デュエマ妄想構築録 vol.55-2 ～上のマナ域へ登れ！レディゴ・ピタゴラスイッチ!!～

By まつがん

　ゴッド・オブ・アビス第2弾「轟炎の竜皇」には、極めてデッキの作り甲斐があるスーパーレアが収録されていた。

　《レディゴ・カリゾミダーマ》。本当はこの連載で新カードとして紹介したかったが、そうするとプレイヤーたちの遊ぶ余地を減らしてしまうので、ここまであえて触らずにいたほどお気に入りのカードである。

　このカードの強みは、何と言っても文明を縛らない自由度にある。文明を縛らないということは4コスト以下のすべてのクリーチャー・タマシードとシナジーがあるのと同義であり、組み合わせは文字通り無限大だ。

　では、そんな《レディゴ・カリゾミダーマ》を最も強く使えるデッキとは何だろうか？

　《レディゴ・カリゾミダーマ》の最大出力は「4＋4」の動きにあるので、《レディゴ・カリゾミダーマ》を強く使うためにはそこに収まるべき強力な4マナのクリーチャーやタマシードをまずは見つけ出さなければならない。

　では、最も強力な4マナのクリーチャーやタマシードとは何だろうか？

　私が最初に考えたのは、「額面は4コストだが実際には通常プレイができないクリーチャー」だった。

　《光霊姫アレフティナ》が出しやすくなって《赤攻銀 アサラーム》ですぐ勝てるのでは？？？🤔🤔🤔

　というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ！

　『レディゴ・アレフティナ』

　遅いし回らん！！！

　確かにこのコンセプトにおいて《レディゴ・カリゾミダーマ》は《光霊姫アレフティナ》の通常召喚が可能という代えがたい役割を果たしてくれるのだが、それでも《赤攻銀 アサラーム》と合わせてバトルゾーンに揃うのはどんなに都合が良くても5ターン目が関の山であり、とてもではないが《レディゴ・カリゾミダーマ》の最大出力とは言えそうもなかった。

　そこで次に私が考えたのは、「不可能なマナベースを要求する4マナクリーチャー」だった。

　《エヴォ・ルピア》と《Disカルセ・ドニー》を同居させられるのでは？？？🤔🤔🤔

　というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ！

　『レディゴ・ティルジエンド』

　《レディゴ・カリゾミダーマ》引かなかったら脱糞じゃねーか！！！

　そう、ここに《レディゴ・カリゾミダーマ》というカードの難しさがあった。《レディゴ・カリゾミダーマ》の最大出力を求めると、《レディゴ・カリゾミダーマ》を引かないときに人生が終焉を迎えてしまうのだ。

　だがこの問題は《レディゴ・カリゾミダーマ》をデッキに4枚しか積めない以上解決できない。つまり《レディゴ・カリゾミダーマ》の最大出力を発揮できる構成にするためには、2種類目の《レディゴ・カリゾミダーマ》を見つけ出す必要がある。

　ここで《レディゴ・カリゾミダーマ》に求められているのは、一度に2体の4マナクリーチャーもしくはタマシードを出せることだ。

　そんなカードが《レディゴ・カリゾミダーマ》の他に存在しているはずも……？

　あった。

　《葉鳴妖精ハキリ》だ。このカードならば2種類目の《レディゴ・カリゾミダーマ》として「4＋4」の動きを実現できる。

　そして「4＋4」の再現性が高まったとなれば、あとは最強の「4＋4」を見つけ出すだけだ。

　では、最強の「4＋4」とは何か？

　私が導き出した答えは、これだった。

　《特攻の忠剣ハチ公》と《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》を同時に出したら勝ちでは？？？🤔🤔🤔

　というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ！

　『レディゴ・ハチ公』

　見た目の時点で既に弱すぎだろ！！！

　確かに《特攻の忠剣ハチ公》と《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》は揃えば強力なものの、《Q.Q.QX/終葬 5.S.D.》を引けないと《特攻の忠剣ハチ公》が平均マナコスト3.6の「ガチンコ・ジャッジ」とかいう自殺行為に走り出してしまう時点で、何かがおかしいと言わざるをえなかった。

　ここまで来ると課題は明白だった。《葉鳴妖精ハキリ》も《レディゴ・カリゾミダーマ》も、最大値はすごいが自分のリソースを増やすことができないのだ。

　そもそも「4＋4」をしたいだけなら、2ターン目にマナ加速して3ターン目と4ターン目に1体ずつ4マナのクリーチャーを出せば済む話なのだ。そこであえて《葉鳴妖精ハキリ》や《レディゴ・カリゾミダーマ》を出すなら、これらを出した分のリソースを補わなければならない。

　そこで私がたどり着いた答えは「マジボンバー」だった。《BIRIBIRIII・ビリー》や《鉄鉄-プイパー》は攻撃に向かわせるためにはそれぞれ一工夫必要だが、4マナが厚くなる今回のコンセプトには合致している。

　また、《CAPTEEEN <ヘビポ.Star>》は《レディゴ・カリゾミダーマ》の能力で出せて《レディゴ・カリゾミダーマ》を進化元にできるので相性が良い。

　また、「《鉄鉄-プイパー》の攻撃条件を満たしたいがマナベースに負担をかけないためにも火文明以外ですぐに攻撃でき」かつ「4マナ域で最も殺意が高い」という条件を満たす《剛力羅王 ゴリオ・ブゴリ》を入れることで、「マジボンバー」による横展開過多の構成でもきちんと打点を作ることができる。

　というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ！

　『レディゴ・リオブゴリ』

　何がしたいねん！！！

　気がつけば「回るけど勝たない」の代表例みたいな学芸会のお遊戯デッキになり果ててしまっていた。対戦動画のやられ役でよく出てきそうな感じの虚無具合である。

　デュエマにおいては「回るけど勝たない」よりもまだしも「回らないけど勝つ」の方を目指すべきだ。そのためにも、一部の突出したパワーカードをきちんと採用すべきである。

　そのように考えたとき、唐突に。

　すべてのパズルのピースが、ピタリとハマった。

　そう、これまでの試行錯誤は無駄ではなかったのだ。

　このデッキに《エヴォ・ルピア》《Disカルセ・ドニー》と《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》をぶち込めばいいのでは？？？🤔🤔🤔

　『レディゴ・ティルジエンド』のような光水火という3色のデッキだとマナ置きした《Disカルセ・ドニー》が光単色カードの単なる下位互換になってしまっていたが、光自然火という3色のデッキならば、《エヴォ・ルピア》が光と火を、《Disカルセ・ドニー》が光と自然をそれぞれ供給してくれるので、どちらもマナベースの安定に一役買ってくれるようになる。

　また、これにより《最強虫 ナゾまる》が「ミノまじかる」で《レディゴ・カリゾミダーマ》になり、《レディゴ・カリゾミダーマ》の能力で《エヴォ・ルピア》が出せて、その《エヴォ・ルピア》から《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》につながるようになる。

　そう、「2→3→4→5」のピタゴラスイッチがここに完成したのだ。

　というわけで、できあがったのがこちらの「レディゴ・ピタゴラスイッチ」だ！

　『レディゴ・ピタゴラスイッチ』

？？？「コラ！マナ置きがめちゃんこ難しい割りに大して強くなさそうなデッキを作るんじゃない!!」

　そ、その声は！？

　閃光のデッドマン！！

デッドマン「ド派手な能力が好きな研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ！」

　はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは！？

　次回に続く！

ライター：まつがん                      
 
フリーライター。クソデッキビルダー。        
 
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。  
 
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている（が、上記のような理由で大体失敗する）。

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