コロコロこども記者・夢見アホ太郎の 「かっこいい大人に聞く、小学生のコロ何してた?」

大人ってなんだか大変そう。ずっと仕事してて、土日は昼まで寝てて、疲れてる感じだし。でも、YouTubeやテレビを見てると好きなことやってなんか楽しそうにしてる大人もいるみたい。

そんな「かっこいい大人」はどんな小学生だったのかちょっと気になる……聞いてみよう! 小学生のコロ何してた?

 

●本日のかっこいい大人 中山淳雄(なかやま あつお)さん

ウィキペディアを見ると「エンタメ社会学者」って書いてあって……よくわからないけど“エンタメ”ってついてるから楽しそう。さっそく質問だ!

 

アホ太郎:「エンタメ社会学者」って何?

中山さん:う~ん、説明するのはむずかしいですね。僕以外に「エンタメ社会学者」を名乗っている人いないですから。仕事としてやっていることが5つくらいありますよ。

アホ太郎:それ教えて!

中山さん:まずは企業のコンサル(コンサルタント:目的を達成するための方法を考え提案する人)で、アニメやまんが、ゲームといったエンタメを作っている企業に、作ったものをどうやって海外に持って行くかをコンサルしています。何でご飯を食べているかだとここが大きいかな。

アホ太郎:なるほど~。

中山さん:次にやっているのは、本を書くこと。コンサルのお仕事をしていて気が付いたことを本にしていますね。いわゆる作家業です。あとは、大学にも所属していて慶応大学で教えています。

アホ太郎:すごい! 先生もしてるんだ。

中山さん:企業だけでなく行政にも入っていて、内閣府と経済産業省でアドバイザーをしています。どうやったら日本のコンテンツが海外で当たるか、どういう政策とか支援が必要なのかをアドバイスしています。

アホ太郎:いろんな人に頼られているんだね。

中山さん:あとジャーナリストというか記者もやっていて、いろんな人を取材して記事を書いているという仕事もしています。今日はコロコロのコバヤシ記者にお話を聞かせてもらいました。

アホ太郎:「エンタメ社会学者」をやってて楽しいことは?

中山さん:僕にしか見えないものがあることかなあ。エンタメって個別の専門家から成り立っているじゃないですか。アニメを作る人、ゲームを作る人、舞台演劇を作る人って。僕はそれらのエンタメにすべてかかわっているので。

例えばプロレス団体を海外に持って行って、その団体のアニメも立ち上げるとしてYouTubeでどうやってみんなに見せるのか、ゲームも出したらどれくらいの人が遊ぶのか、いろんなエンタメ産業を日本と海外で合わせて見られる。さらに産業だけじゃなくて国の政策としてもやっているし、大学で教えてもいる。それを縦横無尽に見たときに「あ、だから日本って韓国に負けているんだな」とかってことが見えてくるんですね。それが楽しいですね。

そんな自分にしか見えないものを本にまとめてみんなに伝えていく、というのも楽しいですね。

アホ太郎:海外にエンタメを持って行って、それがヒットしたときうれしい?

中山さん:うれしいですね~。一番当てたのはパックマンのゲームで、世界中で1日に100万人がDLしてくれたんですよ。最終的に3000万くらいの人がDLしてくれて、世界のイベントにいったときに「あ、自分のゲームをプロモーションされてるな」とか、ゲームの取材を受けていると「プロデューサーですか!?」みたいに驚かれたりして。

ヒットしたあとに突然スターダムに乗る瞬間みたいなのを世界で味わえたのは、それはうれしかったですね。

アホ太郎:いいな~。そんな中山さんって、小学生のコロどんな人だったんだろう?

 

●中山さんの小学生時代に10の質問!

質問1:将来の夢ってあった?

中山さん:小説家かな。協調性がない子だったので、会社に入ってサラリーマンやって、というのはできないと思っていました。文豪みたいな、「先生」って言われながらなにか本を出していたらいいなと思っていました。

そんなときに兄に「働かなくていいポジションなんて、東大行くくらいしかないぞ」、「東大に入ったら働かずに食える」って言われて。それで勉強をがんばりましたね。

アホ太郎:お兄さんの言った通りだった?

中山さん:超ウソでした(笑)。東大に入ったってぜんぜん大変ですよ。それにしても恥ずかしくて人に言えないくらい、しょうもない夢でしたね。

 

質問2:どんな遊びしてた?

中山さん:サッカー部だったのでサッカーやって、遊びで野球もやって。「ろくむち」っていうボールをぶつけ合う遊びとかをやってましたね。あとやっぱりゲームが流行り始めていたので、ドラクエとかファイナルファンタジーをやりました。

アホ太郎:ずっと遊んでる! 僕と同じかも?

中山さん:あと進研ゼミで勉強もしていましたよ。勉強はまあまあできる方でした。

アホ太郎:僕とちがったー!!

 

質問3:子供のころの宝物は?

中山さん:とくにないかな……あんまりものにこだわらないタイプなんですよね。でも宝物のような想い出があって、小6でオーストラリアに連れて行ってもらったことがあって、シドニーの街がキラッキラに見えましたね~。それから外の世界ってキラキラしてるんだってポジティブなイメージができました。

アホ太郎:それっていまの仕事に関係してそう……。

中山さん:つながっていると思いますよ。海外ですごくキラキラしたものを見た記憶がずっと残っているから、大学で自転車で世界をめぐる部活に入ったし、海外旅行もたくさんしたし。社会人になってから海外ビジネスしたいと思ったのも、小学生のときみた景色に影響されていると思いますね。

アホ太郎:景色の記憶が宝物ってすごい! がんばって作ったプラモデルとかじゃないんだね。

中山さん:手先があんまり器用じゃないので(笑)。ミニ四駆はちょっとやってましたけどね。

 

質問4:好きだったお菓子は?

中山さん:スモモが大好きでした。駄菓子屋にある赤い酢に漬かったやつです。体に悪そうな色をしているから親にいろいろ言われるんだけど、お小遣いが入ると「これだけは食っちゃいけないんだ……でもうまい」と思いながら食べてましたね。

アホ太郎:止められるから逆に食べたくなったのかな?

中山さん:どうですかね(笑)。あの頃はそんなんで死にゃしないだろうと思っていたし。でも親に見つかると怒られるから、駄菓子屋を出て家に帰る前にスモモ食って、家の前まで着いたら種をペッて出して何事もなかったように帰ってましたよ。

アホ太郎:でも口の中が真っ赤になっててバレそう。

中山さん:バレてたかもしれませんね(笑)。

 

質問5:好きだった場所は?

中山さん:パッと思いつく場所はないかな……栃木県の宇都宮市というふつうの地方の街に育ったので、これといった場所がなかったのかもしれませんね。

アホ太郎:学校の中だったら?

中山さん:休み時間になるととにかくグラウンドで遊んでいたから、グラウンドかな。20分間の休憩でグラウンドまで行って野球して帰ってくるって、今では考えられないですね(笑)。

アホ太郎:家の中だったら?

中山さん:小学生のころではないですけど、高校生になってやっと自分の部屋をもらえて、2帖なんですけど。そこにずっとこもって勉強していましたね。

アホ太郎:2帖ってせまっ!

中山さん:狭いから勉強に集中できましたね。

 

質問6:勉強はできた?

中山さん:できた方だと思います。勉強に限らずですけど、勝気な性格だったので、いつも上の方にいないとっていうのがあったし。近所の人からも「勉強できるよね、あっちゃん」みたいに言われていましたね。

アホ太郎:東大ってすごいもんね。

中山さん:でも高校に上がったとき、300人中250位で。上には上がいるんだなと思いましたね。そこからがんばって東大に合格しました。なんでも下から入るんですけど、最後には上の方にいる……這い上がる力が強いんだと思います。

 

質問7:授業中何してた?

中山さん:いや……授業受けてましたよ(笑)。

アホ太郎:そりゃそうか……。

中山さん:でもふざける方だったから、給食の時間には、人を笑わせて牛乳を吐かせるのを楽しんでやってましたね。

アホ太郎:超メーワクなやつじゃん!

中山さん:当時好きだった女の子を思い切り笑わせて、噴き出させてしまって嫌われたのを覚えてますね……。

アホ太郎:ちゃんとバチ当たってる(笑)。

 

質問8:怒られたことある?

中山さん:しょっちゅう怒られてましたよ。おとなしいというより活発な小学生で、教室で追いかけっこをしていて盛大にガラスにぶつかって割ったときはずいぶん怒られましたね。

アホ太郎:他には? 他には?

中山さん:空き家だと思って人の家のガラスに石を投げて割ったことがあって。絶対誰も住んでないだろうって家で、人は住んでなかったけど当然持ち主がいるわけで、学校に通報されてメチャクチャ怒られました。

アホ太郎:またガラスがらみ……。

中山さん:本当にすみません。とんでもないことをしました。

アホ太郎:学校に何か持って行ったりとかは?

中山さん:ファミコンソフトを貸し借りするためにこっそり持って行ったりはしましたね。

 

質問9:イヤだったことは?

中山さん:小学生のころは本当にお気楽だったから、嫌だったこともなかったですね。お父さんもお母さんもあったかい人で、気兼ねない生活でした。サッカーのコーチに指導で厳しく言われることはあるけど、それも嫌ではなかったかな。

アホ太郎:オレ、習い事とかイヤなんだけど!

中山さん:あ~水泳とかピアノ、習字とかやってましたね。途中でやめたいと思ったこともあったけど続けましたね。

小学生のときに「いっこ飛びぬけたな」って経験をしておくのが大事だなって思います。僕だったら勉強で学年1位になったり。そういう経験が自信になりましたね。サッカー部ではキャプテンをやってリーダーシップがついたと思うし。どんなことでもいいんですけど、小学時代って大人より一番になりやすいじゃないですか。

アホ太郎:……習い事、続けてみるよ。

 

質問10:いまも記憶に残ってる言葉ってある?

中山さん:教訓とか座右の銘とか持たないタイプですね。とらわれるのが好きじゃないのかもしれないですね。小学生のときも何かを思ってやっていたわけじゃないかな。

アホ太郎:言葉にとらわれるより、やりたいことだけをやって来たのかな……。

中山さん:僕は“やりたいこと”はそんなに重要じゃないんですね。

おもしろいと思うエンタメを発見して、それがなぜおもしろいのかを分析するのが得意で、英語もできるからそのエンタメの魅力を海外の人に説明もできる。そんな人、エンタメ業界に1人もいないから必要とされると思って今の活動をしています。

だから“やりたいこと”より“必要とされること”の方が重要なんですよね。

アホ太郎:「やりたいことより必要とされること」これをオレの座右の銘にします!

 

●最後にお願い! 「こども」であいうえお作文を作ってください!!

中山さん:おもしろいですね。こんなことインタビューでお願いされたことないな……う~ん。

 

こ=こんな人間でも
ど=どうでもいいことに本気でやってたら
も=もりもり盛り上がってきたなぁ

 

中山さん:あははは、これが載るの恥ずかしいなぁ。さすがコロコロ、とんでもない角度の質問ばかりでした。

アホ太郎:中山淳雄さん、ありがとうございました!!

 

■中山淳雄さんのWEB記事「推しもオタクもグローバル」にコロコロ・コバヤシ記者が登場! 絶対チェック!!

https://gamebiz.jp/news/tag/22096