【レポート】藤子・F・不二雄ミュージアムで「藤子・F・不二雄のSF短編原画展 -Sukoshi・Fushigiワールドへの招待-」が22日から開催!! 超貴重な原画をたくさん見よう!!

取材・文=石川裕二

2022年10月22日から、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムにて、「藤子・F・不二雄のSF短編原画展 -Sukoshi・Fushigiワールドへの招待-」が開催! コロコロオンラインの取材陣は、メディア向け内覧会で一足先に展示を見てきたぞ! 超貴重な原画の数々をたくさん見ることができる、またとないチャンス! みんなも川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムに行くっきゃない!!

「SF短編シリーズ」は「S=すこし F=ふしぎ」な物語

『コロコロコミック』と言えば、『ドラえもん』(藤子・F・不二雄先生)! 『ドラえもん』と言えば、『コロコロコミック』! なんてったって、『コロコロコミック』は、小学館の学年誌で連載していた「『ドラえもん』をもっと、たくさん読みたい!」という声から生まれた雑誌なんだ。そのことは、『コロコロコミック』500号を記念した、歴代編集長インタビューの記事でも語られている!




【コロコロコミック500号記念企画!! 歴代編集長リレーインタビュー第3回【1987〜1991】創刊メンバー・3代目編集長/平山隆】
https://corocoro.jp/news/82253/




藤子・F・不二雄先生は、『ドラえもん』をはじめ、『パーマン』『キテレツ大百科』など、世界中で読まれ続けているまんがの作者だ! 「夢あふれる児童まんが」をライフワークとしていた先生は、『ドラえもん』『パーマン』『キテレツ大百科』などを連載するほかにも、1960年代から1990年代にわたって、大人向けの作品「SF短編シリーズ」を描いていたのを知っているかな?

今回、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムで開催される「藤子・F・不二雄のSF短編原画展 -Sukoshi・Fushigiワールドへの招待-」は、『ミノタウロスの皿』『アン子 大いに怒る』『流血鬼』『ベソとこたつと宇宙船』『行け!ノビタマン』などをはじめとした、「SF短編シリーズ」の原画を約1年の会期にわたって展示!! 展示原画は、約4ヶ月ごと(第1期〜第3期)に入れ替わる予定なんだ! ワクワクするよな!

かつて、藤子・F・不二雄先生は、『1989 年 藤子不二雄ランド『少年 SF 短篇』2 巻』(中央公論社)のなかで、「SF」という呼び名について、こう語っていた!




「僕にとっての『SF』は、サイエンス・フィクションではなくて、「少し不思議な物語」のSとFなのです。」




今回の展示は、そんな「S=すこし F=ふしぎ」な世界を堪能できる内容となっているんだ! 「SF短編シリーズ」の作品は、どれも児童まんがで培った親しみやすい絵柄と読みやすいコマ運びで描かれる作品群。読み切りの短編作品でありながら、読者に深い印象を残したことで知られているぞ。

執筆当時のシリアスな社会問題をテーマにした作品もあり、それは今の時代にも通じるものを兼ね備えている! そして、作品によって時折変化する絵のタッチも見どころの一つとなっているんだ!!

超貴重な直筆原画に取材陣は大興奮!!

▲藤子・F・不二雄ミュージアムの外観。

「藤子・F・不二雄のSF短編原画展 -Sukoshi・Fushigiワールドへの招待-」のメディア向け内覧会のため、藤子・F・不二雄ミュージアムに来館! 上記写真の窓は、同先生の作品『未来の国からはるばると』の冒頭5ページのコマ割りの形をモデルにしているんだ! そして、外壁にも注目!!

▲一見、ただの壁に見えるが……
▲よ〜く見ると、ドラえもんが壁の向こうから覗いているぞ!
▲こちらはエントランスの壁。ドラえもんやコロ助などの人気キャラクターがあしらわれている!
▲受け付けの順番を待っている間、ふと天井を見てみると青空が。あれれ、とある人気キャラクターの姿が見えてきたぞ!?
▲2Fの展示室Ⅱに到着! 数々のSF短編の扉絵が飾られている。
▲人気作品『ミノタウロスの皿』がモチーフとなった一角。ここには、とある仕掛けがあるんだ!
▲なんと、自撮りをすると自分が『ミノタウロスの皿』の扉絵のミノアのようになれるんだ! ま、写真に映っている記者はドラえもん体型なんだけどね!!
▲ほら、上の写真と構図が同じだろう!
▲展示室の雰囲気はこんな感じ!

同展示では、96枚の原画を展示。2期・3期も同程度の数の原画を入れ替え予定とのことで、ワクワクが止まらないよな! 学芸員の小林さんは「各作品の原画を10ページほど展示しています。物語も楽しんでいただきたいという意図です。印象的なシーンを集めるのは楽しい作業でした」と話す!

▲ミノタウロスの皿の原画。フキダシの中の写植や修正の跡まで見られる! これぞ原画、って感じがするぜ!!

『ミノタウロスの皿』は、1969年に発表された藤子・F・不二雄先生による、初の大人向けまんが! 小学館の『ビッグコミック』に掲載されたもので、90年にはオリジナルビデオアニメ化もされている人気作だ! 宇宙船の事故で、とある惑星に着陸した主人公がミノアという少女に救出されるんだけど、その星は、地球の牛に似た種族が世界を支配していて、人間に似た種族を家畜として育てており……というのが、あらすじだ!

▲『アン子 大いに怒る』の美しいカラー原画!

『アン子 大いに怒る』は『週刊少女コミック』に掲載された短編集だ! 主人公である、青山アン子の周りで不思議な現象が何度も起こり、友人から「超能力ではないか」と指摘され……というのが、あらすじだ!

▲『流血鬼』の原画。こちらの原画をよ〜〜く見てみると……
▲左上の背景のベタに注目! 筆使いまで、しっかり見られるのがこの展示の魅力だ! スマホの人はズームして見てみてくれ!

『流血鬼』は、『週刊少年サンデー』に掲載された作品だ! アニメ化や舞台化されるほどの人気作! 謎の奇病によって、自分以外のほとんどの人間が吸血鬼になってしまった世界を生き抜く……というのが、あらすじだ!

▲『ドラえもん』の原画も展示しているぞ!

『行け!ノビタマン』は、『ドラえもん』の話の中から「SF 短編シリーズ」の題材に共通点が見られる回の原画を展示! ひみつ道具に頼らずに、のび太がヒーローになるという、すてきな回ばかりなんだ!!

SF短編原画展の限定グッズ・メニューも見逃せない!

同展示の開催を記念して、第1期の展示作品を中心とした新商品や新フードメニューが登場!

▲「『ミノタウロスの皿』の皿」(税込1,430円)。目を奪われる藍色が印象的な美濃焼きの皿。クリアスタンド付きだ! 直径約13センチメートル。
▲「SF短編シリーズ」のヒロイン4作品を各面にデザインした「アクリルペンスタンド(SF短編)」(税込1,980円)! 組み立て式になっており、底面には本原画展のタイトルが入っているぞ! 高さ約11センチメートル。
▲「スケートボードデッキ (カンビュセスの籤/ヒョンヒョロ。デッキ板のみの販売)」(各税込15,950円)。観賞用として飾るもよし、カジュアルなライドにも使えるぞ! なお、本商品に関しては、オンラインストア限定の受注商品となっているのでご注意を! 22日から受注開始しているぞ!

ミュージアム内のカフェでも、「SF短編シリーズ」にちなんだメニューが登場!

▲「『ミノタウロスの皿』〜うんと食べなきゃいやよケーキ〜」(税込1,400円)。濃厚な味わいのクリーミーなケーキとなっているぞ!
▲「『流血鬼』〜紅いカシスフロート〜」(税込680円)。ベリー味のアイスとイチゴシロップ入りのジュースがおいしい!

▲濃厚な鶏ガラスープの「とおりぬけフープ de ドラらぁめん」(税込1,300円)。


SF原画展だけじゃない! 併設展示も絶対見よーぜ!!

川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムは、2021年9月3日に開館10周年を迎えた! 200インチスクリーンを備えた映像展示室「Fシアター」では、同ミュージアムだけでしか観ることのできないオリジナル短編映像を上映しているぞ!

https://fujiko-museum.com/theater/

現在、上映しているのは『ドラえもん&Fキャラオールスターズ すこしふしぎ超特急(エクスプレス)』。どこからともなく現れた機関車「すこしふしぎ超特急」に乗り込んだ、のび太とドラえもん。車内には21エモンやウメ星デンカ、黒べえやオバケのQ太郎など、さまざまな乗客の姿が。行先不明の列車に乗ってふしぎな旅をするはずが、なぜか巨大な化石のバケモノにおいかけられ……という物語だ!!

せっかく、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムに来たなら、常設展示や館内施設も見て、とことん、藤子・F・不二雄先生の世界観を堪能しないとな! 詳しくは、同ミュージアムの下記ページを見てみよう! ワクワクする空間が広がっているぞ!!

https://fujiko-museum.com/facilities/


【展示概要】
■会期:2022年10月22日〜2023年10月中旬(予定)
■場所:川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム(展示室Ⅱ)
■時間:10時から18時
■休館日:火曜日(臨時休館、火曜特別開館あり)
■料金:大人・大学生=1,000円、中学・高校生=700円、子ども(4歳以上)=500円、3歳以下無料
※入館は日時指定による事前予約制。入館チケットは全国のローソンで買うことができるぞ!

<公式ホームページ>
https://fujiko-museum.com