【大塚角満のゲームを語る】第84回 セールで手に入れた『Dicey Dungeons』が、ことのほかおもしろくて

9ヵ月ぶりの更新……!

 あまりにもひさしぶりの更新すぎて、原稿の書きかたを忘れそうになっていた大塚角満です。このコラムに記事が投稿されていなかった9ヵ月近くものあいだ、いったい俺は何をしていたのでしょうか??((゚Д゚;))

 いや、『あつ森』日記の毎日更新はいまも続いているので、さほど変わらぬ日常を過ごしてきてはいたんだけどさ。この半年以上、あまりにも忙しすぎて、以前は毎週数本は買っていた新規タイトルに手が出せなくなっていて、このコラムを更新するだけのネタを保有するに至らなかったのである。あまりやり込めないうちに何か書いても、薄っぺらくなるだけだからなー。

 しかし古巣にいた時代から、新たなゲーム、新たな才能を発掘することをライフワークとしてきた俺。それができなくなってしまったら、“ゲームエッセイスト”を名乗るのが憚られるようになってしまうではないか!

 ってことで、この秋ごろから何とか時間をやりくりして、以前のようにキラリと光るタイトルの発掘を再開するようになりました。仕事ではあるけど息抜きにもなるし、やっぱりこういうことに時間を惜しんじゃいけないんだよね。

 で、さっそくなんだけど……!

 2022年11月2日現在で、ニンテンドーeショップのダウンロード専用ソフトランキングで1位になっているタイトル、なんだかわかりますか??

 ……うん、わからないよね!(決めつけ)

 じつは、今回オススメするのがまさにDL専用ソフトランキングで1位になっているゲームで、その名も……!

 『Dicey Dungeons』(ダイシーダンジョンズ)!!

 これ、インディーゲームデザイナーのテリー・カバナー氏によるタイトルで、初出は2019年8月のPC版。Nintendo Switch版も2020年12月16日に配信されていたので、とっくの昔にやり込んだ人も少なくないのではと思われる。

 そんな、知る人ぞ知る名作をなんでいまになって紹介するのかと言えば……! Nintendo Switch版が11月2日23時59分までセール対象になっていて、150円で購入することができちゃったから!!(元値は1520円) 前から気になっていたタイトルでもあったので、

 「この機会を逃すわけにはいかない!!!」

 ってんで速攻で購入し、すぐに遊んでドハマりしたので、こうして記事にしているという次第なのである。ニンテンドーeショップって、思いがけないタイミングで名作タイトルを超格安で販売しているので、定期的にセール品はチェックしないといけないんだよなーw

 さて、そんな『Dicey Dungeons』がどんなゲームかと言うと、タイトルに“Dice”と入っていることからもわかる通り、サイコロの出目を使った“デッキ構築型バトルゲーム”となっている。

 公式サイトの説明をそのまま貼り付けると、

◆◆◆

『Dicey Dungeons』は、6人のキャラクターが持つユニークな能力と、サイコロの出目を使いながらダンジョンを攻略していくデッキ構築型バトルゲーム!

何でも願いが叶うと言われる「ダイシーダンジョンズ」に出場した冒険者たちが、ダンジョンの主である「レディラック」の手によってサイコロへと変えられてしまった!

すべての元凶であるレディラックを倒すために、入るたびに姿を変えていくダイシーダンジョンズに挑戦だ!装備品で作り上げたデッキを使って、ダンジョンに待ち受けるモンスターを倒していこう。

ただし、装備品を使うためにはサイコロが必要だ!
ターンごとに出目が違うサイコロを上手に使いこなして、最深部に待ち受けるボスまで辿り着こう!

キミは数々の試練を乗り越えて、宿敵となるレディラックを倒すことができるかな?

◆◆◆

 このようになっていて、パッと読んだだけでは……どんなゲームか、イマイチ想像できないかと思う。そして実際に遊んでみても、シンプルな見た目とは裏腹になかなか奥深いボードゲーム(なのか?)になっているので、ちょっとわかりやすく解説していきたいと思う。

 とりあえずストーリーとかキャラは置いておいて、キモとなるバトルシーンだけ見てもらいたい。

 ↓こちらがその盤面であります。

 まず大前提として、手前の“戦士”という青いサイコロが自分の分身だ。そして対角線上にいる“ダイアウルフ”ってのが敵。こいつの赤ゲージにある“42”ってのが体力なので、攻撃により削り切れればこちらの勝利ってことになる。逆に、戦士の体力(36と書かれた赤ゲージね)がゼロになったらプレイヤーの負けだ。

 攻撃に使う手札……というか“手サイコロ”が、画面中央したにある4個であります。これはダンジョンを攻略していくにつれて増えたりもする。そして、画面の大部分を占めている中央のゾーンがプレイヤーのスキルで、ここに任意のサイコロを当てはめることによって敵を攻撃したり、状態異常を付与したり、自分の体力を回復したりする。

 具体的に言うと、画面左の“ブロードソード+”というスキルは、“選んだサイコロの出目+3”のダメージを敵に与える……という効果を持つ。“雪玉”ってのは状態異常のスキルで、奇数のサイコロしか使えないけど(この手持ちだと5だけが対象)、出目のダメージに加えて敵のサイコロ(敵も同じようにサイコロとスキルを使って攻撃してくる)をひとつだけ凍結させる効果がある。また回、右端の“ローリング”ってのは説明にもある通り、気に入らない出目のサイコロをここに入れると、1ターン中に3回まで振り直しをしてくれるのだ。たとえば、“マッチ棒”のスキルを使いたいのに手持ちのサイコロが奇数ばっか……なんてときにローリングを発動して偶数出目を獲得する……という使いかたができるわけだ(もちろん、狙い通りに偶数になるとは限らないけどなw)。

 こういったスキルは、敵を倒すことで手に入れたり、ショップで購入したり、レベルアップ時に付与されたりもする。

 そして、敵を倒したり、回復や買い物をしたりしながら、↓このようなダンジョンを進んでいくのである。

 ここで重要になるのが、非戦闘時だったらいつでも行えるデッキの編成だ。

 ダンジョンの奥へ進むほど手持ちのスキルは増えていくんだけど、装備できる数には限りがあるので、上のスクショのように必要なものをパズルのようにハメておかなければならない。ひたすら攻撃重視でいくのか、それともバランスよく状態異常を混ぜておくのか、それとも慎重には慎重を期して回復を多めに持っていくか……? プレイヤーのバトルのスタンスと戦略性が、ここで試されるというわけだな。

 やり込んでいくと新たなキャラ……というかサイコロが続々とアンロックされ、

 それに紐づいたエピソードに挑戦できるようになる。

 なかなかクセがある見た目をしているので好き嫌いはあるかもしれないけど、戦略的バトルカードゲーム(?)として非常によく練り込まれているので、ルールを覚えた瞬間に“沼”にハマることを請け合いである。

 最近はもっぱら、寝る前の布団の中で、『Dicey Dungeons』でひと勝負するのがマイブーム。おもしろいよ!

 

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。