『死印(しいん)』は、2017年にPlayStation Vitaで発売されたアドベンチャーゲーム。翌年にはNintendo Switch、PlayStation 4、Xbox Oneに移植されている。現在、Nintendo Switch版はセールで700円台と非常にお買い得な値段になっているので、気になっていた人も多いはず。「コロコロオンラインのライターが厳選! 本当に怖いホラーゲーム7選! 渾身のレビュー」の第四夜は、恐ろしい世界への没入感を濃厚に味わえる『死印』の紹介をしていく。
奇妙なアザの呪縛から逃れるために
舞台となるのは、東京都H市。ゲーム冒頭で、女子高生が奇妙な噂話をしている。
「“シルシ”を持つものは死ぬ」
謎の不審死事件を遂げる、怪奇事件が市内で相次いでいるという。

その噂話をすれ違いざまに聞いていたのが、本作の主人公だ。主人公はいつもと変わらぬ道を歩いていたはずが、突然、記憶が途切れてしまう。再び目を覚ました彼の前の前には、奇妙な洋館が……。
そして、いつの間にか、自分の腕にも、奇妙なあざのような印が付いていることに気が付く。これは、女子高生が噂していた、あの……。一体、“自分”はどうなってしまうのだろうか。
と、この時点で、筆者が既に『死印』の世界に没入していることにハッとした。表現巧みなレトリック(文章)に引き込まれ、主人公としてゲームの世界に入り込んでしまった。こうなったら、もうゲーム制作者の思うツボ。筆者は、ことあるごとに「ひっ」「ひゃあ」「うおっ」などと、声を上げてしまうのだった。



メリイは“シルシ”のことを知っている様子。シルシの付いた者は、近い内に死を迎えることが明かされる。そして、本作の最大のシステムと言っていい、最初の「デッドリーチョイス」を迫られる。
「死を待つ」か「シルシに抗う」かーー。
迷うまでもなく、「シルシに抗う」を選択。「死を待つ」を続けて選ぶとゲームオーバーになり、文字通り、デッドリーチョイスでは生死の選択をすることになる。この選択には時間制限があり、限られた時間内でパニック状態における選択を迫られるのが、肝を冷やすポイントとなっている。


2人にもシルシが付いており、共通しているのは「花彦くん」と呼ばれる都市伝説に関わっていること。シルシの呪縛から逃れるために、市内の小学校に花彦くんの謎を解きにいくことになる。
章ごとに異なるキャラクターと謎を解き明かせ
本作は章立てでストーリーが進行。章ごとに、異なるパートナーが現れ、誰と行動を共にするかを選択することができる。筆者は、この恐ろしい世界に少しでも華がほしいと、萌を選択した。






進行に必要な上で必要なアイテムを全て手に入れると、ボス戦へ突入。正しい選択肢を立て続けに選ばなければならないのだが、デッドリーチョイス同様に時間制限があるので焦る、焦る! あー、ヒヤヒヤしたなあ、もう!!!!
ちなみに、1章を終えた時点で、ちょっぴりムフフなイラストが2点あったことも記しておきたい。むふっ。
探索や謎解き、サウンドノベルが好きな人には、ぜひプレイしてほしい。
作品概要
『死印』
■メーカー:エクスペリエンス
■ジャンル:都市伝説・心霊ホラーアドベンチャー
■フォーマット:Nintendo Switch /PS4/PS Vita/Xbox One
■CERO:D
■公式サイト
http://shiin.jp
©️EXPERIENCE