【ゼルダ ティアキン日記】第7回 ゾナウギアの扇風機で“ジェットスキー”を作った結果

モーターボート話の続きだけど……w

 前回、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の自由さとおもしろさのカギを握っている要素、“ゾナウギア”に初めて言及した。

 その内容は……ゾナウギアの仕組みを理解する前に作った“いかだ”に関するもので、

 ↑このようにひとつの物体のあらゆる箇所に扇風機を取り付け、進みたい方向とは逆の機器だけスイッチを入れて、自由自在に任意の向きに進んでいける……と“勝手な妄想”を膨らませて作ったものであった(苦笑)。

 しかし、すでにゾナウギアを使っている人には釈迦に説法の常識的なことなんだけど、

 “同じオブジェクトに取り付けたゾナウギアは、ひとつに電源を入れると自動的に“すべての”スイッチがオンになる”

 という事実が存在するので、“1個だけ電源を入れる”ということは事実上不可能(((( ;゚Д゚))) 結果、いかだに付けた全部の扇風機がいっせいに唸りを上げて風を吹き出し始め、行きたい方向どころか、その場で力を打ち消し合って最後はバラバラになる……という悪夢のような結果に終わってしまったのである(((( ;゚Д゚)))

 この惨憺たる地獄を受けて、さすがに俺はゾナウギアの仕組みの一端を理解し、つぎに活かすことを誓ったのである。

 まず、前述の同じオブジェクトに取り付けたゾナウギアは“一斉電源オン”になること。

 そして、構造はなるべくシンプルにし、修理も改良も簡単に済む“メンテナンス性”を重視して製造することーー!

 この2点を最重要ポイントとして考えた結果、操縦桿がなかった時代の“最適解”は↓このような形のいかだであった!

 ツイーーーーーー……w

 おおお……!

 一方向にしか進めないけど、これは紛れもないモーターボート!!ww 構造も、丸太を3個くっつけた“原始いかだ”の後方中央にひとつだけ扇風機を付け、その動力に頼るのみ!! 電源のオンオフだけですべてが完結する、もっとも簡単にして原点である“いかだ1号機”の完成だぁぁぁあああ!!!ww

 ……と、ここまではまことによろしかったんだけどね。

 丸太を3個くっつけたいかだは重さもあるので安定感は抜群なんだけど、そもそも材料として木を3本ほど伐ってこなけりゃならない。これが、武器も物資も少なかった黎明期のリンクにとっては、“武器になる斧が壊れるかもしれない”という伐採はリスキー以外のナニモノでもなく、なるべくなら道端に落ちているアリモノで材料は済ませてしまいたかったのである。

 そこで。

 「もっと簡単に、そして軽いモーターボートを作れないだろうか……?」

 と考えた結果……!

 先に“成功例”をお見せするけど、俺が考えたのは↓このような高速艇……いわゆる“ジェットスキー”であった。

 アチコチに転がっている軽い木の板に扇風機を取り付けた、丸太いかだよりも圧倒的に軽量・シンプルな“いかだ2号機”!!ww これ、思った通り水跳ね(?)が非常によろしく、パーンパーンと水切りのように水面を滑って高速運航してくれる。上のスクショのように、水辺の向こうに友だちがいるコログ族を運ぶときなどに便利なので、“慣れたいま”はチャチャっと作って活用するようにしているのだ。

 ……いま、あえて“慣れたいま”と書いたけど、この高速艇を思い立って最初に作ったとき、まるでお約束のようなみっともないミスをやっちまっており……w

 ちょっとスクショが残っていないので別の写真で説明するけど……!

 「そこらにある1枚板に扇風機を付けたら、軽量な高速艇になるのでは!!!ww」

 とひらめいた俺は、実際にせっせと高速艇の制作に入るのである。と言っても、板に扇風機を取り付けるだけなのですぐに完成し、俺はそいつを水辺に浮かべて、

 「いかだ2号機……改めゾナウギアジェットスキー、完成!!ww さあ、さっそくみずすましになって楽しむじょーwww」

 怪気炎を上げて、船の後ろから扇風機をぶっ叩いて電源を入れたのだ。……いかだ1号機のときは、電源を入れてから乗り込める余裕があったのでね。

 しかし(((( ;゚Д゚)))

 何度も言うように、これは高速のジェットスキー……。

 扇風機のスイッチを入れた瞬間、なんと……!!

 パーンパーンパーン!!!www

 !!?!?! ちょちょ!!! ま、まだ主人が乗ってないんですけど!!! ななな、なにを軽快に水面を切って突っ走っていくねん!!!!(;° ロ°) と、止まれ止まれ!!! まだ乗っていませんよーーーー!!!!><

 しかし、誰も乗っていない超軽量船体は、初めての飛翔を楽しむ若鳥の如く華麗に水の上を突っ走り……!

 溺れる主人を置いて、アッと言う間に向こう岸に乗り上げたのでした……w

 続くw

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』公式ホームページ:
https://www.nintendo.co.jp/zelda/totk/index.html

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