『デュエル・マスターズ プレイス』超特集! 知られざるキャラクターたちの裏側が明らかに!? 松本しげのぶ大先生とデュエマキャラクターたち!!

全国のデュエリスト待望のスマートフォン向けゲームアプリ『デュエル・マスターズ プレイス』が絶賛配信中!!
 
これを記念して、まんが『デュエル・マスターズ』の原作者であり、TCG『デュエル・マスターズ』の生みの親の一人でもある松本しげのぶ大先生にインタビュー!
 
初期の勝舞くん時代の『デュエル・マスターズ』から現代のジョーくん時代の『デュエル・マスターズ』まで、デュエマファン必読の思い出話やTCG『デュエル・マスターズ』誕生秘話を語っていただいた。
 

『デュエル・マスターズ プレイス』超特集企画
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今回は『デュエル・マスターズ』のあのキャラクターたちの知られざる秘話を松本大先生より語ってもらったぞ!


——今回は歴代のデュエル・マスターズで印象に残っているキャラクター、そしてクリーチャーをそれぞれ教えください。
 
松本しげのぶ(以下、松本):ザキラかな……、ザキラ様! クリーチャーは……う〜ん。
 
——キャラクターと切り札のペアでも大丈夫です。たとえば、バサラと「轟く侵略 レッドゾーン」のような
 
松本:それも思い出深い。それもいいけど、やっぱりキャラクターはザキラになりますね。
 

▲『デュエル・マスターズ』第1部のラスボスとして勝舞に立ちはだかる、不亞・ザキラ。(『デュエル・マスターズ』第17巻より)

——ザキラは勝舞くん編のラスボスもやって、ストーリーが進むに連れてダークヒーロー感もありましたね。
 
松本:ザキラは計算とかではなくて、本当に湧いてきたキャラクターなんです。
 
「一体、僕が立てた勝舞くんたち主人公の3人(勝舞、白凰、黒城)に敵対する者ってなんだろう?」って思った時に、ドンって出てきたキャラなんです。
 
——自然発生的な。
 
松本:そう、自然発生。それで、「主人公たちのすべてを阻止するようなでっかいキャラクターっていったいなんだろう?」と考えてたら出てきたキャラなので、僕の中で「すっごい大きいキャラ」なんですよ。
 
だから言ってみれば、「僕の人格から出てきたキャラ」ではない。
 
何か外にいる外敵。僕の前に立ちはだかる者として、たぶん存在している。だからあらゆること、自分の人格とかまんがを描くことに対しても、「すべてを阻止してくるキャラクター」として生まれましたね。
 
だから、敵の作り方って何なんだろうと考えましたね。
 
——唯一、松本大先生の分身ではないキャラ、ということですね。
 
松本:そうですね。
 
——いわゆる松本大先生が苦手な存在みたいな印象から生まれた感じですか?
 
松本:そうではないですね。苦手なキャラと言ったら、牛次郎とかになってしまうんですけど、でも立ちはだかるものとしてザキラは別の存在でした。
 
——では、いつかは越えなきゃいけない誰かみたいな印象ですかね?
 
松本:それとも違いますね。目標と言った感じでもない。
 
でも、やっぱり不思議です。敵って考えた時に、キャラクターの相関図みたいなのを書いて、「一体この主人公ともいえる3人がどう立ち向かっていくか?」と考えた時にそれを受けるキャラですからね。
 
——他のキャラクターはどうでしょう? 例えば『デュエル・マスターズ プレイス』にも登場するミミちゃんとか?
 

▲『デュエル・マスターズ』から登場した黄昏ミミちゃん。(『デュエル・マスターズ』第3巻より)

松本:ミミちゃんは、そのとき「コロコロで女性キャラを出すと人気が下がる」と言われていた頃に登場したキャラクターでした。これも挑戦でしたね。
 
でも、過去にコロコロには魅力的な女性キャラがいましたから、僕はすごいやりたかったんです。
 
いったん出して人気を取りたいという“純粋な挑戦”のような気持ちでミミちゃんは出しましたね。でも、読者人気は出なかったんですよ。
 
それでも、描いたときに当時の担当さんから「こういうキャラクターも描けるんだ」と言われてすごくうれしかったのは覚えています。
 
——チャレンジに勝ったわけですね。
 
松本:また、別のキャラクターでジョージがいます。
 
ジョージは赤ちゃんデュエリストで、このキャラクターができたのはちょうど子どもができるちょっと前だったんです。
 
自分自身も赤ちゃんに興味を持ってきた時に、赤ちゃんっておっさん臭いところがあると思ったんです。これって面白味がすごいあるじゃないですか?
 
だから、「今リアルに面白いものを投入しよう」と思って、赤ちゃんデュエリストをすかさずいれました。「今一番面白い」と思っているのが本当に輝くんですよね。
 

▲さすらいのダンディ赤ちゃん、ジョージ!
まんが、アニメでもダンディな勇姿と赤ちゃんらしいところが描かれていた。

——ジョージは物語が進んで行くと、デュエルマスター(作中のキーパーソン)であることが明かされ、外伝まんがでは、デュエルマスターゆえの宿命を背負ったエピソードが展開されましたね。
 
松本:あのエピソードは実はまんがでは描けなかったんですけど、ジョージは出産シーンから描きたかったんですよ。
 
——そうなんですか!? 外伝では最初、捨て子でしたよね?
 

 
松本:そう捨て子だったんですけど、初めは出産シーンが描きたかったんですよ。
 
でも、「コロコロでは出産シーンはダメ」と言われて描けなかったんです。
 
それで、どんな出産だったかというと、ジョージは生まれるときに、身ごもっている母親が敵基地にいるんです。敵基地で母親が産み落とさないといけない状況になってるんですよね。
 
そのときに敵に発見されてしまったら、ジョージは殺されてしまう。
 
だから、生まれる瞬間にジョージは泣かないんですよ。母親と自分の危機を察して。
 
ジョージは男気があるキャラクターなので、泣かずに生まれてくるというのを描きたかった。だって、かっこいいじゃないですか?
 
このエピソードはいつかまんがで描いてみたい。
 
「ジョージは泣かなかった!」って。
 
——かっこいいですね!
 
松本:生まれた時からダンディー赤ちゃん。
 
——産声を上げなかったってことですもんね。そうしたら敵に見つかってしまうから。
 

▲詳しくは『デュエル・マスターズ FE』第12巻を読もう!
ジョージのダンディズムが溢れるエピソードが展開されているぞ。

——他に印象に残っているキャラクターはいますか?
 
松本:バサラかな。
 

▲勝太くんの中学生編のライバルにしてラスボス、赤城山バサラ! 世界の全てを壊すため『禁断』のカードを手にした。(『デュエル・マスターズVS』第12巻より)

松本:バサラは勝太くんの中学生編の時に出てきたキャラクターで、連載時も前回の勝舞くん編とは違う担当さんになったんですね。
 
その時にザキラを超えるようなキャラクターを担当さんと考えようってなったんです。
 
僕も担当さんも前作のキャラクターを超えるのは大変でした。だから、「意気込んで作るぞ!」ってなった時に、生まれたキャラなんですよ。
 
今までになく「強大なキャラクター」にしようと考えたときにザキラはちょっと遠かったんですよ。やはり、ザキラは人を超越した部分があったので、「勝太くんと等身大の中学生のデュエリストで、とんでもないキャラクターを考えよう」となりましたね。
 
それで僕が提案したのが「速攻」。「勝太くんは速攻デッキなので、速攻よりさらに早い速攻をやりたいです」とウィザーズさんに提案したんですよ。
 
そこで会議が行われて、「速攻を超えた速攻」だったら、「3ターンキルで相手をぶっとばす」という話を誰かが提案して、そこからは「カードはこういうのやっていこうよ」と作っていく中で、今までの既存の概念を超えたんですよ。
 
だから勝太くん編の時は「終焉の禁断 ドルマゲドンX」など、今までにないカードがガァーって出たんです。
 
——-禁断クリーチャーや侵略クリーチャーとかですね。
 
松本:禁断クリーチャーも僕が提案したのが、マジック:ザ・ギャザリング時代の牛次郎戦での「スリヴァークイーン・ブラッドマザー」からきているんです。
 

 
松本:「スリヴァークイーン・ブラッドマザー」は、マジック:ザ・ギャザリングの大きなカードで、普通のデッキに組み込むカードではない。そのカードはデュエルが始まると同時に出るんですよ。
 
——マジック:ザ・ギャザリングのヴァンガード戦ですね。
 
松本:マジック:ザ・ギャザリングにはあったんだけど、デュエル・マスターズにはなかったんですよ。それをずーと僕やりたくって。それで、禁断クリーチャーとかも戦う時に出てくるじゃないですか?
 
——すでにバトルゾーンに出ていて、条件をそろえるとその封印が外れて全部外すとクリーチャーとして使えるというものですね。
 
松本:なので、デュエル・マスターズで「スリヴァークイーン・ブラッドマザー」のようなカードを使うシーンをずーっとやりたくて、勝太くん編で投入したんです。それで禁断クリーチャーが生まれたんです。
 
——なるほど。最初見た時はどうやって使うのかって感じでしたね。コストもパワーも段違い。すごいパワーインフレが起きてるぞって思いましたね。それで言うと最新弾に登場する零龍(ゼーロン)もそれに近い感じですよね。
 
松本:そうですね。逆にパワー0でコストも0で、無敵のパワーを持つ。
 
——最初にバトルゾーンにあって条件揃えていく。
 
松本:カードの特性はその流れを汲んだと思います。だから、バサラと禁断クリーチャーは思い入れのあるカードですね。
 
——では、キャラクターとそのキャラが使う切り札っていう組み合わせはどのように考えられているのでしょうか?
 

 
松本:初めにキャラクターを考えて、そのキャラクターの性質を考えたうえでクリーチャーをのっけていくって形ですね。
 
まず個性のあるキャラクターを考えないと、なにも生み出せない。会議も何もできないような状況になってしまう。まずキャラクターづくり、それから、クリーチャーをのっけて、それから戦略とかを考えますね。
 
——なるほど、こういうキャラクターだからこういうカードが映えるんじゃないかと言った感じですか?
 
松本:そうですね。そのキャラクターに投影された性質「そのキャラクターが持っている見えない内面をクリーチャー化する」ようなイメージでキャラクターとカードを組み立てています。
 
そのアイデアを会議で出すと、ウィザーズさんやタカラトミーさんがすごい面白いカードの能力を出してくれて。本当は「一体どうやってカードのルールにのっけるのかな?」というアイデアがいっぱいあるんです。それも全部ウィザーズのスタッフさんはカードのルールに、能力に当てはめてくれるので、すごく驚いてます。
 
——なるほど。それでは『デュエル・マスターズ プレイス』のお話に戻るのですが、アプリでは案内役のコッコ・ルピコというキャラがカードの「コッコ・ルピアを擬人化したって形なのでは?」とファンの間でも話題になっています。
 
そこで、もし松本大先生が自ら既存のクリーチャーをアプリでキャラクターとして擬人化するならどのクリーチャーですか?
 

▲アプリ『デュエル・マスターズ プレイス』の案内役コッコ・ルピコちゃん。リコーダーが出たランドセルやアホ毛、翼のような長い髪などカードの「コッコ・ルピア」を彷彿とさせるデザインをしている。

松本:逆に、逆か! いっぱいあるな。いっぱいありますね!
 

 
——複数出していただいても大丈夫です。
 
松本:やっぱり、「ボルシャック・ドラゴン」「悪魔神バロム」「聖霊王アルカディアス」はやりたい! この3体はやりたいですね。
 
——ちなみにどんな擬人化になりそうですか?
 
松本:「ボルシャック・ドラゴン」だと……。難しい。言葉にするのは難しい。
 
——-まんが家さんですから、描いて見せたい感じですか?
 
松本:そうですね。だから、この3体はぜひアプリで見たみたいですね。
 
——それでいうと、松本大先生の完全アプリオリジナルキャラクターも見てみたいです。
 
松本:描かせて、描きたいです! 描きたい、描く描く!!
 
——これはファンも期待しています! それではアプリを試遊していただいての感想をお願いします。
 
松本:やってみてまず思ったのは、これはずっとやりたい。僕自身がずっとやりたいゲームです。『デュエル・マスターズ プレイス』が出るまで、ずーと『デュエル・マスターズ』のゲームはしばらく出てなかったですからね。
 
——ゲームボーイアドバンス以来ですからね。
 
松本:10年以上全然出てなかったので、『デュエル・マスターズ プレイス』の登場はめちゃくちゃ感動しました! ずっとこういう『デュエル・マスターズ』のゲームをやりたかったし、ストレスがなく快適でした。
 
あと、やっぱり僕のキャラクターを使ってもらって、嬉しいです。それに、今風にアレンジされてて素晴らしい。こういう風なタッチの絵柄でも、アニメを見てみたいなと思いましたね。
 
——それでは最後にこれからプレイをするデュエリストたちへコメントお願いいたします。
 
松本:ずっと、『デュエル・マスターズ』のゲームを待ってました。その僕がやってみてすごくおもしろかったので、太鼓判を押してみなさまに楽しんでもらえると思っております。ぜひ、楽しんでください!!
 
——長い時間お付き合いいただき、ありがとうございました!!


アプリ『デュエル・マスターズ プレイス』は絶賛配信中!
全国のデュエリストたちも遊びまくれ!!

デュエプレ超特集記事はこちら!!

アプリ概要
タイトル:『DUEL MASTERS PLAY’S(デュエル・マスターズ プレイス)』
ジャンル:対戦型カードゲーム
配信先:App store/Google Play
配信日:今冬配信予定
価 格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
公式サイト:
https://dmps.takaratomy.co.jp
事前登録:
DUEL MASTERS PLAY’S(デュエル・マスターズ プレイス)公式Twitter:
https://twitter.com/dmps_infoDUEL MASTERS PLAY’S(デュエル・マスターズ プレイス)公式LINE:
https://line.me/R/ti/p/%40723prcyu
作品概要
『デュエル・マスターズ 10』
■作者:松本しげのぶ
■定価:454円+税
■発売日:2019年11月28日
■判型:新書判
■頁:192頁
■詳細:https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091430854

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