【大塚角満のゲームを語る】第86回 『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』に、“元サンバダンサー”の俺が挑戦した結果((゚Д゚;))

あの『KING』も買ったのでね!!

 またもや超絶ひさしぶりの更新になってしまうのだが、コロコロ読者的にもけっこう気になるであろうゲームがセガから発売されたので、軽く……いや、ディープに紹介したい。そのタイトルとは……!

 2023年8月30日に発売されたNintendo Switch用ソフト『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』ですよブラジルの皆さん!!!

 『サンバDEアミーゴ』と聞いて、

 「あのッ!!!」

 と反応してしまった人は生粋のセガファン……もしくは、2000年代初頭からゲームに接してきたベテランゲーマーでありましょう。というのも、サンバをテーマとしたリズムアクションゲームとして一世を風靡した(※まったく大袈裟な表現じゃないぞ)『サンバDEアミーゴ』の1作目がアーケードに登場したのは、いまからじつに14年も昔の1999年(!)。サンバらしく、マラカス型のコントローラーをシャカシャカと振って遊ぶというゲーム性が老若男女にウケにウケ、その後は家庭用ゲーム機にもつぎつぎと移植されたりした。でも、完全新作が登場するのはじつにじつにひさしぶりのことなのである。

 さて、なんでこのゲームがコロコロ読者的にも耳目を集めることになるのかと言えば、もともとの『サンバDEアミーゴ』自体がじつにコミカルかつ異色のゲーム性を持っていることによる。先ほど、往年のゲーマーはマラカス型のコントローラーを陽気にシャカシャカと振りながらリズムゲームを楽しんでいた……と書いたけど、この『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』に関しては……!! Nintendo Switchというハードの特性を活かしまくっておりまして……!!!

 そう!!!ww ふたつのJoy-Conをマラカスに見立てて、“あのころと同じように”、陽気なメキシカンのそれになりきってシャカシャカフリフリと遊ぶことができちゃうのだ!! これは、じつに幸せで奇跡的なハードとコンテンツの出会いと言うことができるのではなかろうか!

 というわけでさっそく、音ゲーが苦手なおじさんモノ書きも『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』を起動してみた。

 ……じつは、ひとつ白状すると、懐かしさ以外にもこのゲームを遊びたかった理由がひとつある。

 コロコロオンラインでは長いこと『プロセカ』を発信地とするボカロPさんへのインタビュー連載を行っていて、毎回毎回大反響を巻き起こしているんだけど、なんとこの記事の企画・取材・執筆を担当しているのが我が角満事務所だったりするのだ。なので、俺もここ数年でもっとも聴いている音楽ジャンルは圧倒的に“ボカロ”になっているんだけど……! そこにきて、『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』はさっそく……!!

 ソフトの発売日である8月30日に、ダウンロードコンテンツ第1弾も発売!! 『ジャパンカルチャー ミュージックパック』(税込価格:550円)の名称で、

『廻廻奇譚』 by Eve
『KING』 by バーチャル・シンガー
『マツケンサンバII」』by 松平健

 この3曲も配信しちゃったのだ!! ……そう!! あのボカロの名曲である『KING』を、サンバで楽しむことができるってわけ!!

 はあはあ。今回の記事、テンション高すぎだな……。俺、先日52歳になったっつーのに……(苦笑)。もうちょっと落ち着いて書こう。ただでさえ、これからサンバで運動すんのに……w

 てなわけで、ひとまず『KING』をプレイすることを目標にチュートリアルから遊んでみよう。

 えーっと、最初だから……。

 日和って、ボタンプレイを選択www まあこれはいつでも切り替えられるので、どこかで“ふってプレイ”にするとしよう。

 『サンバDEアミーゴ』の基本はじつに明快で、

 この6つの枠にタマが重なったタイミングで、それに見合うボタンを押すだけである。これがふってプレイだと、その方向に向かって(という表現でいいのかなw)Joy-Conを振る……と。要は、それだけである。

 では、実際に音楽に乗せてプレイをしてみましょう。

 お!! タマがキタ!!! この場合、枠に重なるタイミングでAボタン(もしくはRスティック右)と方向ボタン左(もしくはLスティック左)を入力!! これでオッケーだ。

 しかし、当然のことながら中央から出てくるタマは1種類だけじゃなくいろいろな種類があるし、

 ときには、

 ポーズを決めたり……!!

 左右にユラユラと(スティックを)動かしたり……!!

 突如としてミニゲームをプレイしたり(!)もする。

 これが、ノリノリの音楽に対応している中で、じつにいいタイミングで登場するものだから、楽しいやら忙しいやらでおじさんたいへん(苦笑)。でも、どれもタイミングがバッチリだと独特なカタルシスを感じられるので、

 ヘンなスコア(我ながら情けない)が出たとしてもまったくめげず、

 「くっそ!!!www もう1回や!!!」

 ってんで、くり返しリベンジしたくなる。この、プレイヤーも一種独特なハイテンションにさせてしまうところが、情熱のサンバのなせる業なのかもしれないな。

 さて、このへんでプレイをJoy-Conバージョンに……!

 じつは、俺的にはここからが本番。というのもじつは俺、数年前まで毎年のように浅草サンバカーニバルにダンサーとして出場していた経験があるので(ホントだぞ)、むしろ身体を動かしてのプレイのほうが合っているのでは……と思っていたのである!!

 そして思った通り、ふだんからリモートワークで、1日の総歩数が90歩くらいのおじさんでも意外なほどしっくりとプレイできて、楽しいのなんのwww ボタン操作よりも高得点が出る曲もあり、さらにほどよい疲労感も感じられたので、

 「運動不足のときに、楽しく身体を動かせていいかも!!!」

 と、ちょっと開眼しちゃったかもしれないw

 ちなみに……! 当初の目的だった『KING』も……!!

 うっひょおおおおおお!!!ww やっぱいいなこの曲は!!!ww 早々に、

 Sランクを叩き出すことができ、ますます『サンバDEアミーゴ』の沼にハマるきっかけになってくれたのでしたww

 今日の結論。

 かつて『サンバDEアミーゴ』に夢中になったお父さん世代にこそ、やってほしいと思いました。

 おしまいw

 

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。