トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×たいじ 第2回】
あとばる選手×たいじ選手による対談の第2回目！
今回はBangColorBabyZが優勝した「東海地区大会DAY2」を振り返りつつ、各試合のポイントなどを聞いていくぞ。
【「スプラトゥーン甲子園2023」東海地区大会 DAY2チーム一般部門 決勝ステージ】
たいじ選手のBangColorBabyZが優勝した「関東地区大会DAY2 一般チーム部門」決勝ステージの試合はこちらで視聴できるぞ。
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ－ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
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OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ikaたいじ
初代『スプラトゥーン』の頃から活躍し、その圧倒的なプレイスキルから「スプラの王」とも呼ばれるカリスマプレイヤー。とくに大舞台には滅法強く、第3回と第4回の「スプラトゥーン甲子園」全国決勝大会を連覇したほか、アメリカで開催された世界大会「Splatoon2 World Championship」も 2018年と2019年に優勝するなど、輝かしい実績を持つ。『3』初の甲子園でも「東海地区大会DAY2」を見事に優勝し、改めてその強さを見せつけた。全国決勝大会でもどんなプレイを見せてくれるか要注目だ。REVIZE所属。
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準決勝のマンタマリア号で一度、絶望していた!?
――ここから甲子園での各試合の話も伺いたいのですが、決勝ステージの初戦は「我が道を行け」とナメロウ金属での試合でした。この試合では、るす選手がLACT-450ではなく、ジェットスイーパーカスタムを採用していましたが、これはどういう狙いだったんですか？
たいじ：ナメロウ金属だけは、射程の長いブキがいないと辛すぎたんですよ。このマップは、クーゲルシュライバーとかデュアルスイーパーといった長射程のブキを入れてくるチームが多いんですけど、それに対して自分たちは長射程がダイナモンのジムワイパーしかいない状態だと、もう全然無理って感じで。
それでナメロウ金属だけは、LACTを外してジェットスイーパーを入れようということになりました。これも、いろいろ考えたんですよ。僕がLACTを持ったりとか、そもそもダイナモンのブキを変えてみたりとか。いろいろやったんですけど、最終的に勝率がある程度安定していたジェットスイーパーカスタムでいこうということになりました。
――ナメロウ金属は長射程が強いステージなんですか？
たいじ：そうですね。長射程に中央の金網あたりに立たれると、射程が短いブキだとなにもできなくて。それがきつかったので、ポイズンミストで足止めもできるジェットスイーパーカスタムで対応していこうみたいな感じにしました。
あと、るすはもともとジェットスイーパーを使っていて、練度としても申し分なかったのもありますね。
――あとばる選手は、この試合はどんなふうに見ました？
あとばる：この試合、けっこう危なかったですよね。たいじさんのカニタンクが相手のウルトラハンコに狩られたりとか。
たいじ：そうそう（笑）。
あとばる：あのシーンは本当、心臓に悪かった。なんか、今回の甲子園で応援してたチームがナメロウ金属でけっこう負けていて、ちょっと嫌なステージって印象があったのでウルトラハンコに2枚やられたときは、「うわあ！」って。でも、最終的にはなんか勝ってた感じでしたね。
たいじ：あれはエナジースタンドが強くて、すぐに復帰して相手を倒せたので。
あとばる：だから、ダイナモンも試合後に「たいじさんが対面に勝ってくれて」って言ってたんですね。
たいじ：そう。自分がやられた直後にドリンクですぐに復帰できて、前線に戻って相手を倒して、右ではれんたなが1枚やってくれてみたいな感じで最後に押せたんだよね。たぶん、それがなかったら負けていたと思う。
あとばる：ダイナモンが「味方神―！って思った」と言ってたのはそれだったんですね。でも、正直見ていて怖かった試合ですね。
――やっぱり、ナメロウ金属は一発勝負の甲子園だとかなり怖いステージ？
あとばる：怖いですね。
たいじ：たぶん、みんな「怖い」って言うと思います。ナメロウ金属って、いわゆる”ラスト30秒ゲー”になりやすくて、けっこうラスト30秒あたりで見合いになっちゃうんですね。そこで相手を倒せたら、そっちの勝ちみたいな展開が多いので、なかなか難しいですよね。
――ナメロウ金属はカラマリともかなり練習されたという話でしたが、あとばる選手は「自分たちとあれだけ練習したから大丈夫」という感じでもなかったんですね。
あとばる：いやー。練習したとはいえ、見ていて不安なステージではありましたね。
たいじ：ナメロウ金属は、いくら練習してもそうはならないよね。
あとばる：そうですね。マジでそういうステージなので。
たいじ：でも勝てたのは練習の成果が活きたからので、カラマリにはマジで感謝してます。
あとばる：そう言ってもらえると嬉しいです。
――準決勝は”すぷにゃんず”との試合でした。ここは1本目のマテガイ放水路を負けて、追い込まれた状態から2連勝という展開でしたね。
たいじ：相手チーム、めちゃくちゃ強かったですね。実は1本目を負けたあと、けっこう絶望していたんですよ。とくに相手のデュアルスイーパーがうまくて、「これは止められないかも？」みたいな。
――苦手と言ってたデュアルスイーパー入りのチームでしたもんね。
たいじ：それで2本目がマンタマリア号だったんですけど、僕らとしては「デュアルスイーパーが一番強みを活かせるステージがマンタマリア号」だと考えていたので、「よりによってここ!?」みたいな。
一番来てほしくないステージが来たので絶望って感じだったんですけど、実際に試合が始まったら僕らが狙っていた通りの試合運びができて。それで、自信を取り戻せたというか、3本目のユノハナ大渓谷はもともと得意ステージでもあったので「これはもう行けるな」って感じでプレイできました。
（『「スプラトゥーン甲子園2023」東海地区大会 DAY2チーム一般部門 決勝ステージ』より引用）
――配信でおっしゃってましたけど、1本目はちょっとテンションが上がりすぎていたのが失敗だったとか。
たいじ：それはありますね。やっぱり、こういう大きな舞台でずっと負けずにきたわけだから猛ってしまって（笑）。「行っちゃえ」みたいな感じで、初動で前に行ったら返り討ちにされてそのままずるずると、っていう。これ、けっこうオフラインあるあるなんですよ。テンション上がりすぎて前出ちゃうという。でも、そのおかげで2本目は逆に落ち着けたのはありますね。
――あとばる選手はこの試合はどう見ました？
あとばる：まあ1本目落としたのは「そういうこともあるよね」って感じだったんですけど、2本目がマンタマリア号って出たときに、相手のすぷにゃんずが予選のマンタマリア号でいい感じに勝ち上がってきてたのを見ていたので、「相手の得意ステを引いたんじゃ……」と思ってそこだけが少し不安で。
それで、カメラで映ってるダイナモンの顔もちょっと渋かったんで大丈夫かなって（笑）。
たいじ：僕らマンタマリア号は苦手ステージだったからね。
あとばる：たいじさんはちょっと笑ってたので、 どういう笑いなんだろうと思って見てたんですけど（笑）。
たいじ：「いや、マンタマリア号かよ」って感じで笑ってた（笑）。
あとばる：でも、蓋を開けてみたらすごい快勝で。これで大丈夫だなって感じで3本目は見ていましたね。
たいじ：ずっとマンタマリア号が課題のステージで、本番の2～3日前ぐらいの練習でようやく「こうすればいいんだ」みたいなのが各々分かった感じなんですよ。この試合は本当にその練習通りに行けた感じでしたね。
――そして決勝は単独進行との試合でした。相手は編成に14式竹筒銃・甲を入れているのが特徴的なチームでしたが、竹筒銃に対してはなにか対策はされていたのでしょうか。
たいじ：いや、ナワバリで竹筒銃入りの編成とは初めて対戦しましたね。なかなか出している人を見なくて、かなり珍しいなと思って。しかも、びっくりするほどうまくてビビリました。
――うまかったですよね。結果も2-0でたいじ選手たちの勝利ではありましたけど、内容はかなりの接戦でした。
たいじ：そうですね。エナジースタンドの強さが出たなっていう内容ではありましたね。竹筒銃って対面の性能が高いので、ある程度倒されるのは仕方ないかなって思ってたんですけど、それでもエナジースタンドでどんどん前に出てラインを押せるので、それがいい感じに刺さったかなって思います。
――あとばる選手はこの決勝はどう見ました？
あとばる：竹筒銃のプレイヤーがめちゃめちゃいいキル取るなとは思いましたけど、試合自体はBangColorBabyZがやりたいことをやれている感じだったので、そんなに不安ではなかったですね。流れとしてもBangColorBabyZが攻め続けられていたので、いずれは均衡が崩れるだろうなとは思いながら見ていました。
ナワバリでシャープマーカーを使う上でのポイント
――たいじ選手は、ナワバリでシャープマーカーを使う上ではどんなことを意識していますか。
たいじ：シャープマーカーの強いところはクイックボムとカニタンクだと思っているので、クイックボムをストレスなく投げられるようなギアにしておくのと、カニタンクも今の環境って敵を倒すことだけではなく、前線を維持するためのカニタンクが大事だと思っているんですね。
結局、爆風が出る弾を打ち続けたら相手はそこから前には出られなくなるので、それを使ってラインを押し上げることを意識しています。
――カニタンクを吐くタイミングはどのように判断しているんですか。
たいじ：基本的に相手にエナジードリンクが付いていなくて、かつ倒せそうな位置にいるときはけっこう早い段階でも吐いちゃうようにしてます。そこで人数有利を取って、相手のリズムを崩すみたいな。たとえ他の3人がエナジードリンクを飲んだとしても、1人いなくなるだけでリズムって崩れるので。倒せそうな場面だったらもうガンガン吐いて倒しに行くようにはしていますね。
――カニタンクでうまく相手を倒すためのエイムのコツなどはありますか？
たいじ：マップを見ながら撃つのが大事ですね。マップで相手がどっちに避けたかを見て、爆風を当てるというのは毎回やっています。マップを見るか見ないかで、相手を倒しきれるかどうかってかなり変わってくるので、超重要だと思っていますね。
――なるほど。それって、わりと定番のテクニックなんですか？
たいじ：やっている人多いんじゃないかな？
あとばる：みんなやっているとは思いますね。あと、自分じゃなくても味方がカニタンクを撃った瞬間にマップを見ると、だいたいダメージが入っていて敵の位置がわかるので、その分だけ情報のアドバンテージが取れたりとか。
たいじ：それも大事だね。
あとばる：ホップソナーもそうですけど、『3』はちょっとのダメージで相手の位置を表示するスペシャルが増えたので、マップを見るクセをつけておくことは大事ですね。
・カニタンクはマップを見て狙うのが大事！
・ナメロウ金属は最後まで勝敗がわからない緊迫感あるステージ！
・マンタマリア号は練習通りの動きができた理想的な試合だった！
次回も引き続きふたりの対談をお届け！ 今大会でのベストシーンを選んでもらったぞ。
