【カブトクワガタ日記】第394回 リッキーブルー、必勝を期するも……

圧勝を狙ったのに

 ブルマウルス記念大会での2勝目を目指し、新規戦力を携えて勇躍2回目の参戦を果たした俺。その1回戦で宿命の女帝、

 リサとぶつかったところまで前回の記事で書いた。

 いつもならばここで、“1回戦の帝王”こと、無敗の戦士・ロクロクビオトシブミを出すところなのだが、

 「もっと圧倒的な強さを見せつけたい!!!」

 と急に思い、いつもだったら決勝戦まで温存する、

 ヘルクレスオオカブト・リッキーブルーの突然変異種をここで投入することにした。その背景には、激ムズ虫相撲大会でも勝てるようになってきたおかげで、一時期に比べて精鋭戦士が充実してきた事実がある。要するに、

 「ここでリッキーブルーを出してしまっても、戦力的にはなんら問題はない!!」

 と確信できたことで、戦術の幅が広がってきた……というわけだ。

 そんな、1回戦。

 性格勝負はドローだったので、両者削られることなく勝負に入ったんだけど……!

 ぬぅ……! どちらもMAXパワーは94で、強さも同じなのかよ……!!

 これは、千日手に陥って長くなるかも……なんて考え始めたところ、勝負師のリサがいきなり勝負をかけてきやがったではないか!!

 見た瞬間、血の気が引いたよね。だって、ここでげんきアップを使われてしまったら……!!

 ですよねぇぇえええ!!!! フルパワーで99を出せるようになるので、こっちの94を余裕で上回れるんだよなああああ!!!

 でもこれは、2本目以降を制するヒントにもなった。

 我が軍のリッキーブルー君は突然変異種なので、技の使用回数が2回もある。なので、ここは遠慮せず……!

 げんきアップをしたうえで……!

 よし!! 99!!!

 これにはリサも、

 テキトーなパワーで応戦するしかないw よしよし! これで1対1のイーブンになったぜ!!!

 でも……!

 ここで俺の脳裏をよぎったのが、

 「技、あと1回使えるけど、2戦目に備えて取っておいたほうがいいかな!!」

 という、戦力を温存するという愚行……! この、余裕をぶっこいた態度は目押しルーレットにも出てしまい、なんと俺は技を使わないどころか……。

 ぶwwwwwwww ズレたwwwww 狙いすぎて、最低攻撃力の19になっちまった!!!(驚)

 これをリサが見逃してくれるわけもなく……。なんと切り札のリッキーブルーは……!

 1回戦で消えたぁぁああああ!!!www 早くも追い詰められてしまったんですけど!!!><

 続くw

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

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