ZweiLanceのDMゼミナール vol.12 ~「双竜戦記」&DMGP2023-1st直前特集編~

By ZweiLance

 コロコロオンライン読者の皆様、ZweiLance (ツヴァイランス) だ!

 今回は沢山の新情報&DMGP2023-1st直前特集ということで、今HOTな新情報を分かりやすくお伝えしていく。

 もうすぐ発売する新章では、様々な新ギミックが登場し、環境も少なからず変化していくと思うので、その予習になればと思う。

 また、DMGP2023-1stの特集に関しては、実際にどんなデッキが多く、注目なのか、具体的な一覧をもとに紹介していく。

 参考になれば幸いだ。それではいってみよう。

メクレイド


▲アビス・レボリューション 第1弾「双竜戦記」収録、《チアスカーレット アカネ》

 まず新キーワード「メクレイド」についてだが、特定の条件下で発動する豪快かつ強力な捲り能力だ。

 注目すべきはそのテキストで、この手の踏み倒し能力は基本的に「コストを支払わずにバトルゾーンに出す」とあることが多いのだが、この「メクレイド」は「コストを支払わずに使ってもよい」とある。

 したがってクリーチャーの場合、「召喚」によって場に出た扱いとなる。

 プレイヤー歴の長い方には少し見覚えがある書き方かもしれない。そう、GRクリーチャーもこの「召喚」によって場に出てきたからこそ、様々な対策カードを突破してきたのだ。

▲王来篇 第2弾「禁時王の凶来」収録、《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》
▲新1弾「ジョーカーズ参上!!」収録、《異端流し オニカマス》

 それこそ対策クリーチャーの王道、《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》や《異端流し オニカマス》などは全く効かず、対策する場合はより範囲の広いカードを選択する必要があるだろう。

S・トリガー・プラス


▲アビス・レボリューション 第1弾「双竜戦記」収録、《極凰呪文 バドフレア》

 「スーパー・S・トリガー」に続く新たな特殊S・トリガーが新登場する。

 例えば「スーパー・S・トリガー」流行当時は、「最後のシールドを1枚だけ残すようにブレイクする」という攻撃の仕方が鉄板だった。最近で馴染み深そうなところを挙げると《撃髄医 スパイナー》や《堕呪 ギャプドゥ》がそれに当たる。

 そしてこの「S・トリガー・プラス」の登場が意味するところは、「まずは1枚ブレイクする」という新たな定石の誕生だ。

▲新2弾「マジでB・A・Dなラビリンス!!」収録、《”罰怒”ブランド》
▲「第1弾」収録、《凶戦士ブレイズ・クロー》

 例えばよくある《”罰怒”ブランド》と《凶戦士ブレイズ・クロー》と《クミタテ・チュリス》のようなコンボ。これまでであれば流行りのG・ストライクを少しでもケアするために、《”罰怒”ブランド》のW・ブレイクをまずは通す、という考え方をすることが多かった。

 しかしこの「S・トリガー・プラス」を考えると、今度は《”罰怒”ブランド》から攻撃した時点でその発動条件を達成されてしまい、《凶戦士ブレイズ・クロー》から攻撃していれば……という展開になりうる。

 筆者が思うに、これは他の受けギミックと併用することで、真価を発揮されると考えている。「G・ストライクもあるし、S・トリガー・プラスもある」となれば、攻撃する側にとってたまったものではないだろう。

エレメント


▲「スタートWINデッキ 竜軍・オブ・ボルシャック」収録、《ザーク・砲・ピッチ》

 バトルゾーンに表向きで存在するもの、つまり「クリーチャー」や「クロスギア」、あるいは水魔導具の「無月フィールド」などについては、今後「エレメント」と呼ばれることとなる。

 これによって、「エレメントを破壊する」とか「エレメントを使ってもよい」など、バトルゾーンに表向きで存在しうる様々なカードが恩恵を受けたり、はたまた打撃を食らったりすることになるだろう。

ノワールアビス


▲アビス・レボリューション 第1弾「双竜戦記」収録、《ド:ノラテップ》

 GoA編でも大活躍だったアビスだが、新シリーズでも少し形を変えて登場するようだ。

 新種族「ノワールアビス」を持つ《ド:ノラテップ》を見てみると、小型でかつスレイヤーということで殴り返しに対応しつつ、コスト軽減が命であるアビスデッキでは欠かすことのできない強力な軽減効果を持つ。

 これにより《アビスベル=ジャシン帝》は3ターン目にプレイできるようになるし、《アビスベル=ジャシン帝》着地後も、その小回りを生かして「アビスラッシュ」をサポートしてくれる。

 これまでは《Re:奪取 ブラッドレイン》などを採用してまでその動きを実現していたアビスだが、非アビスであることはかなりの痛手だった。それがこの度解決されたため、今後のアビスデッキには高確率で採用されることだろう。

DMGP2023-1st 事前メタゲーム予想


 さて、これらの新ギミックが登場する前、最後の集大成となるDMGP2023-1stの開催が既に週末に迫っている

 今回初めて参加するという方も多いと思うが、競技性の強い大会で、どういった部分を課題に練習に取り組めば良いのか、気になる方も多いと思うので、今回は当日使用者が多いと予想されるデッキをわかりやすくまとめてみた。必ずしもこの通りになることはないが、参考になれば幸いだ。

※Tierの数が小さくなるほど、注目度が高いデッキと予想される

・オリジナル

Tier 1
水闇自然ジウォッチ
水闇サガループ
水魔導具

Tier 2
4C邪王門
火単我我我
水闇自然ハンデス

Tier 3
水闇自然オービーメイカー
光水火鬼羅.Star

 ループコンボで使われる《絶望神サガ》と、環境最強クラスのフィニッシャーである《終末の監視者 ジ・ウォッチ》が特に活躍を見せている。

▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち」収録、《絶望神サガ》
▲「絶対王者!! デュエキングパック」収録、《終末の監視者 ジ・ウォッチ》

 Tier 2以下になると、前回のDMGP2022で活躍した顔ぶれと、実はそこまで大きく変わってはいない。皆さんもよく知るような息の長いデッキが多いのではないだろうか。

 そんな中でも特に注目なのが先日開発部デッキにもなった『光水火鬼羅.Star』で、各環境デッキに対して明確な対策カードを必ず一つ以上は有しており、豊富な手札を使って相手の行動を制限していく。

▲「開発部セレクションデッキ 光水火鬼羅.Star」収録、《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》

 対策カード主体のデッキとは実は諸刃の剣で、使いたい対面に引けなければ自分の動きを邪魔することもあるし、使いたい対面にもそれなりの枚数を採用しないと引けなかったり、それ1枚だけでは不十分だったりすることもある。

 しかしこの『光水火鬼羅.Star』であればその守備範囲がかなり広く、《T・T・T》などによってその再現性も高くなっており、このTier表以上に多くのプレイヤーが使用するのではないかと、個人的に予想している。

・アドバンス

Tier 1
水闇サガループ
闇火侵略
火自然モルトNEXT

Tier 2
水火アポロヌス
4C万軍投
闇火ドルマゲドン

 《零龍》や《伝説の禁断 ドキンダムX》、超次元ゾーンなど、ありとあらゆるカードを駆使して戦うアドバンス・フォーマット。実はこちらの方が主流なデッキタイプの種類は少ないと予想される。

 それこそオリジナルには存在しない《”魔神轟怒”万軍投》を使ったようなコントロールデッキとなれば、獲得するアドバンテージのレベルもまた別の次元になってくる。

▲「必殺!!マキシマム・ザ・マスターパック」収録、《”魔神轟怒”万軍投》

 頭ひとつ抜けて存在感の強いデッキがあれば、その周りのデッキもそれ相応のパワーをもって応戦しなければならない。

 特に《絶望神サガ》のループ、《”魔神轟怒”万軍投》のコントロール、《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》や《禁断の轟速 ブラックゾーン》の速攻、そして全てを破壊する《超戦龍覇 モルトNEXT》……。

▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち」収録、《禁断の轟速 ブラックゾーン》
▲「レジェンドスーパーデッキ 龍覇爆炎」収録、《超戦龍覇 モルトNEXT》

 4月中旬からは大イベントラッシュを控えたデュエル・マスターズ。春は出会いの季節だが、私生活もデュエマもどんどんアップデートされていくので、一緒に楽しんでいこう。

 ひとまず筆者は来たるDMGP2023-1stでしっかり活躍できるよう、最後の総まとめへ……。

 それではまた次回!!


ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
 
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