【スプラトゥーン】トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!! あとばる×ルオカ団長が語る新シーズン&甲子園チーム解説~2~

トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×ルオカ団長 第2回】

いよいよ今月末に「スプラトゥーン甲子園2023」全国決勝大会が開幕! というわけで今回は、全国決勝大会に出場する全12チームについてふたりがガチ解説!

それぞれのチームの特徴や強みについて語ってもらったぞ。最新の環境を研究し、各チームの事情にも精通したルオカ団長だからこそ知るとっておきの情報も……!?

これを読めば甲子園がもっと楽しくなること間違いなし!

▲「スプラトゥーン甲子園2023」全国決勝大会は各地区を勝ち上がった12チームが参加。甲乙リーグに分かれて予選を行い、上位4チームずつがトーナメントに進出。ナワバリ日本一を争う。
(「スプラトゥーン甲子園2023」オンライン大会 冬 代表決定トーナメントより引用)

なお、これまでの甲子園の各地区大会の試合は、任天堂の「スプラトゥーン甲子園2023」公式サイトから視聴できるぞ。各チームの戦いぶりをチェックしてみよう!

https://www.nintendo.com/jp/splatoon/koshien2023/index.html

あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
Twitter:https://twitter.com/Atobaru_ika
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UChczP5QLI27iCB-pEfz2eYA
OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ika

ルオカ団長
『スプラトゥーン』でも屈指の理論派として知られるトッププレイヤーのひとり。「第5回スプラトゥーン甲子園2020 」全国3位、「スプラトゥーン甲子園2023 」オンライン大会秋ベスト4などの実績を持ち、ステージやルールに合わせた柔軟な戦略でチームを勝利に導く。また、「第4回スプラトゥーン甲子園2019 近畿地区大会」では、自身が監督を務めた「ぽぽじろう学園高等部3年A組」が優勝するなど、選手としてだけでなく指導者としても優れた手腕を発揮。まさにナワバリバトルの勝ち方を知り尽くしたプレイヤーといえる。
X:https://twitter.com/ruokadancho
YouTube:https://www.youtube.com/@ruokadancho

「スプラトゥーン甲子園2023」全国決勝大会チーム解説~甲リーグ編~

――今回は甲子園に出場する12チームについて、それぞれの特徴や強みをおふたりに解説していただきたいのですが、まずは関東DAY1代表の「心の怪盗」について。ここはどんなチームですか?

▲関東DAY1代表「心の怪盗」
(「スプラトゥーン甲子園2023」関東地区大会 DAY1 一般チーム部門 決勝ステージより引用)

ルオカ団長:関東ってエナジースタンドが主流になる前の環境だったので、環境が変わって一番試行錯誤しているのがこの関東組だと思うんですよ。
 その意味でも、最新の環境にどこまで対応できているかがポイントかなと思うんですけど、心の怪盗ってけっこうチーム歴が長くて、個々のプレイのクセとかもわかっているでしょうし、連携力という点ではかなり秀でているので、うまく仕上げてくるだろうとは予想しています。
 あと、このチームの特徴としてジムワイパーを使っているリーダーのつくよみさんと、LACTを使っているとーやさんはメンタルがすごく強いんですよね。その意味でも本番に強いタイプだと思いますし、うまくノッてきたときの破壊力が楽しみなチームですね。

 

――北海道DAY1の「さくらっしゅ」はいかがですか? 

▲北海道DAY1代表「さくらっしゅ」
(「スプラトゥーン甲子園2023」 北海道地区大会 DAY1 一般チーム部門 決勝ステージより引用)

ルオカ団長:北海道ってエナジースタンド環境に入った直後だったんですけど、その中でもまさかのエクスプロッシャーという特徴的な超射程を使って優勝したのがこのチームで、そのエクスプロッシャーを使っていたふーらむんさんは『2』の頃からずっとエクスプロッシャーを使っていたプレイヤーで、練度がめちゃくちゃ高いんですよね。
 あと、個人的にさくらっしゅの評価の高い点って、メンバーの多くが全国出場経験ありというように、本番にすごく強いところにあって。実は北海道に向けての練習段階だと、さくらっしゅってそこまで強いチームというわけではなかったんですよ。しかも北海道って強豪が多くて激戦区の大会だったので、本人たちも「絶対勝てないだろう」って言っていたくらいなんです。
 ところが、蓋を開けてみたらまさかの優勝というので、さすがは全国出場経験が多いだけあってオフライン大会での強さが出たのかなと。肝が座っているメンバーが揃っていて、本番に上振れする印象のあるチームなので全国で上位に入ってもまったくおかしくないですね。

 

――ちなみにエクスプロシャーって今のナワバリで採用する可能性もありそうなブキなんですか?

ルオカ団長:かなり厳しいですね。
あとばる:エクスプラッシャーカスタムも追加されましたけど、こちらでもたぶん厳しい。他のブキの枠を割いてまでわざわざ入れるかと言われると入れないでよね。
ルオカ団長:そうですね。よほどその人がエクスプロッシャーの練度が特化していて、他のブキを持つぐらいならエクスプロッシャーを持ったほうがいいっていうぐらい強くないと、たぶん持たないレベルです。

 

――なるほど。北海道と同じようにエクスプロッシャーを出してくるかも注目ですね。

ルオカ団長:そうですね。もし出てきたら応援したくなるブキのひとつですね。

 

――次は東海DAY1代表の「Silence」について。

▲東海DAY1代表「Silence」
(「スプラトゥーン甲子園2023」 東海地区大会 DAY1 一般チーム部門 決勝ステージより引用)

ルオカ団長:東海DAY1って今回の甲子園でもとくにハイレベルなチームが揃った大会で、ベスト8に残ったチームはどこが優勝してもまったくおかしくなかった。その中でSilenceは、一般の目線で見るとわりとダークホース寄りのチームだったとは思うんですけど、実は非公式の大会だとかなりの高成績を残している、強いメンバーが集まっていたチームなんですね。
 とくにえいどりさんのローラーは唯一無二に近いし、ステージによってはLACTを不採用にしたりというので、今大会でもかなり特殊編成寄りのチームって印象がありますね。そういうチームって1本先取制で相手をするときに、すごく嫌なんですよね。
 初見でこれを対策できるかって言われると、たぶんできないチームが多いと思うんので、個人的には甲リーグの中で上位に残るんじゃないかなと思っているチームですね。全チームに対してちょっと出だしから有利とっちゃっているような。Silenceは慣れているけど、相手は慣れてないみたいな。

 

――全国でもローラーを出してくるのかも興味がありますね。

ルオカ団長:そうですね。でも、”えいどり”さんは大会とかでローラー以外を使っているのを見た記憶がないので。もし、ローラー以外が出てきたら、それはそれで面白いと思うんですけど。

 

――ナワバリの大会だとローラーはあまり見ないですけど、やりようによってはしっかり強いブキではあるんですか?

ルオカ団長:どうですか? あとばるさん。
あとばる:いや、でも順当に行くと弱いですよね。
ルオカ団長:強くはないですね。
あとばる:どちらかというと、びっくり性能とか、マイナーゆえの刺さり方っていう強さだと思うんですけど、『スプラトゥーン』はセンプクという動作があって、それを最大限に活かせるブキではあるので、上手いプレイヤーが使うと面倒くさい相手であることは間違いないですね。

 

――とはいえ、ローラー使いがいるとなると、他のチームは対策はしておかないとっていうのもありますよね。出してくるだろうという想定のもとに。

あとばる:だから嫌ですよね。団長さんも言っていましたけど、テンプレートが定まっていけばいくほどこういうちょっとメタから外れた編成って動きを変えなきゃいけなくなるので。意識しすぎるとそれはそれでダメだしっていうんで。ローラーは嫌です(笑)。
ルオカ団長:しかも1本勝負ですからね。
あとばる:対策もしにくいし、そもそもローラーを持って対策の練習をしてくれるチームもあまりいないので。

 

――確かに。

あとばる:相手からすると嫌なチームですし、大会をかき乱してくれるんじゃないかなとは思いますね。

 

――次は近畿DAY1代表の「TearRain」について。このチームの特徴としてはいかがですか?

▲近畿DAY1代表の「TearRain」
(「スプラトゥーン甲子園2023」 近畿地区大会 DAY1 一般チーム部門 決勝ステージより引用)

ルオカ団長:特徴はもう「破壊力抜群」ってことに尽きますね。たぶん12チームの中で一番火力が高いのはここですし、なんなら3』のナワバリにおいて、ここより火力が高いチームはないんじゃないかってくらい火力に関しては特化しています。

 

――それだけ個人の対面能力が高い?

ルオカ団長:そうですね。とくにのりしおさんとりぃれさんの対面性能がちょっと常軌を逸しているレベルで高いです。中でも”のりしお”さんは、普通はちょっと立ち止まりそうなところでもすごい勢いで前に出てくるタイプのプレイヤーのイメージがあって、本番の緊張感の中でそうやって恐れずに破壊しにくるプレイヤーって本当に嫌なんですよ。

 

――「そこ、まだ来るの?」ってなっちゃうような想定外のプレイをしてくる?
ルオカ団長:そういうイメージはありますね。非公式の大会とかを見ていても、「うわあ、そこ行くんだ」「それ取っちゃうんだ」みたいな。全チームからかなり警戒はされていると思うんですけど、警戒しても止められない力を持っていて、どんな状況でもひっくり返せるだけのパワーがある。なので、他のチームからしたらかなり脅威だと思います。
あとばる:なんか、このチームの動きってナワバリのテンポじゃないですよね。
ルオカ団長:うん。本当におかしい。
あとばる:ナワバリって大体ターン制になっていて、攻めでスペシャルを使って壊したあとに、ちょっと落ち着く時間があって、という感じの繰り返しが普通なんですけど、TearRainはそこを2ターン連続動いてくるというか。普通なら落ち着くべき時間帯で”のりしお”くんが動いてくるので、「え? 来るの?」「あっ、通すんだ」みたいな。通常ならもう1ターンかけて圧倒すべきところを、1回の攻めで一気にドーンってやるので、いわゆるナワバリらしい動きが染み付いていれば染み付いているほど、「えっ?」てなるという。セオリー通りじゃないって言うんですかね。それを通してくるから、こちらとしてはめちゃくちゃキツいです。

 

――そこを通すのがとてつもないってことなんですね。

あとばる:そうですね。やっぱり、そこが技量なんですよ。「僕だったらいかないよ」っていうところを行って、かつ通して帰ってくるので。「はあ?」みたいな(笑)。「それをされるんだったら、もう勝てませんわ」みたいなことをしてきますね、このチームは。
ルオカ団長:“のりしお”さんって常にホームラン打ってきますよね。たとえば、野球で満塁とかだったら「ここは犠牲フライでもいいよ」みたいな空気になったりするんですけど、そこで満塁ホームランに持っていくタイプ。実際、TearRainに負けても反省点が出てこない。単純に「相手が強かったな」で終わることが多いです(笑)。
あとばる:キルの嗅覚がすごいですよね。ただ、かなり他のチームから警戒されていると思うので、強いて挙げるならそこが唯一のマイナス面かなとは思います。

 

――続いて、九州DAY1代表の「Sepia」はどうでしょうか。

▲九州DAY1代表「Sepia」
(「スプラトゥーン甲子園2023」 九州地区大会 DAY1 一般チーム部門 決勝ステージより引用)

ルオカ団長:ここは僕の昔からの知り合いがいるチームなんですけど、けっこう古くから一緒にプレイしているメンバーが集まったチームですね。こう言ってしまうとあれですけど、4人の中で誰がめちゃくちゃ強いってわけでもないんですけど、でも組んでいる時間が長い分、4人の考え方の共有がしっかり行われていて、チームとして戦おうという意識がはっきりしている。
 爆発的な火力とかはないけれど、安定的にちゃんといいリターンを取って、それをうまく生かそうというチームのイメージがあります。あと、ここは練習の段階から「どこのチームでも相手していいです」みたいなスタンスをとっていて、通常は同じDAY1に出場するチームとの練習を避けたりとかするんですけど、そういうこともしていなかったんです。
 なので、とにかく「自分たちがスプラトゥーン甲子園を楽しんで勝てたらいいな」みたいな感じのマインドを持っているチームという印象もあります。そういうチームが、TearRainのようなチームに対してどう戦うかは個人的にも注目しているポイントのひとつです。

 

――では、甲リーグの最後、オンライン秋代表の「趣味は散歩です。」はいかがですか? 強豪が揃ったオンライン秋wを勝ち上がってきたということで、注目度も高いチームかなと思うのですが。

▲オンライン秋代表「趣味は散歩です。」
(「スプラトゥーン甲子園2023」オンライン大会 秋 代表決定トーナメントより引用)

ルオカ団長:そうですね。ここも甲子園の全国経験者が3人揃っていて、ナワバリに対する理解度と経験値が高いチームですね。土壇場での瞬時の判断とかがパッと出てくるタイプが集まっているチームという印象があって、同じ甲リーグで言うと「さくらっしゅ」と近いのかな。本番でのメンタルが強くて、上振れしそうなチーム。あと、おそらく全チームの中でLACTがかなりうまい部類に入るチームかなと。
あとばる:たぶん、一番うまいんじゃないですか。
ルオカ団長:まあ、もしかしたらバケモノみたいなLACTが出てくるかもなので一番とは言い切れないですけど、トップクラスにうまいのは確実ですね。オンライン秋の時点だと、一番うまかったんじゃないかな。なので、LACTを使ううりえるさんは個人的にもすごく注目のプレイヤーだと思います。
あとばる:僕もLACTを使っているので、”うりえる”さんはすごく注目していて、本当にナワバリにおけるLACTの使い方がめちゃめちゃ上手い。キルも取るし、塗りも早いし、抜け判断もいいし、ちゃんとヘイトとかも取るしというので、「この全国大会に出ている中で誰のLACTを参考にしたらいいですか」って聞かれたら、最初に「うりえるさん」って答えるくらい上手いプレイヤーですね。
ルオカ団長:彼のプレイはかなり参考になるしね。
あとばる:本当にハイレベルなプレイヤーですね。敵を倒すとかだけなら案外できるんですけど、やっぱりヘイトとか、塗り判断とかって部分はナワバリやらないと身につかない部分で、そこがちゃんとできている上でキルも取りにいくっていうのが理想系。”うりえる”さんがそれができているので、本当に理想のLACTプレイヤーだと思います。
ルオカ団長:あと、このチームはジムワイパーの使い方がけっこう特殊ですよね。”しっこくのゆうた”さんが持っているんですけど、一般的なジムワイパーのプレーヤーって火力で貢献するタイプが多いのに対して、彼はすごく盤面に対しての回答が多くて。敵をキルするとかじゃなくて、自分がヘイトを取ってリターンを取りに行くとか、相手のスペシャルに自分が突っ込んでいって、そのスペシャルを無効化したりとか、チームへの貢献の仕方が少し変わっている。そういう意味でも他チームにはない、ちょっと独特なジムワイパーの印象があるので、LACTと同時にジムワイパーにも注目したいですね。

 

【今回のまとめ】
・抜群の火力を持つ TearRainの注目度が高いが、他のチームも抜群の連携力や本番での勝負強さを持っておりどこが勝ち抜けてもまったくおかしくない!

 

次回も引き続きふたりの対談をお届け!

乙リーグの6チームについてふたりに語ってもらうぞ!

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次回は3/29(金)ごろ更新予定!!