【ゼルダ ティアキン日記】第3回 “ウルトラハンド”で、世界が広がった話

一気にやれることが激増する!!

 

 “それ”を使うことができなかった時代は--。

 別の空島に行きたいと思っても、上空1000メートル(目測)に渡された何らかのレールの上を、ヨチヨチと死の行軍で渡ったり……w

 起き上がりこぼし状態のコログ族を動かせず、こん棒で突っついて強引に動かそうとしたり……><

 そんな、“きっと答えがあるはずなのに、それに届かないジレンマ”にぶち当たるたびに、俺はつぎのように思ったのだ。

 「こんな強引な手法でなんとかするのではなく、もっとスマートな方法で問題解決できるに決まってる!! それがゼルダ!! それが任天堂!! その“何か”を得たとき、脳汁どっばどばのアハ体験ができるに違いない!!」

 とね。そしてそれは、まもなく現実のモノとなるのである。

 『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の全編を通してもっとも重要になる施設のひとつは、何と言ってもこちらの……!

 ジャガイモ……によく似た“祠(ほこら)”であろう。空島、そしてハイラル全土に無数と言っていいほど配置されていて、5月22日現在で50時間ほどプレイしているいまのデータでも、たぶん……3分の1も解放できていないのではなかろうか((゚Д゚;)) それくらい、祠は全世界を席巻しているのであるよ。

 そんな祠は何をもって“重要施設”となっているのか?

 全プレイヤーが最初に入ることになる↓こちらの、

 “ウコウホの祠”を例に紹介いたしましょう!

 基本、祠の中は別ダンジョンという位置づけになっていて、

 1歩足を踏み入れると、その祠が司っている“ある要素”が記事タイトルのように画面に大写しになる。この、ウコウホの祠は……!

 “創造する力”

 要するに、“何かを作る”という行動をして謎を解かないと、この祠を突破することはできないよ……ということを主張しているってわけ。ちなみに、ここは最初の祠なので、リンクのナゾの右手が内包しているさまざまな特殊能力のひとつをアンロックするために用意されているものだ。

 その能力が……!! あのッ!!

 “ウルトラハンド”!!!

 このあとに出てくる“スクラビルド”と並んで、今後の冒険でひたすら使うことになる超絶重要なサイキックパワー(?)であります!!w

 ウルトラハンドがどういったものかと言うと、上のスクショの説明にある通り、

 “離れた場所にある物をつかんで動かす事ができる。つかんだ物は回転させたり、他の物に接着する事もできる”

 こういった感じ。まあこれは、実際に使っている様子を見てもらうのがイチバンだな。

 えーっと、祠の中を見渡すと……!

 ……あ!! あったあった!! いかにも、

 「持ち上げて、くっつけてくだせえ」

 と言わんばかりに置かれている大きな板!!!ww こいつに……ウルトラハンドの光を照射すると!!

 ビヨビヨビヨwww

 持ち上がったぁぁああああ!!!(うるせーな)

 もちろん、あまりにも巨大な物体とか、何かにくっ付いているモノなんかはウルトラハンドの効力は及ばない。……んだけど、未プレイの人が「ウルトラハンドの対象のアイテムって、だいたいこれくらいだろうなw」と想像していることの……たぶん300倍くらいいろんなモノをグリグリと動かすことができちゃう。

 そして、ひとたびウルトラハンドで持ち上げたものは、高さも、角度も自由自在に変えることが可能で、対象物どうしをペタリと接着させることも容易に……!!

 べちゃりww

 …………。

 2枚の長い板をくっ付けて橋を作ろうと思ったのに……w 角度も引っ付ける方向もメチャクチャじゃねえかよ……!w

 ここでの操作は、かなりの熟練を要すると思う。でも、ひとたびコツをつかむと思った通りのコントロールができるようになるので(初老の俺ができるんだから間違いない)、皆さんもあきらめずにトライしてもらいたい。

 無事に橋を作ることができ、先に進んでいくと……!

 今度は、妙なフックと板切れ、そして深い谷の上に下りのレールが設えられた高台に出た。どうやら、フックと板をどうにかして、レールを伝って下にいかないといけないみたい。

 そこで……! 使うのはもちろんウルトラハンド!!

 えーっと、どうすりゃいいんだ?

 壁から鎖がぶら下がっているんだけど、コレも使うんかな……? だとすると、フックを鎖の先の鉄球にくっ付けて、さらに板切れを…………! ペタリ!!!

 …………コレで、谷を渡ることができるの?? なんか……どっからどう見ても、中世の地下牢で使われてたような器具になっちゃったんだが((゚Д゚;))

 もちろん、こいつは不正解(あたりめーだ)。

 ここで作るべき工作物は……!!

 板の中央にフックを取り付けた、即席ゴンドラ!!w これを、下りのレールに引っ掛け……!

 ちょ。拷問器具に引っ付いてるやんけ!! やめろやめろ。剥がれろ剥がれろ!!

 このように、間違えて別のモノにくっ付けてしまったときは慌てず、Rスティックをガチャガチャと動かして接着解除をしましょう^^;

 そして、無事にフックをレールに引っ掛けられれば……!

 ツイーーーーーー……www

 ゴンドラ、見事に機能!!!ww これにより、『ゼルダ』シリーズで謎を解いたときではおなじみのあの音、

 ティロロティロロリン♪

 が鳴り響き、

 これまた重要アイテム、“祝福の光”をもらって祠を脱することができるのであった。

 ちなみに、祝福の光は4つ集めるごとに体力ゲージ、または元気ゲージをひとつ増やすことが可能に。また祠はのちのちワープポイントになるので、広大な世界を冒険する際の足掛かりにすることができる。

 さらに、ここで習ったウルトラハンドは外の世界でも使うことができるようになるので、

 祠で学んだ通りに橋を作り、移動が楽チンに^^ いやあ、楽しい楽しい^^^^

 続く。

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』公式ホームページ:
https://www.nintendo.co.jp/zelda/totk/index.html

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