【#コロコロ500号】42年の歴史を詰め込んだ『コロコロ500号記念大年表』公開 第3弾!!(1987年〜1991年)

1988年 第117号~第128号

■トピック:コロコロ発・オリジナルミニ四駆!
高まるミニ四駆人気から、1月号でオリジナルマシンのデザイン応募企画「ミニ四駆 ダッシュ1号デザインコンテスト」が開催される。3万通を越える応募作品の中からグランプリに選ばれたのが、四駆郎のメインマシンとなる「エンペラー(皇帝)」で、9月にはタミヤからキットが発売。
 
ミニ四駆マンガに登場するオリジナルマシンのキット化はこれが初であり、この後も作品に登場する「スーパーエンペラー(超皇帝)」、「グレートエンペラー(大帝)」が続々キット化。ラジコンブーム期の“ドラゴンシリーズ”同様、“エンペラーシリーズ”は子供のなかで一大ブランドとなった。翌1989年10月からは「ダッシュ!四駆郎」のアニメが放映開始され、ミニ四駆ブームはますます加速していくのであった。

▲1988年7月号 表紙
▲1988年4月号 「ミニ四駆 ダッシュ1号デザインコンテスト」グランプリ発表

■主な人気漫画
4月号~ 「新プロゴルファー猿」藤子不二雄A
5月号~ 「キテレツ大百科」原作:藤子・F・不二雄、漫画:田中道明、「特攻!! ゾイド少年隊」青木たかお、協力:トミー・アドバイザー:十川俊一郎)、「ニイハオ キョンシーくん」斉藤栄一
6月号~ 「あまいぞ!男吾(中学生編)」Moo.念平
7月号~ 「ビリ犬」藤子不二雄A
10月号~ 「大長編ドラえもん のび太の日本誕生」藤子・F・不二雄、「ウルトラ怪獣かっとび!ランド」玉井たけし、SDキャラ原作:横井孝二、「リトルコップ」小林たつよし、協力:レッドカンパニー
 
1987年12月号から連載開始の「ダッシュ!四駆郎」がホビーと共に大人気作に。「プロゴルファー猿」、「あまいぞ!男吾」は新章に突入し、アニメ化タイミングで「キテレツ大百科」、「ビリ犬」など新たな藤子作品が登場。「コロコロ」おなじみとなったホビーの“団もの”ではプラモバトルマンガ「特攻!! ゾイド少年隊」がスタートし、従来の人気作品・ジャンルが新展開をみせる年となった。
 
また、外国映画インスパイア作品が多いのもこの年の特徴。「霊幻導士」と「幽幻道士」のヒットで巻き起こったキョンシーブームから「ニイハオ キョンシーくん」(読切では玉井たけし先生による「霊幻キョンべえ」/7月号、「元祖 麗点道士」/9月号あり)、「ビバリーヒルズコップ」シリーズ人気から刑事アクションマンガ「リトルコップ」が連載開始されている。

▲1988年 斉藤栄一先生の「ニイハオ キョンシーくん」

■主なホビー:ミニ四駆(第1次)
チョロQ、ラジコンのようにカーホビーは「コロコロ」の独壇場! そんな第3のカーホビー・ブームはミニ四駆によって訪れた。
ミニ四駆自体の登場は1982年だが、「コロコロ」によるミニ四駆マンガは1987年夏休み増刊号の読切「ミニヨン竜太」(大林かおる)が初。本作に登場するマシンは「ラジコンボーイ」のマシン「スーパードラゴン」をミニ四駆化した「スーパードラゴンJr.」(同年8月にキット発売)で、ラジコンボーイこと車剛も客演する。なんとなく“ラジコンの弟ホビー”的な描かれ方であったが、現在の視点で読むと、ラジコンからミニ四駆へ――という流れを予感させるのだ。
 
そして同年の本誌12月号からはミニ四駆を扱った初の連載マンガ「ダッシュ!四駆郎」がスタートし、1988年1月号では、さっそく「ラジコンボーイ」のドラゴンシリーズで行ったデザイン公募企画をミニ四駆で展開。ここからオリジナルブランド“エンペラーシリーズ”が誕生した。
このように第1次ミニ四駆ブームはラジコンブームと地続きとなっている。ラジコンブームの熱をそのまま新しいカーホビーへとスムーズにスライドさせた手腕は、さすが「コロコロ」といったところ!
 
■1988年の世の中
テレビドラマ「君の瞳をタイホする!」(フジテレビ)から“トレンディドラマ”ブーム起こる
ファミコンソフト「ドラゴンクエストⅢ」発売
男性アイドル・光GENJIが大人気に
瀬戸大橋が開通
ソウルオリンピック開催。鈴木大地がバサロ泳法で金メダル獲得
「とんねるずのみなさんのおかげです」、「夢で逢えたら」(ともにフジテレビ)で、お笑い第3世代が台頭
 
■コロコロトリビア:コロコロの妹!? 「ぴょんぴょん」創刊
この年のコロコロ勢いを象徴するのが、少女向け児童マンガ誌「ぴょんぴょん」(1988年~1992年)の創刊だ。
「コロコロ」でもおなじみの室山まゆみ先生による連載(「あさりちゃん」「どろろんぱっ!」)あり、「愛の戦士ヘッドロココ」(藤井みどり)や「ドラミちゃん」(たかや健二、いそほゆうすけ)といった「コロコロ」人気タイトルからのスピンオフありと、その存在は、まさに“「コロコロ」の妹”。ほか、男児向け特撮ヒーローを女児向けにアレンジした「ウルトラまりりん」(河井りつ子)、「ずっこけSDライダーくん」(大平ひろみ)などもあり、実は男子読者が読んでも楽しい作りとなっていた。ちなみにタレントの中川翔子さんも愛読していたそう。

▲1988年 ぴょんぴょん 創刊号