—-1年目の「ゾイドワイルド」のお二人のお気に入りのゾイド、ギミックはなんですか？
片山：
難しいですね。
平位：
全部思入れがあるんですけど、あえていうなら“ファングタイガー”ですね。
実は一番最初に開発されたのが“ファングタイガー”なんです。ゾイドワイルドの生物らしいデザインを入れようと最初に作ったのも“ファングタイガー”だったんです。なので、社内では「主人公は虎」で進めていたんですけど、これまでのシリーズのシンボルでもある“ライガー”を主人公にしようと途中で変わったんです。
なので、企画開発のメンバーは“ファングタイガー”への思いは強いんじゃないかな（笑）
片山：
そうですね。強いですね！
平位：
最終的にライガーが主人公になり、ヒロイックなカラーリングになって、“ファングタイガー”の立ち位置も師匠、ライバル的なキャラクターになり発売しました。なので、他のゾイドとは違った経緯で発売されたゾイドでございます。
片山：
僕はあえて2個あげるとしたら……
—-２個ですか!?
片山：
はい。ダイオウグソクムシ種の“グソック”とゴリラ種の“ナックルコング”ですね。
“グソック”は本能解放がシリーズ初の「手コロ（手で転がす）」で発動する斬新なギミックですね。
平位：
斬新すぎるよ（笑）
片山：
このコンセプトを通してくれた上司に感謝しています（笑）
平位：
「本能解放ギミックをこうきたか!?」となりましたね。
片山：
これが今の子には受けるんじゃないか、と体現できたのは嬉しかったですね。あと、カッコかわいいゾイドができたのではないでしょうか！
“ナックルコング”はこれも初めての試みで、「立ち上がって動きが変わる」というギミックですね。過去には“ベアファイター”とかがありましたが、立ち上がってそこからドラミングに変わるという新たな提案ができた思い入れのあるゾイドですね。
—-あと、議題には出たが、“ボツになってしまったゾイド、ギミック”があれば教えてください。
平位：
そうですね。いくつかありますが、例えば魚系とか。
—-過去のゾイドとかだと、“ウオディック”とかが魚型でしたね。
平位：
そうですね。普通の魚がいいのか、サメのような攻撃的なデザインがいいのか。
あと、泳ぐアクションが陸でいいのか、とかありましたね。
社内でも、企画開発のみんなの裏テーマ的なものとして「全生物をゾイド化したい」というのがあります。
それで最初は陸上のもの、それから空や海の生物を展開しようとなりました。
—-1年目では“カブター”、“クワーガ”が登場し、2年目にはプテラノドン種の”スナイプテラ”が登場と空を制するゾイドが出てきて、もしかしたら海も……。
平位：
そうですね。現在は研究開発中ですね。
片山：
僕はもしかしたら今後活かされるかもしれない案がありまして。
—-そのゾイドとは!?
片山：
それは“アリ”なんです。
平位：
あれはヤバイなぁ。面白かったなぁ（笑）
片山：
S型のゾイド、ゼンマイ型のもので検討していて、本能解放ギミックが「自爆する」というものを考えていましたね。現実にも「ジバクアリ」というのがいるんです！
キャラとして、自爆っていうのは良くないんですけど、敵に向かっていって爆発するギミックがあったら面白いんじゃないかな、と思いましたね。
あと、自爆のギミックを派手にできなかった。その上で、「キャラクターとしてどうなの？」という意見もあって現段階ではボツとなっています。
—-自爆のギミックは難しいですね。
片山：
それをかっこいいというのは罪な感じがしますからね。そんなところでしょうか。
今回はここまで！ 明日は過去シリーズ「惑星Zi」のゾイドと『ゾイドワイルド』のゾイドの繋がりを聞いていくぞ！お楽しみに!!
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