コロコロコミック500号記念企画!! コロコロコミック歴代編集長インタビュー 第8回【2011-2015】8代目編集長/村上孝雄(ムラ神さま)


コロコロコミックは、2019年11月15日発売号で創刊500号を達成!! それを記念して、現10代目編集長までのリレーインタビューで約40年にわたるコロコロの歴史を振り返るぞ!
 
1977年に誕生したコロコロコミックの歴代編集長にインタビュー! 第8回は、『妖怪ウォッチ』『怪盗ジョーカー』『オレカバトル』『バディファイト』『パズドラZ』など、数々の人気作が生まれた2011年から15年にかけて編集長を務めた村上孝雄さんだ!! ベイブレード誕生の瞬間や、コロコロアニキ創刊秘話など、貴重な話をたくさん聞いてきたぞ!!!! 「コロコロ500号記念大年表」と一緒に楽しんでくれよな!!!!
 

村上孝雄(むらかみ・たかお)
1967年、宮城県出身。小学館入社後、『てれびくん』編集部を経てコロコロコミックに配属。コロコロ編集部歴19年のうち、2011年から15年まで8代目編集長を務めた。その後、『てれびくん』編集長、セブン銀行ATMやピノガチャなど、「クオリティが高すぎる」と話題の『幼稚園』の編集長を経て、現職は第一児童学習局チーフプロデューサー。

 

『妖怪ウォッチ』を筆頭に人気作が次々誕生!

——読者から“ムラ神さま”の愛称で親しまれた村上さんは、2011年から15年まで8代目編集長を務めています。
 

▲アニメ化も果たした『怪盗ジョーカー』!

おれが編集長の時って、いくつか新しいものを始めたんだよね。『妖怪ウォッチ』を筆頭に、アニメ化した『怪盗ジョーカー』でしょ。ほかにも『オレカバトル』『バディファイト』『パズドラZ』。要するに、コロコロ内で人気作が群雄割拠(※たくさんの実力者がいること!)する状態になっていった。その中から、一つスコーーーンと抜けて社会的ブームにまでなったのが『妖怪ウォッチ』だね。
 
そこで、おれは13年の冬に「編集長としてのミッションは終わりましたよね?」と上の人に言ったの。その後、14年7月に和田くん(=和田誠/9代目編集長)を編集長代理に立てて、15年7月には完全にバトンを渡したんだ。
 

▲村上さんが編集長に就任した2011年の12月発売号

——『妖怪ウォッチ』が大ブームの頃ですよね。ほかにも人気作がたくさんありますし、変わる必要はなかったんじゃないですか?
 
うん、だからこそだな。なぜなら、おれの編集長としての一番の使命は、“次の編集長を育てること”だと言われていたから。脈々と伝わる何かを受け継いでいくにはさ、やっぱりリレーなんだよ。だから、編集長が次の編集長を育てないといけない。それに、編集長って、任命されてから2年くらい経たないと本物になれないんだよ。たとえば、新社会人になってぶかぶかのスーツを着ていたのが、2年経つとしっくりくるようなさ。
 
いろいろと新しいコンテンツを始めたのも、次の編集長の時に花開けばいいなと種をまいていただけのこと。そうしたら、幸運にも早めに花を咲かせ始めた。だから、交代するにはいい時期だと思ったんだ。おれも代理込みで5年間、コロコロの編集長をやったし、ちがうことやんないと。
 

 
——ちょっと……かっこよすぎませんか!?
 
そんなことない。実を言うと、編集長の任期を終えた時、ホッとした。「この巨大客船を、おれの代で沈めることにならなくてよかった」って。だって、たくさんの乗客と乗組員がいるじゃない。
 
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