デュエマ妄想構築録 vol.47-2 ~果てしなき道のりを完走せよ!Code:チェンジ!!~

By まつがん

 そろそろ発売から1ヶ月が経つ王来MAX第1弾「鬼ヤバ逆襲SMAX!!」は、タマシードをはじめとして様々なカードが環境に影響を与えた。

 だがそんな中で、確かなポテンシャルを持ちながらも競技シーンでは今一つ高評価が得られていないカードがあった。

▲王来MAX第1弾「鬼ヤバ逆襲S-MAX!!」収録、《Code:-MAX》

 《Code:-MAX》。水単で実質スピードアタッカー持ち、しかも「革命チェンジ」にも対応した5コスト以上のドラゴンでありつつ攻撃時に呪文もタダ打ちできるということで、申し分のないスペックを持っているはずのスーパーレアだ。

 このようにテキストを読み上げただけでも十分に圧があるはずの《Code:-MAX》が、なぜあまり注目されないのか。その理由について考えてみたところ、一つの仮説に思い至った。

 《Code:-MAX》を出したターンに勝ちたくないか?

 いかに高スペックといえど6マナのクリーチャーを召喚できるのは早くても4ターン目で、現代デュエル・マスターズの観点からするとゲームの決定打となるカードを使用しておきたいターンである。そこにきてこの《Code:-MAX》は一見すると切り札への繋ぎ、すなわち準備行動の役割しか果たせないため、スペック不足と見られているのではないか……という仮説だ。

 だがそれは逆に言えば、出したターンに勝てさえすれば評価は一変するはずということでもある。

 というわけで、《Code:-MAX》を出したターンにそのまま勝てるようなルートを開拓する……それが今回のミッションだ。

 では、《Code:-MAX》を出したターンにそのまま勝つにはどうすればいいか。

 そのためにはまず、何とかして《Code:-MAX》を攻撃キャンセルをしながら出し入れする手段を考えることが先決だろう。

 ループはできないまでも、《Code:-MAX》を出すことが大幅なリソースの獲得につながったりするのであれば、「《Code:-MAX》を出す=勝ち」の条件を満たしやすくなるからだ。

 だがそれには、《Code:-MAX》で唱えた呪文によって《Code:-MAX》を出すことが実現できなければならない。

▲革命ファイナル 最終章「ドギラゴールデン vs. ドルマゲドンX」収録、《時の秘術師 ミラクルスター》

 《Code:-MAX》は《時の秘術師 ミラクルスター》の「革命チェンジ」に対応しているので、直接の出し直しでなくても手札から出し直すことができれば条件達成だが、それでもタマシードには該当するものがなさそうなので、4コスト以下の呪文で《Code:-MAX》を出せそうなものを探したところ、以下の4枚が見つかった。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《母なる聖地》
▲「夢の最&強!!ツインパクト超No.1パック」収録、
《幻緑の双月/母なる星域》
▲新3弾「気分J・O・E×2メラ冒険!!」収録、《蝕王の晩餐》
▲聖拳編第1弾収録、
《緊急再誕》

 これら4枚はいずれもクリーチャー→クリーチャーの変換を可能にする呪文だが、どれも無制限に《Code:-MAX》を出し入れできるわけではなく、それぞれ特有の制限がある。

 《母なる聖地》は「革命チェンジ」と組み合わせればマナコストの条件をクリアするため《Code:-MAX》を出すことができるが、手札に戻ったのとは別の《Code:-MAX》をあらかじめマナゾーンに用意しておく必要がある。

 《幻緑の双月/母なる星域》も同様の問題があり、「革命チェンジ」するか脇に非進化クリーチャーが必要となる上に、やはりマナゾーンに別の《Code:-MAX》が必要となる。

 《蝕王の晩餐》は《Code:-MAX》を墓地に落とす必要があり、「革命チェンジ」との相性はそもそもあまり良くはない。

 《緊急再誕》は唯一「革命チェンジ」した《Code:-MAX》をそのまま手札から出し直せるため簡便だが、逆に「革命チェンジ」を噛ませない場合には今度は手札に別の《Code:-MAX》が必要となってしまう。

 このように見ていった結果、たとえ「革命チェンジ」を間に噛ませたとしても《Code:-MAX》を出し直すのは容易ではないということがわかってきた。

 4コスト以下の変換呪文の種類は限られており、これらより便利な呪文が見つかるとは思えない。ならば必要なのは《Code:-MAX》の出し直しをさらに簡単にする何らかのギミックだ。

 「革命チェンジ」がそれに当てはまらないとするならば、次に考えるべきはただ一つ。

▲革命 第4章「正体判明のギュウジン丸!!」収録、《超奇天烈 ガチダイオー》

 《超奇天烈 ガチダイオー》の「侵略」を挟めばいいのでは???🤔🤔🤔

 これなら《超奇天烈 ガチダイオー》の「侵略」を解決した後に《母なる聖地》を唱えるだけで、下に敷いてあった《Code:-MAX》をそのまま出せばいいだけなので出し直しがかなりお手軽になる。

 こうしてできあがったのがこちらのデッキだ!

 『試作版』

枚数
カード名
4 《幻緑の双月/母なる星域》
4
《Code:-MAX》
4 《超奇天烈 ガチダイオー》
4
《時の秘術師 ミラクルスター》
4 《地龍神の魔陣》
4 《フェアリー・Re:ライフ》
4 《緊急再誕》
4 《母なる聖地》
4 《ライフプラン・Re:チャージャー》
1 《フォース・アゲイン》
3 なんかフィニッシャー枠

 

 フィニッシャー枠はあとで考えればいいとして、メインギミックは脳内ではうまく機能しているように思えたので、ひとまずサンプルデッキを作って一人回しで動きを確かめてみた。

 そしてその結果は……惜しいけれど何かが足りていない、そんな感触だった。

 そうした感触を抱く主な原因はわかっていた。《Code:-MAX》の出し直しが途中で止まってしまうのだ。

 冷静に考えれば当たり前である。変換呪文を使って《Code:-MAX》を出し直したところで、リソースは《Code:-MAX》の登場時の2ドロー分しか増えていない。上記の構造だと基本的には2ドローで変換呪文を引き続けなければならないことになる。《フォース・アゲイン》まで含めて13枚の変換呪文と《時の秘術師 ミラクルスター》があるのでうまくつながれば途切れないにせよ、1~2回の出し直しで止まってしまう確率も相当に高いことが問題だった。

 フィニッシャー枠を何にするにせよ、2~3枚しか入れないカードにたどり着くには山札をほとんど掘りきる必要がある。それがかなわないのであれば、《Code:-MAX》の出し直しはフィニッシュにたどり着かないため、実用性がないということになってしまう。

 つまりこれを解決するには、《Code:-MAX》の出し直しにかかる過程で手札をもっと回転させる必要がある。しかし《Code:-MAX》の出し直しはすべて《Code:-MAX》の攻撃時に行われる過程であるため、挟めるアクションはそれこそ「革命チェンジ」か「侵略」くらいしかない。

 まさか《Code:-MAX》の攻撃時にできる「革命チェンジ」か「侵略」で、手札を回転させられるカードなど存在するはずも……。

 あったのだ。

▲「最強戦略!!ドラリンパック」収録、《奇天烈 ガチダイブ》

 《奇天烈 ガチダイブ》で手札を交換すればいいのでは???🤔🤔🤔

 《奇天烈 ガチダイブ》なら手札の不要なクリーチャーを2ドローに変換できる上に、《母なる聖地》と組み合わせれば任意のクリーチャーをマナゾーンに送り込めるようになる。

 ただ《超奇天烈 ガチダイオー》と違って《奇天烈 ガチダイブ》の場合だと《母なる聖地》で出せるのが4コスト以下になってしまい、《Code:-MAX》の出し直しができないのではないか……とも思われた。

▲「レジェンドスーパーデッキ 神歌繚嵐」収録、《蒼狼の大王イザナギテラス》
▲十王篇第1弾「切札x鬼札 キングウォーズ!!!」収録、《ウマキン☆プロジェクト》

 だがそこで《蒼狼の大王イザナギテラス》を挟めば、《幻緑の双月/母なる星域》や《緊急再誕》につなげることで、攻撃前の《Code:-MAX》が立った状態に再び戻ることができるのだ。

 《奇天烈 ガチダイブ》の能力の都合上、マナ加速枠まで含めてできればすべてクリーチャーに揃えたいので、2マナ域のブーストは《桜風妖精ステップル》《天体妖精エスメル /「お茶はいかがですか?」》に、4マナ域のブーストは《ウマキン☆プロジェクト》に変えておこう。

▲新3弾「気分J・O・E×2メラ冒険!!」収録、《水上第九院 シャコガイル》
▲革命ファイナル  第2章「世界は0だ!!ブラックアウト!!」収録、《時の法皇 ミラダンテXII》

 あとは肝心のフィニッシャーだが、《奇天烈 ガチダイブ》を挟みながら《Code:-MAX》の出し直すことによって山札を引ききることが (理論上は) 可能となったので、《水上第九院 シャコガイル》が妥当だろう (《偽りの名 iFormula X》+光の軽量タップ呪文でもいいが、両方2枚以上入れるとスロットを余分に食うため)。

 《Code:-MAX》の攻撃時に《時の法皇 ミラダンテXII》に「革命チェンジ」して呪文の詠唱ストックを1個増やし、出し入れの途中の《母なる聖地》によって増えたマナを生かして《緊急再誕》で脇の適当なクリーチャーを《水上第九院 シャコガイル》に変換。

 さらに《時の法皇 ミラダンテXII》の方を《母なる聖地》《幻緑の双月/母なる星域》《緊急再誕》のいずれかによって《Code:-MAX》に戻せば、あとはまた地道な《Code:-MAX》の出し入れで山札を掘りきって勝利できるという寸法である。

 というわけで、できあがったのがこちらの「Code:チェンジ」だ!

 『Code:チェンジ』

枚数
カード名
4 《桜風妖精ステップル》
4
《天体妖精エスメル /「お茶はいかがですか?」》
2 《幻緑の双月/母なる星域》
4
《ウマキン☆プロジェクト》
4 《蒼狼の大王イザナギテラス》
4 《奇天烈 ガチダイブ》
1 《ミラクル1 ドレミ24》
4 《Code:-MAX》
3 《時の秘術師 ミラクルスター》
1 《時の法皇 ミラダンテXII》
2 《水上第九院 シャコガイル》
3 《緊急再誕》
3 《母なる聖地》
1 《フォース・アゲイン》

 

 ちなみにこのデッキ、すべての手順はループではなく純然たるアドリブの手作業なのでループ証明もなくなんかガチャガチャやってて対戦相手にとって死ぬほど不快な上に、メタクリーチャーを立てられただけで即死することはもちろん、一人回しすればわかるがマジで死ぬほど事故るし何なら《奇天烈 ガチダイブ》があろうと関係なく全然完走できないので安心 (?) して欲しい。

???「コラ!特にボケもなくループしようとしてなんかぐるぐるした挙句に止まっちゃって勝手に畳むくらいなら、潔くシールドを殴りなさい!!」

 そ、その声は!?

 テンションMAX、デッドマン!!(なぜバ〇リスクタイム……?)

デッドマン「殴りたがりの研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ!」

 はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?

 次回に続く!


ライター:まつがん                      
 
フリーライター。クソデッキビルダー。        
 
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。  
 
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。

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次回更新は6/3(金)更新!!