【スプラトゥーン】トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!! あとばる×メロンが語るシャープマーカーの心得~1~

トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×メロン 第1回】

『2』のころから最上位のプレイヤーとして活躍するメロン選手が対談に初登場!

『3』でも初の公式大会である「スタートダッシュ杯」優勝を始め、Xパワーもいちはやく3700に到達するなど、そのウデマエはもはや異次元レベル。

そんな驚異の進化を続けるメロン選手に『3』で勝つために必要なポイントをたっぷりと聞いていくぞ。

あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
Twitter:https://twitter.com/Atobaru_ika
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OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ika
メロン
世界最高峰の実力を持つプレイヤーで、あらゆるブキを使いこなすマルチウエポナー。エイムの正確さ、キャラクターコントロールの練度、視野の広さ、状況判断の的確さとすべてにスキがなく、一切無駄のないその立ち回りはもはや芸術的。実績も抜群で『スプラトゥーン2』ではXパワー3155.9という歴代最高記録を樹立。『スプラトゥーン3』でも公式大会である「スタートダッシュ杯」優勝と、その勢いは留まることを知らない。IGZIST所属。
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『3』のガチエリアで勝つポイントは?

――おふたりは昨年末に行われたユーザー主催の『1』の大会で一緒のチームでプレイされていましたよね。

あとばる:そうですね。僕が誘ってもらって一緒に出ることになりました。
メロン:まさか、『3』が発売されたあとにあとばるさんと『1』の大会に出るとは思っていなかったので、嬉しかったですね。自分は『1』をやっていた当時はまだ小学生で、Twitterとかもやっていなくて、誰が強いとかも全然知らなかったんですけど、『2』になっていろんな人から、「あとばるさんはやばかったぞ」「マジで最後、大暴れだったぞ」と聞いていたので。

 

――メロン選手は最初に『スラトゥーン』を触ったのは小学3年生のときだそうですね。

メロン:そうですね。『1』が発売されてから1ヶ月後くらいに買って。そこからどんどんハマって、トータルだと2000時間くらいはプレイしたと思います。

 

――小学生で2000時間って、けっこうなゲーマーですよね。

メロン:そうですね。昔からゲーム大好きっ子で(笑)。

 

――メロン選手は基本的にメインブキというのはなくて、強いブキをもつというのがポリシーだそうですね。

メロン:はい。『1』のころから今まで、とにかく強いと思ったブキを使うという感じだったんですよ。勝ちこそ一番楽しいものみたいな考えで(笑)。

 

――確かに勝った方が楽しいし、モチベーションにもなりますもんね。そんな中で、あえて今一番自信のあるブキというとどれになるんですか?

メロン:今だったらシャープマーカーですかね。『3』で一番使っているブキなので自信はあります。

 

――メロン選手がシャープマーカーを使っている動画を見たんですけど、上手すぎません? エイムも速いし、立ち回りも無駄がないし。あと、ひとり倒したあと、すぐ別の位置に移動してふたり目を倒すというシーンもよく見たんですけど、これは対面中に「あっちで別の人がこういう動きをしているな」というのがわかっているってことなんですか?

メロン:そうですね。意識しているわけではないんですけど、大体この辺に何人いて、みたいな。たぶん、こうやって動いてくるから気をつけよう、とかそういう感じですね。

 

――それがわかっているからこそ、この相手を処理したらこう動けば次の相手を狙えそうだとか、ここに行っておけば相手は嫌だろうみたいなのが瞬時に組み立てられているというか。

メロン:そうですね。こっちにいるんだったら自分はこう動こう、みたいな。

 

――それがわかるのがすごいですね。メロン選手のTwitterで「この敵来てるの見えた人超絶視野広いです」というのがありましたけど、あれが見えているということなんですよね。

メロン:そうですね。敵が一瞬見えたので、なんかきているな、と。

 

▲メロン選手のTwitterより引用。みんなは敵の存在に気づくことができただろうか?

 

――いや、普通はあれは見えないですよ。一体どうすれば気づけるのか……ちなみにプレイ中は画面全体をフラットに眺めるような感じで見ているんですか?

メロン:そうですね。けっこうフラットな感じではありますね。たとえになるんですけど、ゲーム中じゃなくても、視界に蚊が入ってきたら、「うざ」と思いません? それと同じような感じで、「なんか動いた」みたいな。

 

――そういう小さな変化にいち早く気付けることが、もう常人とは違う次元にいる感じがします(笑)。あとばる選手はメロン選手をどんなプレイヤーだと見ています?

あとばる:いや、もう僕なんかが口にするのもおこがましいみたいレベルというか、本当に今『スプラトゥーン』がもっとも上手いプレイヤーのひとりだと思うんですよね。判断が早くて的確ですし、エイムもいいので、取るべきところは当然しっかりと取った上で、普通は通せないような局面でもしっかり勝ち筋を通してくる。
 だからXマッチで勝率が下がらないのも納得というか、勝ち続けるために一番求められる立ち回りを高確率でやれているプレイヤーという印象ですね。

 

――そこは、やっぱり才能の部分が大きい?

あとばる:いや、経験と努力の部分が大きいと思いますね。もちろん才能あるなしで言ったら「ある」だと思うんですけど、それ以上に毎日プレイしてちゃんと考えてやっているので、才能で片付けたくないですよね。メロンくんがやっていることを。

 

▲なんだかんだで上手くなるには日々の積み重ねが大事。自分なりの目標を立てて、それを着実に実行できるようにしていこう。

 

――なるほど。実際、メロン選手の発言を聞くと、かなり考えてプレイしている気がするんですけど、普段からどうやったら勝てるかといったことを考える時間も多い?

メロン:そうですね。でも、長い時間考えるというよりは、問題に直面したときにとりあえず打開策というか、解決するにはまずなにをしたらいいかという選択肢を考える感じですね。
 たとえば、エリアの大会だと、最近は後衛なしのゾンビ編成(復活時間短縮のギアを多く積んだ編成)が流行っているので、それに対して自分たちの練度でなにが一番相手に刺さって勝ちに持っていけるかを考えたりとか。その中で自分なりの答えを出してという形ですね。

 

――メロン選手はチームの中でも積極的に自分の考えを発信されるタイプではありますよね。

メロン:そうですね。『2』の終盤あたりからけっこう自分で戦況とか、なにをすべきかというのを考えるようになりました。

 

――『2』では歴代最高のXパワー3155.9を記録して、『3』でもすでにXパワー3700というとんでもない数値を達成していますが、自分の中で「これがあったから、ここまで上手くなれたな」と思うきっかけのようなものはなにかあります?

メロン:今思い返してみると、昔はずっとひとりでガチマッチとかをやっているだけのプレイヤーだったんですけど、2』になって上手い人と一緒にやるようになって、そのへんから急に上達したなってのはありますね。
 やっぱりひとりだと学べないものを、いろんな人とやることで吸収できたのが大きかったのかなとは思います。
 あと、先ほどもいったんですけど、けっこう『2』の最後の1年あたりで自分でとにかく動きを考えるということをするようになって。それで、なにをしたら勝てるかとかの状況分析みたいなのがどんどん上達していったというか。それもよかったのかなという気がしますね。

 

――どうすれば勝てるかを考えることが大事なんですね。

メロン:そこはすごく大事な要素だと思います。

 

 

――その意味では『2』のときに甲子園に出場した経験も大きかった?

メロン:そうですね。チームとして本格的にやったのはこのときが最初だったので、このチームで学んだこともかなり多くて、それは今でも役立っています。

 

――それで2019年に開催されたNPBの大会(「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」)にも出場しましたもんね。

メロン:そうですね。ありがたいです。

 

――あとばる選手もNPBの大会に出場していましたけど、当時メロン選手となにかお話などされました?

あとばる:NPBのときはそんなに会話した覚えがないなあ。たぶん、このときが初めましてくらいで、挨拶はしたと思うんですけど、『スプラトゥーン』について深く話したみたいなことはなかったと思いますね。
メロン:当時はほとんど関わりがなかった気がしますよね。
あとばる:そうですよね。
メロン:関わっている人がそもそも違うみたいな。共通点がなくて。
あとばる:架け橋になってくれる人がいなかったところはありますね。当時も小学生で、上手くてという認識はあったんですけど、そこからすごい勢いで実力を伸ばしてきたので「ええっ!?」ってなったんですけど(笑)。

 

――メロン選手はエリアの大会での優勝経験も豊富ですが、『2』と比較して『3』のエリアで勝つために意識すべき点の違いなどありますか?

メロン:『2』と比べて『3』は、相手を倒すことの重要性がより増したのかなとは思います。

 

――塗り力で押し切るのが『3』は難しい?

メロン:そうですね。特にXマッチやガチマッチだと編成がミラー(自チームと相手チームのブキ編成が同じになること)になりやすいので、お互いの塗り力が変わらないってことが多くて。それだと勝てないから前に行って相手を倒して、そもそもエリアに触れさせないという動きが一番強いし、刺さる。
 特に『3』から登場したステージは全部縦長で、こういうステージは基本的に正面を見るだけでいいですから、個人的には相手を抑え込んで勝ちやすいのはありますね。反対に『2』のときからあるステージは横に広くて、そうするとどうしても見る場所が多くて抜けられやすくなるので、Xマッチとかでもなかなか勝率は安定しないですね。

 

 

――あとばる選手はどうですか?

あとばる:『2』は相手のスペシャルで打開が来るから、こっちもスペシャルを溜めて待つという感じだったんですけど、『3』はそもそも相手に思い通りにスペシャルを使わせないことが重要みたいな印象がありますね。
 できるだけ前線を上げて、相手を前に出させない、スペシャルも使わせない、そういう根本から封殺するような動きが大事になってくるのかなというのは感じますね。
 前はスペシャルを溜めて返すというのが軸としてあって、その後にメインで相手を倒すみたいな感じだったのが、『3』はメインで相手を倒すためにスペシャルが必要という感じになっているのかなと。その点においてカニタンクが優秀すぎるってのはあるんですけど。

 
【今回のまとめ】
・しっかりと考えてプレイすることが上達への近道!
・画面のちょっとした変化を見逃さないように意識すべし!
・『3』のエリアはいかに相手にスペシャルを使わせないかが重要

 

次回も引き続きふたりの対談をお届け! 最近、急増中のジムワイパーについてその強みなどを語ってもらうぞ。

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次回は2/10(金)ごろ更新!!