【角満のエルデンリングプレイ日記14】マルギット、おっさん勇者をもてあそぶ

やんやねんこのオヤジは……

 プレイを進める上での壁がアチコチにそそり立っているのは、フロム・ソフトウェアが作るアクションRPGの“日常的風景”と言っていい。

 ほかのメーカーが作るソレと明らかに違うのは、その壁が時に、超大型巨人ですら見上げるほどの高さと強度を誇り、一分の隙もなく、ダイヤモンドの堅さで微動だにしないこと……w

 救済としてよく見かける、

 「クリアーが難しいときは、難易度を“イージー”にするのがオススメ!

 とか、

 「敵のダメージは蓄積したままで、コンティニューできるよ!!www」

 なんていう軟弱な措置はいっさい存在せず、

 「先に進みたかったら、壁よりも強くなるしかない!! それが、唯一絶対の手段であるッ!!!」

 と、強硬に主張しているのだ。この事実からは、なんぴとたりとも目を背けることはできないのである。

 この、ある種傲慢なまでの造りは全世界のゲーム好きに受け入れられ、早くも『エルデンリング』は歴史に残る大ヒットを記録しようとしている。誰でもホンワカ遊べるゲームも楽しいけど、ときにこういった、スパルタ教師もかくやという突き放してくるゲームにどっぷり浸りたくなるんだよねえ……。

 とはいえ……!! このマルギットであるよ!!www

 マルギットがいる場所、リムグレイブに登ってきた地点からそう遠くないので、その気になればわりとすぐに到達できちゃうと思う。実際、俺が最初にマルギットと戦っていたときって、まだレベル13だったしな。

 そんな、序盤もいいところのステージに……(((( ;゚Д゚)))

 この“忌み鬼”と呼ばれる巨人はいる……(((( ;゚Д゚)))

 すんなり来れちゃうってことは、プレイヤースキルが際立っている達人であれば、低レベルのキャラを使っていてもあっさり倒してしまうのかもしれない。

 しかしこちとら、齢50を過ぎて、老眼・五十肩・坐骨神経痛・フシブシの痛み・抜け毛・かすみ目・金欠という、中年オヤジ的七つの大罪を背負った老勇者なのであるよ。これまで、数々のフロムゲーをクリアーしてきたという自負はあるけど……! いまのままでは一生、ストームヴィル城の向こうに行くことはできねえぞ!!!www

 だって、当時はいくらがんばっても、マルギットの体力なんて↓これくらいしか削れなかったんですもの。

 「YOU DIEDwww」

 「YOU DIEDwwwww」

 くっそ……www マジで腹立つこいつ……www

 最大でイケても、↓こんなもんでした。

 でも、このとき初めて“勝利の予感”を感じて、

 「は、はあはあ!!!>< よよよ、よし!! マルギットの体力、半分まで減らせたぞ!!!!(3分の1じゃねえか) なんか違うこと言ってるし!!! ピ、ピッチャーびびってるよ!!!

 このように浮足立ったものの、すでに回復の聖杯瓶は残り2個……w

 まもなく……!

 (((◎皿◎#)))あぎぎぎggiぢうぃおうぃ!!! もうヤダぁぁぁあああ!!!!

 こんなことになったのでした……w

 この段階で、15回くらい「YOU DIEDwww」を見ただろうか。

 これだけやられるとさすがに、

 「いまのままでは無理だ!!!!」

 と悟り、ついに俺はオノレの能力に手を加えることを決めるのである。

 ……そう書くと、

 「だよねwww マルギット相手にレベル13なんて、キツすぎるってwww 最低でも、レベル25くらいまであげようやwww

 このように、俺がレベル上げに活路を見いだしたのでは……と予測した人が多いことだろう。

 でも、違うのだ。

 俺はここでついに……!!!

 しょぼ~~~ん……w

 しょぼぼ~~~ん……www

 ザコを倒して剥ぎ取った、雑兵シリーズの防具をいくつか装着!!!www ちょっとだけ耐性が上がり、見た目も、

 ひぃ!! ダセぇ!!!(゚Д゚ 😉

 驚きのアップグレード(ダウンだろ)が行われ、勇躍、

 「これで完璧!!! 堅くなった勇者で、マルギットを粉砕じゃ!!!」

 ってことで、この格好でマルギットと再戦したのである。

 その結果は……w

 ですよねぇぇぇぇぇえええええ!!!!((゚Д゚;))

 こ、この結末を受けて、俺はマルギットのことはしばし忘れて、各地を放浪するようになるのである……w

 続く……w

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『ELDEN RING』公式サイト:
https://www.eldenring.jp/

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