないですね。

――実は悲しい出来事がスタートだったんですね(汗) ではツッコミとして、日頃から心がけていることはありますか?

やっぱりツッコミ芸人としてやってるので、頭の中では日常でもツッコみ続けてるかもしれないですね。別にボケてないんやろな~、て人にも結構ツッコんだり。たまに口に出てまうんですけど、「なにしてんねん」とか。街に出たら「人多いな」とか、(撮影用のカメラに向かって)「なに撮ってんねん」とか。普段から、いろいろツッコんでるんはツッコんでますね。

――そんなツッコミまくりの粗品さんの代名詞に「体言止めツッコミ」がありますが、あれはどのようにして誕生したんでしょうか?

うわ~、どうやったかな? でもやっぱり、M-1グランプリにコンビでがんばって挑戦してる最中に見つけたんやと思いますよ。ボクのツッコミがちょっと短い方がいいんじゃないか、みたいな話になって。それで短くしていって…。で、「○○やないか」より「○○!」って名詞で終わるのと、このポーズと一緒にやるっていうのが生まれました。コンビの個性みたいなんを作りたくて、そうしたんやと思います。

そういえばマトモくんも、体言止めでツッコんでたと思うんですけど。「急展開!」って。いいですねぇ。マトモくんもテクニカルなツッコミをしてますよね。

▲体言止めツッコミを繰り出す粗品さんとマトモくん(コミックス1巻第6話より)

――粗品さんが思うツッコミに向いている人って、どんな人ですか?

ええヤツ! ええヤツはツッコミに向いてると思います。ツッコミってやっぱキャッチャーなんで。どんなボールでも取る、拾う。あとは「楽しいヤツ」がツッコミに向いてるなぁと思いますね。

一見、「頭の回転が」とか「フレーズが」「声のボリュームが」とか、そんなんに思われがちなんですけど。ボクは「ええヤツ」「楽しいヤツ」が向いてる気がします。

実は、マトモくんもそうで。「いや、それ○○だから」みたいな、マトモくんのクールな感じ。「確かにこういうヤツ、学校におったな」って思うんすよ。クラスには、目立つタイプと目立たないタイプがいると思うんですけど、目立たないヤツにスターがおるとボクは思ってるんで。「おぉ、こいついいトーンでいいツッコミするなぁ」ってクールなヤツって、実はええヤツなんですよね。

――なるほど。では、ツッコミに必要なスキルとは、なんだと思いますか?

ボクが考えるに…ボケてる人へのリスペクトだと思うんすよ。

たとえば、授業中にだれかがおもろいこと言おうとして、それがあんまおもしろくなかったとするじゃないですか。しょーもないこと言ったとするじゃないですか。それをね、「おもんねー」とか「つまんねー」「しらけるわー」て言うのってメッチャ簡単なんですよ。しかも、それってめっちゃ悪いことやと思うんですよ、ボクは。

いや、そうじゃなくてツッコミが助けてあげないと。どんだけおもしろくないこと言っても、ストレートに「それは違うだろ!」ってツッコんであげられる人が、ボクはいいと思うんですよね。一緒にスベってあげられるというか。結局は、ツッコミがなんとかしないといけないんで。だから、照れずに毎回ストレートになんでも拾うってのは、ツッコミに必要なスキルやと思いますね。

――とても素敵なお話が聞けました。では、子どもたちが日常でもできるツッコミのトレーニング方法があれば教えてください。

そうですねぇ。『マトモくん』は、ほんまにいい教科書になると思いますよ。いろんな種類のボケあるし、手数もあるし、ほんとにツッコミの勉強になる。

それ以外で言ったら、漫才を見ると、ボクはいいと思いますね。漫才には絶対にツッコミの人がいるんで。あとはバラエティー番組のツッコミとかも勉強になると思います。初めは、真似から入ってみたらいいと思います。

――コロコロコミックでは『ツッコミグランプリ』や『全国統一ツッコミテスト』(←2022年月刊コロコロコミック1月号で開催!)などがあるんですが、文字で読ませる時のツッコミのコツを教えてください。

えっと…文字だけなんで、ほんまにおもしろいことを書かないといけないと思うんですよ。だから、くちでツッコむより、よりむずい。やっぱくちで言う分には、おもしろい言い方とかめちゃくちゃあるんで、技術でなんとかできるんですけど。

文字は、どんな言い方とかわからないじゃないですか? ということは、内容がおもしろくないといけない。シンプルなツッコミよりは、なんか引っ掛かる単語が入ってるとか、ちょっと、くったツッコミの方がいいんかなと思いますね。「なんでやねん」「なんでだよ」とかもおもしろいとは思うんですけど。テストで、しかも文章で…となると、「たとえる」とかはいいと思います。

ツッコミでヒーローに!

――壮大な質問になるんですが、ズバリ粗品さんにとって『ツッコミ』とは?

え!? ツッコミとは? いや、なんですかねぇ…なんやろ…ボクにとってツッコミか、むずかしいなぁ……。

『人生』じゃないですか、やっぱり。人生です、ツッコミは。

すべて詰まってますから、ツッコミには。コミュニケーションも取れるし、愛嬌もあるし、おもしろいって言ってもらえるし。ボクにとっては人生かもしれないですね、ツッコミって。

――そんな粗品さんにとって、理想のツッコミの最終形とは?

えっとね~、やっぱりヒーローになりたいですね、ツッコミで。さっきもチラッと言いましたけど、どんだけおもしろくないボケをしても、ツッコミが助けてあげられるってすごいことやと思うんですよ。それが理想ですね。どんな人でも笑いに変えられるヒーローになりたいです、ツッコミで。

長時間のインタビュー、ありがとうございました!

超売れっ子でお忙しいにもかかわらず、『オレだけはマトモくん』のまんがを全話読んできてくださったり。声優の方でも、無茶ぶりでアドリブをお願いしたら、真剣に考え、めちゃくちゃおもしろく演じてくださったり。インタビューにも真正面から熱く、そしてユーモアを交えながら語ってくださったり。ツッコミにすごくひたむきで、誇(ほこ)りと優しさを持った粗品さんに、コロコロコミック編集部一同、あらためて大ファンになりました!

そんな粗品さんのインタビューの様子は、現在『オレだけはマトモくんツッコミチャンネル』にて絶賛公開中! そして粗品さんがマトモくん役の声優を演じた【ツッコミコント「給食編」粗品ver.】の動画は、同チャンネルにて11月30日夕方4時頃アップ予定だ! 冷静なマトモくんとはちがった、粗品さんの超絶・爆裂ツッコミを心ゆくまで堪能(たんのう)してくれ!

『オレだけはマトモくんツッコミチャンネル』はこちら!

さらに、粗品さんが「レベル高い!」と絶賛してくれたマトモくんのツッコミ(1冊の総ツッコミ回数なんと脅威の400回超え!)が読める『オレだけはマトモくん』コミックス1巻は11月26日頃発売!

さらにさらに! 笑えるカルタ、その名も『ボケツッコミカルタ』96枚入り&連載開始前の「幻の第0話」が読めるコミックス0巻も同日に発売! ぜひ読んで&遊んでみてね!