取材・文＝石川裕二
「コロコロオンライン」オススメの動画クリエイターを紹介する企画「コロコロ学園YouTu部」！ 今回は、段ボール工作で、なんでもかんでもつくってしまう謎の人物「段クリエイター」さん!! 段ボールでドリンクバーの機械や自動販売機、ゲームの武器などをつくるほかにも、最近ではロボットやミニ四駆、ゲームセンターまでつくっているんだ！ 身近な素材である段ボールを使って、ここまでできるのかと編集部は驚（きょう）がく!! 動画の編集だって、かっこいい!! 編集部は、段クリエイターさんにインタビューを申し込んだ!!
▲まずは600万回再生を超えた、この動画を見てくれ！ すごすぎる!!
段ボールが好きな“謎のクリエイター”
――動画の数々を拝見し、圧倒されました！ YouTubeを始めたきっかけは、なんだったのでしょうか!?
動画投稿を始めたのは、1年前の5月からです。コロナ禍で外出する機会がなく、時間が余っていたので、段ボール工作を用いた動画投稿をしてみようと考えました。
――なるほど！ ということは、もともと段ボール工作はお好きだったということでしょうか!?
みなさんからは「謎の段ボールクリエイター」と呼んでいただいているので、その辺は伏せさせてください、ふふ……！ ただ、段ボールは身近な存在ではありました。
――な、謎の段ボールクリエイター……！ かっこいい……!! でも、こちらもインタビュアーなので、手を替え品を替え、聞き出しますよ！ 段ボールで作品と呼べるようなものをつくり始めたのは、いつからなのでしょうか？
動画投稿を始めたのと同じ時期です。
――おぉ……。じゃあ、わずか1年半で、超クオリティの動画の数々を世に投稿してきたと。段クリエイターさん、すっげえ!!
ありがとうございます。最初の動画は、「ダンボールを使った巨大ビー玉ころがし」というものでした。2本目の動画は、ゲーム「MONSTER HUNTER RISE」の武器をつくってみたのですが、1本目に比べて視聴回数が伸びなかったんです。要は、二番煎じだったんですね。他の人もやっていたことなんです。
それ以降、自分だけしかつくれないものを、と意識するようになりました。
▲これが、ビー玉ころがしの動画だ！
▲モンハンの武器の動画だぞ！
――ほう……！ 動画の視聴回数を伸ばすコツって、なにかあるのでしょうか!?
アナリティクスという解析ツールがありますよね。それを見て、自分の動画では、なにが伸びているかの傾向をチェックしています。私は国内外の方に見ていただける動画を意識してつくっているので、どうすれば、日本語がわからない方にも伝わる動画になるか、なども考えています。
工作でいいものをつくったからと言って、そのクオリティに比例して視聴回数が伸びるわけでもないので、動画そのもののつくり込みが大事だったりするのかな、と思っています。
――たしかに、段クリエイターさんの動画は、サムネもひと目で興味を惹くものになっていますね。動画も、喋らずに内容だけで工作の工程が伝わるようになっています。そういった工夫があってのことなんだなぁ！
はい。あとは、「こういうのをつくれば人気が出るかな」と一瞬、思ったりもするのですが、それよりも「自分がつくってみたいな」と思うものを優先しています。「地上に存在するものを段ボールでつくったら、どうなるのかな」ということを日々、考えています。
どうつくればいいかは、頭のなかにパッと浮かぶ
――段ボールでの作品づくりには、服でいうパターン（型紙）が必要になってくるじゃないですか。あれって、どうやってつくっているんでしょうか!?
どういう展開図になるかというのは、もう、頭のなかにパッと浮かびます。それを、3DCAD(スリーディーキャド)というソフトを使って、図面に起こしています。ただ、球状のものをつくるのは難しいです。どうすれば、丸く見えるのかを試行錯誤しながら、つくっています。
――1つの作品をつくるのに、どれくらいの期間が掛かるんでしょうか？ もちろん、作品によって違うとは思うんですが……！
2週間を目処につくるようにしています。でも、1ヶ月掛かるものもありますし、1週間ででき上がったものもありますし、さまざまです。形にはなっても、機構の検証に時間が掛かるんです。たとえば、ナーフの銃を段ボールでつくった時は、弾がちゃんと発射されるかの確認に時間が掛かりました。
このように、うまくいかない時もありますが、無事に完成した時の達成感はひとしおです。やりきった、という感覚があります。
▲これが、その動画だ!!
――ものづくりの醍醐味（だいごみ）ですね！ ところで、段ボールという素材の魅力って、なんでしょうか!?
紙より丈夫で、木材よりも加工しやすいところだと思います。あとは、仕入れ値の安さですね。紙より丈夫なので、実用的なんです。ちゃんと触って遊ぶことができますし、大きいものをつくっても重量に耐えられる。そういった点かと思います。
――なるほど……自分もなにか、段ボールでつくってみようかなと思う視聴者の方も出てきそうですね。もっとも、段クリエイターさんのレベルにまで至るのは、相当な修行が必要になりそうですが！
他の人がマネできないものを、ということは意識しています。「工作」を超えた、極みのようなステージを目指しています。視聴者の方には「段ボールでここまでできるのか」と思っていただければ、うれしいです。
YouTubeを始めて、つながりが増えた
――YouTubeを始めてよかったことって、なにかありますか!?
世界中の方が見てくださって、コメントをくださることです。今回もコロコロさんから取材のお話をいただけましたし、今までになかった“つながり”ができることが、うれしいです。映像を編集するのも楽しいんです。まだまだ勉強中ではありますが。これから、より磨きを掛けていきたいと思います。
――動画クリエイターを目指す子どもにアドバイスがあれば、お願いします！
まず、「やる」「やらない」で考えると、動画を1本投稿した時点で、やらない人よりも頭ひとつ抜け出すことができるじゃないですか。なので、とりあえず、やってみることが大事なのだと思います。ただ、職業にするのであれば、マジでやらないといけませんね。自分の場合は、常に「他の人がマネできないこと」を意識しながら、動画をつくっています。
――段クリエイターさんのように、段ボール工作をしたいと考えている人にも、アドバイスをください！
段ボールって、意外と硬いんですよ。なので、カッターの取り扱いには注意が必要です。手を切らないように、何度かに分けて切るのがいいと思います。あとは、最初につくるのであれば、武器系がそんなに難しくないかなと。
――たとえば、マイクラの武器なら平坦なので、つくりやすいかもしれませんね！ 最後に、今後の展望を教えてください!!
現在、チャンネル登録者数が約74万人なんです。なので、100万人を目指したいなと。金の盾をゲットしたいなと思っています。あとは、究極的には、段ボールで家をつくって住んでみる動画をつくれたらおもしろいな、と思っています。場所の問題があるので、要検討ですが……。
――段ボールの家!? それ、めちゃくちゃワクワクしますね!! 段クリエイターさんなら、きっと実現できると思っています！ 本日はありがとうございました!!
ありがとうございました。
■段クリエイターさんのSNSのリンク一覧
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https://www.youtube.com/channel/UC5AqN5Bt8YvqrZzQM2ySlYA/featured
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