【スプラトゥーン】トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!! あとばる×ろぶすた~が語る「東西対抗 東日本代表決定トーナメント」~2~

トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×ろぶすた~ 第2回】

あとばる選手×ろぶすた~選手による対談の第2回目!

今回はろぶすた~選手の「Gloria」が見事に優勝を果たした、「東西対抗 真夏のオンライン大会」東日本代表決定トーナメントの試合についてたっぷりと聞いていくぞ。

▲「東西対抗 真夏のオンライン大会」東日本代表決定トーナメント

ろぶすた~選手のGloriaが優勝した「東西対抗 真夏のオンライン大会」東日本代表決定トーナメントの試合は上のリンクから視聴することができるぞ。

あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
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ろぶすた~
全ルールでXパワー4000を達成するなど、『スプラトゥーン』でも最強レベルのブラスター使い。ロングブラスターをメインで使用し、そのエイムの正確性と射程を活かした立ち回りの巧妙さは、すべてのブラスター使いにとって非常に参考になる。2024年6月に開催された「東西対抗 真夏のオンライン大会」の 東日本代表決定トーナメントでも、次々と相手を倒す圧巻のプレイを披露し、チームの優勝に貢献。見事に東日本代表の座を手にした。
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ブキ編成はどのようにして決まった?

――ここからは1試合ずつ振り返ってお伺いしたいんですけど、初戦はStray Catsとの試合でした。1本目はタカアシ経済特区のエリアでしたけど、ろぶすた~選手はRブラスターエリートデコを採用していましたよね。これはどういう狙いだったんですか?

ろぶすた~:Rブラスターエリートってボトルガイザーのメタとしてよく使われるんですね。ボトルガイザーよりも射程が少し勝っていて、そこが強いのがあるんですけど、僕がブラスターしか持てない以上、味方のブキも限られてきちゃうんですよ。

 

――全体的な編成のバランスを考えると、味方の選択肢が限られてくる?

ろぶすた~:そうです。たとえば、僕がロングブラスターを持っちゃうと、僕らのチームで使えるブキの中だと、ボトルガイザーに勝てるのがR-PENしかなくなっちゃうんです。でもR-PENだけとなると厳しいので、だったらボトルガイザーに対抗するために、自分たちもボトルガイザーを入れようってなるじゃないですか。

 

――そうですね。

ろぶすた~:でも僕たちがボトルガイザーを入れちゃうと、ボトルとロングってちょっと塗りが弱すぎて相性が悪いってよく言われるんですよ。しかも、タカアシ経済特区ってけっこう塗り合いが多いステージなので、ボトルとロングだったらどうしても塗り合いがきつくなる場面が多くて。
 だったら、塗り合いを強化するためにボトルを止めて、バケットスロッシャーとシャープマーカーネオを入れるってのも考えたんですけど、そうなると今度は相手がボトルを採用してきた場合の対面がきつくなって。塗りでは勝てるけど、キルでは負けちゃうというシーンが出てきちゃう。それで、これはロングを持つことはできないなってので、最終的には自分がRブラスターエリートデコ、味方をバケットスロッシャーとシャープマーカーネオにすることで、ボトル対策をしつつ、塗り負けすることも少なくしたという感じですね。

 

▲タカアシ経済特区のエリアでの「Gloria」の編成。スクリュースロッシャーとシャープマーカーネオのトルプルトルネードを2枚入れた編成になっているのが特徴。
(「東西対抗 真夏のオンライン大会」東日本代表決定トーナメントより)

 

――対ボトルガイザーを考えて、Rブラスタエリートデコという選択だったわけですね。

ろぶすた~:そうですね。これが一番いいかなと。

 

――あと、今回エリアってスペシャルにトリプルトルネードを採用するチームが多かったですけど、エリアではトリプルトルネードって強いんですか?

ろぶすた~:そうですね。まず強い点としては、打開がめちゃくちゃ安定するというか。たとえば、3対3といった状況のときにトルネードがあると、塗り中に敵が急に突っ込んできてやられるとか、そういう事故の可能性を極限まで減らせるんですよ。あとは打開のときにトルネードで一旦強制確保してカウンターを取るって使い方もできるし、抑えでも相手のスペシャルに対して返すことで足止めしたりとか、味方が1人やられたときに復帰までの時間を稼ぐ手段としても使える。
 あとは、単純に相手がトルネードを入れてきたときに、自分たちもトルネードがいないと塗り返せないんですよね。だから「相手にトルネードいるし、俺らもトルネード入れるか」みたいな感じになっちゃうんですよ。

 

――トルネードに対抗するにはトルネードを入れるしかないみたいな。

ろぶすた~:たぶん、トルネードのメタが現環境だとなくて、トルネードにはトルネードを投げ返すしかないんですよね。それもあって、たぶんよく使われているんだと思います。

 

▲(「東西対抗 真夏のオンライン大会」東日本代表決定トーナメントより)

 

――ろぶすた~選手たちもバケスロッシャーとシャプマーカーネオでトルネードを2枚にしていましたもんね。

ろぶすた~:そうですね。タカアシ経済特区はステージの中でも塗り合いが多くて、トルネード1枚だと取り切れないことが多かったので、2枚編成にしていました。

 

――あと、タカアシ経済特区のエリアに関して言うと、今回は全チームがR-PEN/5Hを採用していましたよね。

ろぶすた~:エナスタ持ちでR-PEN自体が強いのもあるんですけど、タカアシ経済特区はとくにR-PENがよく使われるステージなのかなと思います。

 

――それは構造的にもR-PENに合ったステージということ?

ろぶすた~:そうですね。マテガイ放水路とか、あまりR-PENの射程が生きないステージだったらイグザミナーだったり、N-ZAP85とかも考えられるんですけど、これもさっきのボトルと同じで、相手にR-PENがいると、こっちにもR-PENがいないとめっちゃきつくなっちゃうんですよ。それで、結果的に全チームR-PENを採用するってことになったんだと思います。

 

▲(「東西対抗 真夏のオンライン大会」東日本代表決定トーナメントより)

 

――あとばる選手も予選に参加されていましたけど、やっぱりR-PENは強いという印象ですか?

あとばる:そうですね。R-PEN、ボトル、バケットスロッシャーの並びがめちゃ強いなっていう感じで、その編成にフォーカスしないと、編成の差で殴り負けるイメージがありました。環境の流れ的には一瞬、グレートバリアが流行って、わかばシューターとかが出てきてた時期があったんですね。
 これって、ボトルとかのウルトラショットへのメタだったと思うんですけど、そのバリアに対するメタとしてトリプルトルネードが出たら、「なんかバケットスロッシャーって普通に強くね?」となって。それで環境的にトルネードがよく出てくるようになったのかなと。基本的にはエナスタ、トルネード、ウルトラショットあたりのスペシャルを持っていて、かつメインの火力があってサブも悪くない組み合わせのブキたちが環境トップを張っているイメージですね。

 

――トルネードってそんなに強いイメージがなかったんですけど、いつの間にか採用率が高くなっていてちょっと驚きました。

あとばる:なんか、「火力に振りすぎて塗りが足りないから、トリプルトルネードを持つシャープマーカーネオを入れよう」みたいな面白い環境になっている感じはありますね。実際、相手を抑えるためのスペシャルっていうのはボトルのウルトラショット、スクスロのトルネード、R-PENのエナスタで成立していて、「あとひとつのピースは何?」ってなったときに、のスペシャルを組み込むよりは、メインで塗れてトルネードを高回転できるシャープマーカーネオを入れた方が安定かなあ、みたいな。

 

――なるほど。それで、この1本目は序盤こそリードされたものの、終盤に逆転勝利するという展開でした。やっぱり初戦の1本目をまず取ったというので、心理的にもかなりホッとしたというか、「今日いけるな」みたいな感じはありました?

ろぶすた~:ありましたね。メンタル的にも楽になりましたし。僕たち初戦を取られちゃうと2本目を勝っても、3本目に一番不安要素のあるナワバリが来ちゃうので、次勝てばナワバリの試合をせずに済むというのは、気持ち的にもかなり大きかったです。

 

――実際、2本目のタラポートでのホコもしっかり勝ったわけで、本当に理想通りの展開だったわけですね。

ろぶすた~:そうですね。

 

――そのホコですけど、相手チームはN-ZAP85を2枚入れていました。やっぱりホコでもエナスタはかなり強い?

ろぶすた~:そうですね。ホコって誰か1人がホコを持たないといけないんですけど、その人ってスペシャルを使えないんですよね。なのでエナスタを吐いて、そのエナスタ役の人にホコを持たせるっていう動きがやっぱり強くて。

 

――そうするとほかの味方はスペシャルを使って、よりホコを進めやすくなると。あと、この試合でろぶすた~選手はラピッドブラスターエリートを採用していましたけど、これはキューインキによるホコの援護と、ポイズンミストによる相手の足止めができるということで採用した?

ろぶすた~:はい。やっぱりサブスペがホコにおいてかなり強いし、とくにこの試合は相手がラピッドブラスターエリートを採用していなかったんですよ。

 

▲(「東西対抗 真夏のオンライン大会」東日本代表決定トーナメントより)

 

――相手はボトル、バケスロ、N-ZAP85×2という構成でした。

ろぶすた~:ラピッドブラスターエリートってボトルへのメタでもあるので、相手にラピッドブラスターエリートがいなかった分、こちらの編成がより刺さっていたなとは思います。

 

――試合展開としては、Stray Cats側は序盤で一気にカウントを取られて、そこからなかなか押し返せずに敗北という形でした。構造的にも一度押し込まれると、なかなか返すのが難しいステージなのかなという印象を持ったのですが、あとばる選手はこの試合はどう見ました?

あとばる:編成としてはStray Catsはエナスタ2枚で、どちらかと言うとメインの性能で対面に勝つというよりは、ドリンクを飲んで相手の攻撃を耐えた上でキルを返して、カウントを稼ぐっていうスタイルだったと思うんです。
 でも、初動で一気にキルをドーンって取られて、カウント5まで進められてしまったので、そこはエナスタ2枚の弱点がモロに出てしまった形になりましたね。結局、今の環境って「どうやって打開するのか」という部分が肝で、エナスタで試行回数を稼ぐのもそうなんですけど、さっきろぶすた~さんも言っていたように、ラピッドブラスターエリートが刺さっていたのと、このステージ自体が一度押し込まれるとなかなか返すのが難しい構造というのもあって、Stray Cats側からするとすべてが悪い方向に働いちゃったなという感じではありましたね。

 

――編成とステージの両方の面で、この試合だとなかなか押し返すのは難しかった。

あとばる:ここって1回戦の2本目なので、全チームがやるステージだったじゃないですか。なので、他のチーム同士の試合でも、だいたい押されたら押し返せないっていう似た展開になってましたよね。

 

――そうでしたね。そのあたりはろぶすた~選手たちも練習する中で、どう打開しようかみたいなことはかなり考えたんですか?

ろぶすた~:そうですね。練習だとけっこう相手に押し込まれるシーンも多かったんですけど、僕たちの場合はエナスタが2枚ないので、これだど普通にラインを上げていく打開ができないって話になって。なので、スペシャル頼みというか、トリプルトルネードとウルトラショットで無理やり敵をどかして、そこを取るといった動きでやっていましたね。
 あとは、うまく2キルとかを入れたら、一気にラインを上げて、敵を中央かもっと奥まで下げさせるようにしたりとか。そういう動きは意識してやるようにしていました。

 

――逆に最初に大きくリードを奪って、ずっと高いラインで相手を押し続けるというのは、理想的な展開といえたわけですね。

ろぶすた~:相手はエナスタ2枚でメインで来るしかないので、そこをしっかりと対処できたのはよかったですし、それがノックアウトにつながったのかなと思います。

 

【今回のまとめ】
・トルプルトルネードはエリアの打開の安定化に役立つスペシャル!
・ホコはエナジースタンド役の人がホコを持つのがセオリー!
・今は「どうやって打開するのか」という部分が勝敗の肝になる!

 

次回も引き続きふたりの対談をお届け。準決勝と決勝の試合について、いろいろと聞いてみたぞ。

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次回は7/26(金)ごろ更新予定!!