ZweiLanceのDMゼミナール vol.11 ~ヒーローズ・ダークサイド・パック編~

By ZweiLance

 コロコロオンライン読者の皆さん、こんにちは!
 最強の2本槍ことZweiLance (ツヴァイランス) だ!

 このコーナーではデュエル・マスターズ最新商品の注目カードについて、ガチプレイヤーである筆者が紹介していく。

 今回のテーマは先日発売された「ヒーローズ・ダークサイド・パック ~闇のキリフダたち~」

 その名のとおり、史上初の闇文明のカードだけが収録された、ズル賢い戦略が超強化な、まさにアビスが主人公である今シーズンにふさわしいテーマとなっている。

 さて今回の「闇のキリフダたち」で最も環境を揺るがしたカードは、改めて発表するまでもないだろう。

▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち」収録、《絶望神サガ》

 《絶望神サガ》2体による無限ループコンボは瞬く間に研究され、既に全国各所で様々なタイプへと派生し、来たる『最強位決定戦』でも環境を定義すること間違いなしだ。

 そんな《絶望神サガ》については、デュエチューブに投稿した動画版にて既に徹底解説したのだが、そちらでは情報が多過ぎてサガについてしか話せていない。

 そこで今回こちらの記事版では、また少し違った角度から「闇のキリフダたち」に注目していきたいと思う。今後活躍必至なキリフダと、その根拠をお話ししていこう。

《漆黒の深淵 ジャシン帝》


▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち」収録、《漆黒の深淵 ジャシン帝》

 アビスロイヤルの新常識となるであろうカードがこちら。

 最もシンプルにその強さをお伝えするなら、

「《ブルーム=プルーフ》などから繋ぐと、3ターン目に《若き大長老 アプル》を破壊できる」

 《ハンマ=ダンマ》より1テンポ早い確定除去は、アビス使いの筆者としても待望の一枚だ。

 また先日のDMゼミでもお話ししたが、アビスロイヤルデッキの左上に書かれている「3」は「1」と読み替えることができる。本家である《アビスベル=ジャシン帝》とのコンボだ。

▲ゴッド・オブ・アビス 第1弾「伝説の邪神」収録、《アビスベル=ジャシン帝》

 「アビスラッシュ」して出した際のサイズも非常に大きく、攻撃時にはかなりの広範囲で踏み倒しを行うこともでき、シンプルに《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》などを踏み倒して相手のカウンター札を引っこ抜くも良し、極端な話《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》なんかも踏み倒せる。

 ……と、これは流石に極端過ぎたが、要するに「通常アビスロイヤルデッキで出すのは不可能だけど、攻撃時に踏み倒したい他文明のデカいカード」を採用する余地が生まれたということだ。

 アビスロイヤルの3コスト帯は非常に激戦区であるのだが、使い手の皆さんはぜひとも4枚集め、新しい選択肢として採用を検討して欲しい。

《堕∞魔 ヴォゲンム》


▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち」収録、《堕∞魔 ヴォゲンム》

 筆者はかつて闇魔導具使いだったのだが、《堕魔 ドゥリンリ》や《堕魔 グリギャン》でせっせと墓地を肥やしていたアレは一体何だったのかと、そう思ってしまうような驚異的な墓地肥やしが登場した。

 このカード1枚から《「無月」の頂 $スザーク$》や《卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺》の召喚条件を達成できるのは言うまでもない。

 ここで一つ補足しておくと、例えばターン終了を宣言した時点で墓地の魔導具が足りなくとも、召喚の宣言さえしておけば、その後《堕魔 ドゥリンリ》や《堕∞魔 ヴォゲンム》などの効果で召喚条件を達成した場合、問題なく召喚することができる。達成しない場合は不発となる。「気が変わってやっぱり召喚しない」ということはできないので、宣言は慎重に。

 さて、非常にぶっ飛んだこちらのカードだが一つ明確な弱点があって、墓地を肥やすのが強制効果なため、気を付けないとあっという間に山札が底を尽きる。

 したがって、適切なタイミングでこのカード自身を無月の門の素材として巻き込む、というプレイングが非常に重要になってくる。

 間違いなく闇入り魔導具ギミックに革命を起こした1枚であり、今後は標準搭載されていくことだろう。

《ブレイン・スラッシュ》


▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち」収録、《ブレイン・スラッシュ》

 《襲来、鬼札王国!》や《灰燼と天門の儀式》が強かったように、6コストで8コスト以下を踏み倒せる系のS・トリガー呪文に外れはない。

 さらにこのカードが上記2枚と決定的に異なる点として、流行りの墓地対策にも屈しにくい性能となっており、例えば同弾で再録した《天災 デドダム》から繋ぐと、「カードを3枚引き、その後、1枚捨てる。」の後に「コスト8以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。」を行うことができるため、何もないところから《CRYMAX ジャオウガ》が登場してゲームが終わる、なんてことにもなる。

▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《龍素記号wD サイクルペディア》

 また、先日登場した《龍素記号wD サイクルペディア》が文明も同じで非常に相性が良く、《ブレイン・スラッシュ》を2回唱えつつ、両方の効果を発動できるということで、『サイクルスラッシュ』という新しいデッキタイプが出たとか出てないとか……。

 水闇自然軸の中速コントロールに、ぜひとも採用したい1枚だ。

《凶鬼98号 ガシャゴン/堕呪 ブラッドゥ》


▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち」収録、《凶鬼98号 ガシャゴン/堕呪 ブラッドゥ》

 こちらは水魔導具や水闇魔導具を大幅に強化した新規魔導具。

 一番は冒頭でも軽く触れた《絶望神サガ》への対策で、切り札となる《ガル・ラガンザーク》への時間稼ぎにはもってこいだ。

 また、水魔導具にありがちな後半の山札切れ問題も、このカード1枚で簡単に解決できるようになっており、残り枚数を気にすることなくガンガン掘り進めて問題なくなった。

 上面のクリーチャーもスレイヤーのブロッカーということで、《我我我ガイアール・ブランド》を進化元ごと一撃で倒したりと、手軽に出せる受け札としての使い方も忘れてはならない。


 以上、筆者が激推しするキリフダを4種ほど紹介させていただいた。

 どれも本当に環境第一線クラスのカードで、特に今も大活躍している《凶鬼98号 ガシャゴン/堕呪 ブラッドゥ》、その他も今後タイミングが来れば確実に見かけるであろうカードだ。

 また2023/3/4(土)には、「闇のキリフダたち」発売後最速のガチ大会、『最強位決定戦』の様子がデュエチューブで放送されるので、今回紹介したカードやそうでないカードの活躍も見れるかもしれない。DMゼミ動画版とあわせて必ずチェックだ。

 それでは、また次回のDMゼミで!


ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
 
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